ジェーン・ドウの解剖

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ジェーン・ドウの解剖
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こんな展開今までにない!「ジェーン・ドウの解剖」のレビュー

今までホラー映画を観てきて、シチュエーションやストーリーにあるある感を感じることが多くありました。今回紹介する「ジェーン・ドウの解剖」も序盤にあるあるを感じましたが、途中から想像を超える展開で驚いたので紹介していきます。
とある町の一家が惨殺され、警察が現場検証をするところからストーリーが始まります。その家の地下から女性の遺体が見つかり、その町に住む検死官の仕事場に運ばれます。検死を進めていくと、その遺体には不思議な点が多く見つかり、検死官とその息子は不思議な現象に襲われるようになります。この映画の注目点は3つあります。
1つ目は、検死官と息子の関係です。多くは語られませんが、ストーリーの進行と共にこの2人の親子関係がある程度分かるようになり、それがラストシーンの衝撃に繋がるのです。個人的にはお父さんの音楽のセンスがとてもツボでした!
2つ目は、運ばれてくる遺体です。発見のされ方もそうですが、「不思議なモノ」という雰囲気を終始放っています。ストーリーが進行してその不思議さの理由も明らかになり、恐怖感もジワジワと増していき、エンディング時には「だめー!」と言いたくなります。余談ですが、演じている女優さんが、本人なのか人形なのかわからないくらいリアルです。
3つ目は、映画内で描かれている検死の方法です。この映画では検死することでストーリーが進行していくので、他の映画よりも検死に関する描写が詳しいのです。普段あまり見ることがないものなので、あまりのリアルさに驚かされるし、「本当にこんな風にしているのかなー?」と見入ってしまいます。
この3つが混ざり合いながらストーリーが進行していき、検死が進むごとに起きる不思議な出来事や、その理由が明らかになっていきます。ラストシーンでその理由が解明されるのですが、そのタイミングでのストーリー展開が今までのホラー映画とは一味違い、なぜ冒頭の一家が惨殺されたのか?運ばれてきた遺体はなぜなくなったのか?が明らかになった時、ホラー映画にない爽快感が生まれます。
そこまでグロテスクな表現もないので、ホラー映画好き以外のミステリー好きの人にも見てほしい映画となっています。