タクシードライバー

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タクシードライバー
8

ニューヨークの闇を疾駆する戦場帰りの海兵隊員の荒廃した心理を描く『タクシードライバー』

『タクシードライバー』は、マーチン・スコセッシが監督した1976年の心理スリラー映画です。脚本はポール・シュレーダー。出演はロバート・デニーロ、ジョディー・フォスター、シビル・シェパード、ハーベイ・カイテル、ピーター・ボイル、レオナード・ハリス、アルバート・ブルックス。ベトナム戦争後に道徳的に破綻したニューヨーク市を舞台にして、復員兵でタクシー運転手のトラビス・ビックルの目を通して、都市の退廃した風景と心理状態を描いた作品です。
本作は映画公開とともに興行的に成功を収め、アカデミー賞の主演男優賞(デニーロ)、最優秀助演女優賞(フォスター)にノミネートされました。『タクシードライバー』は1976年のカンヌ映画祭でパルムドール賞を獲得しました。映画は公開時から暴力の描写と12歳のジョディ・フォスターが少女娼婦としてキャスティングされているために論争を巻き起こしました。
トラビス・ビックルはベトナム戦争を名誉除隊した26歳の元・海兵隊員でニューヨークでひっそりと暮らしていました。トラビスは不眠症のためにタクシー運転手の夜勤仕事を生業としています。しばしば42番街の劇場でさまざまな乗客をピックアップしながら、「自分が感じていると同じくらい健康だ」というようなアフォリズムを日記に記していました。