グレイテスト・ショーマン / The Greatest Showman

グレイテスト・ショーマン / The Greatest Showman

『グレイテスト・ショーマン』とは、2017年公開のアメリカのミュージカル映画である。監督はマイケル・グレイシー、主演はヒュー・ジャックマン、そのパートナーをザック・エフロンが演じた。
物語は、19世紀アメリカに実在した興行師P.T.バーナムの話を元に、彼の創設したサーカス団やその成功を描いている。彼の立ち上げたサーカス団はいわゆるフリーク・ショーであり、サーカス団員らの差別に立ち向かう姿勢や希望や夢も描かれている。
ミュージカルナンバーやダンスシーンが話題となっており、映画の音楽はベンジ・パセックとジャスティン・ポールが手掛け、多くの楽曲が人気となった。その中には「This Is Me」や「A Million Dreams」など、感動的なメロディと力強い歌詞が特徴的な曲がある。
本作品のサウンドトラックは、全英アルバームチャートで6週連続1位を獲得したり、日本でもオリコン1位を獲得したりするなど世界的にヒットした。
また、ゴールデングローブ賞の映画の部の主題歌賞を受賞したり、その他の数々の賞にノミネートされた。

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グレイテスト・ショーマン / The Greatest Showman
10

「グレイテスト・ショーマン」をみると、背中を押されるどころか、叩かれる。

みると前向きな気持ちになるどころか、「自分にも何かできるはず、やらなければならない」といっそ脅迫感すら覚える映画。それが「グレイテスト・ショーマン」だ。2017年にアメリカで制作され、日本での興行収入は52億円をこえるヒット作となった。物語の舞台は19世紀。実在したショーマン、P・T・バーナムの成功を描いたもので、ヒュー・ジャックマンが主演を務める。貧しい身分出身のバーナムは、勤めていた会社の倒産を機にショービジネスの世界に足を踏み入れる。はじめは動物の剥製などを展示していたが、全くといっていいほど客は入らなかった。その様子を見ていた愛娘の「本物を見せなくちゃ」「なにかユニークなものを」という言葉から、ユニークな人たちを集めてショーをすることを思いつく。バーナムが集めたのは、自身の身体的特徴をコンプレックスとし、世間から隠れるようにして生きていた人たちだった。彼らのショーは観客に受け入れられて、大ヒットする。ところがバーナムは、貧しい身分の出身というコンプレックスから、徐々に成功を追い求め過ぎていく。その結果、仕事で生じたスキャンダルから妻に出ていかれ、さらにサーカス小屋も火事で失ってしまう。落ち込む彼は、サーカス仲間の言葉で本当に大切なものは何かを思い出し、家族と仲間とともにもう一度ショーを立て直していく。作中では、人と違うことにコンプレックスを抱いている人物たちが、自分の殻を破って生き生きとショーにでる姿が描かれる。また、ゴールデングローブ賞の主題歌賞を受賞した作中の楽曲「This Is Me」のタイトルにもある通り、この映画は全体を通して、ありのままでいい、自分にもできることがある、というメッセージ性が強い。背中を押されるどころか、叩きながら元気づけてくれる、そんな映画だ。