タクシードライバー

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タクシードライバーのレビュー・評価・感想

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映画「JOKER」を見た人におすすめ!ロバートデニーロ主演の「タクシードライバー」について

みなさんは映画「JOKER」をご存知だろうか?
2019年に公開された映画で、第76回ヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映され金獅子賞を受賞。
さらに第92回アカデミー賞では、11部門にノミネートされ、主演のホアキン・フェニックスが主演男優賞を受賞した名作だ。

実はこの映画には過去の名作映画へのオマージュが数多くある。
その中でもマーティン・スコセッシ監督の『タクシードライバー』が予告編の時点から話題に上がっていた。

ストーリーは、ベトナム戦争帰りの元海兵隊員、トラヴィスがニューヨークにある小さなタクシー会社に就職するところから始まる。
世界の不浄さに苛立ちを感じていたトラヴィスは不眠症に陥り、次第に心が荒んでいく。
そして、彼は町の浄化作戦を計画。自ら武装し実行に移していく。
最後には12歳の女の子を娼婦として働かせていた元締めを殺害。彼が英雄として取り上げられる。
非常に評価の高い映画で、第29回カンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞している。

アメリカが歴史上唯一敗北したベトナム戦争後のアメリカ国民の不満、国への不信感などを背景に、
自分の意図とは反して英雄視される皮肉的なストーリーの結末。
非常に文学的な作品で評価が割れる作品の1つだが、見た人の心を掴んで離さない作品であることは間違いない。
決してハッピーエンドとは言えないが、バッドエンドとも取れない、非常に考えさせられる作品。
JOKERを見て心を掴まれた人には是非観て欲しい作品だ。

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ニューヨークの闇を疾駆する戦場帰りの海兵隊員の荒廃した心理を描く『タクシードライバー』

『タクシードライバー』は、マーチン・スコセッシが監督した1976年の心理スリラー映画です。脚本はポール・シュレーダー。出演はロバート・デニーロ、ジョディー・フォスター、シビル・シェパード、ハーベイ・カイテル、ピーター・ボイル、レオナード・ハリス、アルバート・ブルックス。ベトナム戦争後に道徳的に破綻したニューヨーク市を舞台にして、復員兵でタクシー運転手のトラビス・ビックルの目を通して、都市の退廃した風景と心理状態を描いた作品です。
本作は映画公開とともに興行的に成功を収め、アカデミー賞の主演男優賞(デニーロ)、最優秀助演女優賞(フォスター)にノミネートされました。『タクシードライバー』は1976年のカンヌ映画祭でパルムドール賞を獲得しました。映画は公開時から暴力の描写と12歳のジョディ・フォスターが少女娼婦としてキャスティングされているために論争を巻き起こしました。
トラビス・ビックルはベトナム戦争を名誉除隊した26歳の元・海兵隊員でニューヨークでひっそりと暮らしていました。トラビスは不眠症のためにタクシー運転手の夜勤仕事を生業としています。しばしば42番街の劇場でさまざまな乗客をピックアップしながら、「自分が感じていると同じくらい健康だ」というようなアフォリズムを日記に記していました。

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ヴェトナム戦争後の荒廃したNYの闇を疾駆する孤独な男を描いた『タクシードライバー』

『タクシードライバー』は1976年に公開された米国映画で、監督はマーティン・スコセッシ、脚本はポール・シュレイダー、出演はロバート・デ・ニーロ、ジョディ・フォスター、シビル・シェパード、ハーヴェイ・カイテル、ピーター・ボイル、レナード・ハリス、アルバート・ブルックスです。舞台はべトナム戦争後の腐敗して道徳的に破綻したニューヨーク市。本作は、戦争からの復員兵でタクシー運転手のトラヴィス・ビックルと街の夜で働く時の彼の心理状態を描いていきます。
『The Wrong Man』(1956年)と『A Bigger Splash』(1973年)に霊感を与えられて、スコセッシは本作を夢を観ているような体験させ作品にしたいと思いました。撮影はマイケル・チャップマンで、収録は1975年の夏にニューヨーク市で開始され、製作は190万ドルの低予算で行われました。製作は年内中に終わり、映画音楽はバーナード・ヘルマンは死の直前に遺作として作曲しています。映画はヘルマンに捧げられています。
1976年のカンヌ映画祭で、この映画はパルムドールを受賞しました。映画の劇場公開は1976年2月8日にコロンビア映画によってなされ、批評家の高い評価を受け、また興行的に成功しています。暴力の描写と、12歳のジョディ・フォスターを少女娼婦として配役したことが論争を巻き起こしました。本作は、最優秀作品賞、最優秀男優賞(デ・ニーロ)、最優秀助演女優賞(フォスター)を含むアカデミー賞4部門でノミネートされています。

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タクシードライバーの世界

クシードライバーは1976年に公開された映画で、第29回カンヌ映画祭でパルムドールを受賞した作品です。カンヌというとメジャーな映画祭ですが、やはりヨーロッパでニヒリズムを描いた作品が受賞するのかなと思います。私の知っている受賞作品のうち4作品のうち全部が、殺人なり、家族で万引きを繰り返すというあらすじです。
あくまでもあらすじで演出、脚本などは違ったものを表現しているのでしょうが、やはり根底にあるのは歪みざるを得ない状況に陥った人間の病める世界だと私は思います。そこにしか出ない人間の苦悩、情感などが作品に多く描かれているのでしょうか。
映画「タクシードライバー」も孤独、狂気、犯罪が作品の基盤になっています。ベトナム帰りの帰還兵というところから、まずアメリカの病めるテーマが浮き彫りにされます。不眠症でタクシードライバーの職に就きやがて狂気の度合いをましていく孤独な男をロバート・デニーロはある種、淡々と演じていると感じるのは私だけなのかもしれません。しかし、ニューヨークの街にはびこる麻薬、娼婦、それを斡旋する腐敗した人間たちを距離をおいてながめる人間として描かれているとおもいます。エンディングシーンのルームミラーで乗客を怪訝そうに二度見するところが個人的には印象的でした。