ジェーン・ドウの解剖

ジェーン・ドウの解剖のレビュー・評価・感想

レビューを書く
ジェーン・ドウの解剖
9

こんな展開今までにない!「ジェーン・ドウの解剖」のレビュー

今までホラー映画を観てきて、シチュエーションやストーリーにあるある感を感じることが多くありました。今回紹介する「ジェーン・ドウの解剖」も序盤にあるあるを感じましたが、途中から想像を超える展開で驚いたので紹介していきます。
とある町の一家が惨殺され、警察が現場検証をするところからストーリーが始まります。その家の地下から女性の遺体が見つかり、その町に住む検死官の仕事場に運ばれます。検死を進めていくと、その遺体には不思議な点が多く見つかり、検死官とその息子は不思議な現象に襲われるようになります。この映画の注目点は3つあります。
1つ目は、検死官と息子の関係です。多くは語られませんが、ストーリーの進行と共にこの2人の親子関係がある程度分かるようになり、それがラストシーンの衝撃に繋がるのです。個人的にはお父さんの音楽のセンスがとてもツボでした!
2つ目は、運ばれてくる遺体です。発見のされ方もそうですが、「不思議なモノ」という雰囲気を終始放っています。ストーリーが進行してその不思議さの理由も明らかになり、恐怖感もジワジワと増していき、エンディング時には「だめー!」と言いたくなります。余談ですが、演じている女優さんが、本人なのか人形なのかわからないくらいリアルです。
3つ目は、映画内で描かれている検死の方法です。この映画では検死することでストーリーが進行していくので、他の映画よりも検死に関する描写が詳しいのです。普段あまり見ることがないものなので、あまりのリアルさに驚かされるし、「本当にこんな風にしているのかなー?」と見入ってしまいます。
この3つが混ざり合いながらストーリーが進行していき、検死が進むごとに起きる不思議な出来事や、その理由が明らかになっていきます。ラストシーンでその理由が解明されるのですが、そのタイミングでのストーリー展開が今までのホラー映画とは一味違い、なぜ冒頭の一家が惨殺されたのか?運ばれてきた遺体はなぜなくなったのか?が明らかになった時、ホラー映画にない爽快感が生まれます。
そこまでグロテスクな表現もないので、ホラー映画好き以外のミステリー好きの人にも見てほしい映画となっています。

ジェーン・ドウの解剖
8

ホラー好きにはたまらない

この映画は、ミステリーホラーのような作品です。
主人公は検死官のトミーと息子のオースティンで、彼らは二人で遺体安置所を営んでいる。オースティンの彼女が安置所に遊びに来た日、身元不明の遺体が運ばれてくる。いつも通り、解剖しながら死亡原因や大体の年齢、死亡時刻を紐解いていく。調べれば調べるほど不可解なことばかり、しかしトミーは見覚えがあるという。
そして、徐々に不気味なことが立て続けに。一旦作業を中断していると飼っていた猫が血だらけで死んでいるのを発見する。しかし、仕事を再開しようとすると避難しなければならないほどの雨が降る。オースティンはやめようと促すが、トミーは今日中に原因を突き止めないといけない。とオースティンを宥め再開する。
ラジオから変な曲が流れオースティンは何かを察し逃げようと促す。だが、トミーは解剖をやめず魔法陣のようなタトゥーを発見した直後に停電になり二人は急いで出ようとするが、豪雨のせいで扉が開かず地下に閉じ込められてしまう。助けを呼ぼうとするが電波が悪く切れてしまう。
すると二人しかいないはずが、廊下から足音が聞こえドアを開けられそうになり二人は必死に入ってこれないようにドアを押さえる。
この後、二人がどうなったかは見て体験してください。

ジェーン・ドウの解剖
9

密室で繰り広げられるホラー

ジェーン・ドウの解剖というなんとも不思議なタイトルの映画ですが、この映画の特徴としては登場人物が非常に少なく、舞台となる場所もかなり狭い低予算なホラー映画であるということです。
ただ最近見たホラー映画の中ではかなりレベルの高いものであり、正直高い予算を使ってできたホラー映画よりも良くできていると思います。

この映画のあらすじとしては、身元不明の女性の死体が死体の解剖を専門としている業者のもとへ運ばれてきて、そこで解剖を進めていると次々と不可思議なことが起こり、その恐怖に巻き込まれていくというものです。序盤から中盤にかけては、なぜ女性の遺体を解剖しているだけで怪奇現象が巻き起こるのか、この女性の遺体はどこからきて何者なのか、という謎ばかりがどんどん膨らんでいきます。そして後半になると様々な謎が解き明かされていき、そこから一気にホラー展開が加速していきます。
この映画は死体を解剖する際の描写が非常にリアルですので、怖い映画が大丈夫でもグロテスクなシーンが苦手な人にはかなりキツいと思います。しかし、それを差し引いても非常にクオリティが高く、非常にストーリが凝ったホラー映画だと思いますので、ぜひみなさんに見て頂きたいです