NANA / ナナ

NANA / ナナ

『NANA』とは矢沢あいによる音楽と恋愛を描いた長編漫画。実写映画化、アニメ化もされた人気作。1999年から『Cookie』にて連載、2009年8月号から作者急病のため休載している。大雪で足止めされた新幹線の中で、同じ名前で同い年の2人が偶然隣り合わせる。それぞれ目的を抱え東京へ向かっていた2人だったが、ひょんなことから同居することになるのだった。恋愛に生きる奈々と音楽に生きるナナのふたりを中心に、喜びや悲しみ、挫折と成功を繰り返す「夢の実現」と「現実の厳しさ」を感じさせる作品である。

5m55makiyのレビュー・評価・感想

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NANA / ナナ
7

少女漫画を超越している

作者体調不良により完結していないにも関わらず2度映画化された少女漫画。
地方から上京する新幹線でたまたま同席となった同じ名前の少女2人が夢を叶えるために奮闘するストーリー。
背景がデジタル加工である為、リアルな風景が表現でき主人公達が実際の場所にいるかの様に想像できる。
中盤から回想と現在の話が平行に進むようになり少女漫画と思えない小説の様なストーリーの進み方で奥行きがある。
衝撃的な出来事が随所にあり20代の少女から女性へ成長する過程の危うさや夢を見られるエネルギーが上手く表現されている。
主人公達の人間離れしたスタイルの良さや才能が直ぐに評価されるところに少女漫画らしさは残るがオシャレでファショナブルな絵のタッチである。
伏線が随所にある為、何度も読み返すことが必要となるだろう。
先述したが作者が体調不良で休刊となり10年以上経っても続編を待つファンは多い。
海外版も出版されているようでフランスに旅行した際に本屋で見つけた時は非常にテンションがあがり買ってしまった。
ファンは国内外にもいるので留学や海外赴任の際に話題にのぼることもあるだろう。
休刊直前に主人公の恋人が死んでしまうので話はどんどん暗くなっていくのだろうが続きを読みたいと思わずにはいられない。