ダーティハリー

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ダーティハリー
8

ポリスアクションの王道を往く往年の名作

『ダーティハリー』は1971年に公開されたアメリカのネオノワール的なアクション映画で、製作と監督はドン・シーゲル。この作品を起点にしてパート5までシリーズ化されています。クリント・イーストウッドが主演となり、サンフランシスコ市警本部の刑事ダーティ・ハリー・キャラハンを演じています。本作の原案は実際にあった連続殺人事件で、キャラハンのような刑事がサイコパスの犯人を探し出すものでした。『ダーティハリー』は批評家からは好意的な評価を獲得し、商業的な成功を収めました。本作のスタイルはその後の警察ものの映画に明確な「型」を提供しています。一方で、この映画が議論を巻き起こしたことも事実です。例えば、警察の暴力や犠牲者の人権などといった話題が映画のストーリーから触発されて盛んに論じられました。クリント・イーストウッドの演技力は評価の対象となり、強靭で、タフな演技はその時点での「最高」だったと評するコメントがあります。また、別の批評家は「クリント・イーストウッドの演技を見ることが信じられないほどの楽しみ」であるとまで言い切っています。本作の道徳的な立ち位置は「ファシスト」であるとしても、「スリラーの水準で見れば第1級」と呼ぶ批評家もいることも忘れてはなりません。