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3qmoyashi-1204のレビュー・評価・感想

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10

まるでアクションもの

途中までは王道のホラー作品と言えるのだが、終盤は悪霊対人間の対決の描き方が、
まるでアクションもののような印象を与える、他とは違った作品となっている。
また、最初は妻夫木聡が主人公であると見せかけておいて、なんとストーリーの序盤の方で彼は死んでしまう。
まるでヒッチコックの『サイコ』で、ヒロインがあっさり死んでしまったかのような扱いだ。
そして、そこから主人公は岡田准一へとバトンタッチする。
岡田准一演じる野崎は、話し方もなんとなくつっけんどんだし、あまり関わりたくないタイプのように感じるが、
終盤で追い詰められたシーンでは、かなり人間臭くて急に親近感を覚えてしまう。
そもそも悲鳴を上げて逃げ惑う岡田准一というのも、なかなか見られないだろう。
しかも松たか子に足蹴にされたりもする。
ところで、野崎の恋人役である真琴は小松奈々が演じているが、小松奈々と言えば黒髪ストレートのイメージが強いと思っている人も多いはずだ。
しかし、キャバ嬢役ということもあってか、ピンクのショートヘアに目の周りをアイラインでがっつり黒くしているといういで立ち。
彼女のファンでもない限り、一見すると小松奈々だとは気が付かないかもしれない。
他にも、柴田理恵がなかなかインパクトのある役どころで、良い味を出している。
普通のホラー映画ではないものを見たい人には、おすすめだ。