クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険

go-1039261363790067673356のレビュー・評価・感想

レビューを書く
クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険
10

しんちゃんの成長の映画

野原一家やかすかべ防衛隊がチームとして活躍する映画は沢山ありますが、しんちゃんがたった1人で悪に立ち向かう映画は、これまで少なかったかもしれません。
幼稚園の遠足で遊びに行った遊園地ヘンダーランドで、世界征服を企む悪の組織の秘密をしんちゃんが知ってしまったことから物語が始まります。
悪の組織と戦う人形の女の子・トッペマは、しんちゃんに悪の組織と立ち向かうための武器・スゲーナスゴイデスのトランプを託します。
世界を変えてしまうほどの威力を持つトランプを手に入れるため、トップ・オカマ魔女に狙われてしまう野原一家。
悪の組織に捕まってしまったみさえとひろしを取り戻すため、しんちゃんはたった一人でトランプを片手に悪の組織の基地へ突入するんですが、現地へ着くまでの描写がまた泣けるんです!
いつもはみさえに「幼稚園バスが来るから起きなさい!」とどれだけ言われても起きないしんちゃんが早朝に自分で起き、自分なりにご飯を食べ、自分なりに荷物を準備し、長い距離の電車を寝ないで乗り継ぎ、自力でヒッチハイクをして、ようやく敵の本拠地にたどり着くのですが、ここまでのしんちゃんの成長ぶりが大人になってから見るとものすごく泣けます。
前半と後半でしんちゃんの成長が分かりやすく、心なしか面構えも少し違って、勇ましくなっているような気がします。
クライマックスの世界の運命をかけた、オカマ魔女との追いかけっこバトルは凄まじい情報量と疾走感で何度でも繰り返し見たくなります!
子供の頃に「どこがどうなってるんだ!?」と一時停止を連打しながら細かいところまで見た記憶があります。
特にひろしが「こんな紙切れ、欲しけりゃくれてやる!」と放り投げたのが、オカマ魔女の狙うトランプではなく、ひろしの名刺だったシーンは未だに笑ってしまいます(笑)。
ひまわりが生まれる前のしんちゃん映画はこの作品がラストです。まだ見たことがないな、という方は是非一度ご鑑賞ください。