ファイアーエムブレム 風花雪月 / Fire Emblem: Three Houses

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ファイアーエムブレム 風花雪月 / Fire Emblem: Three Houses
10

生徒の成長に涙が止まらない、シリーズ初の学園モノ

「風花雪月」はファイアーエムブレム(以下、FE)シリーズ初の学園モノ。
主人公は、修道院に併設された士官学校の教師となって生徒達を導いていくのですが、一つ一つの選択、行動が後々重くのしかかってくるので、自分が物語に参加している気分を味わえます。
指導できる学級は三つあり、その中から一つの学級を選んで担任となります。在籍する生徒達はみんな個性豊かで魅力的なキャラクターばかりで迷ってしまいますが、一部の重要なキャラクター以外は他のクラスから引き抜いて自分のクラスに在籍させることも可能。
それぞれに伸びやすい能力があるので、それを考慮して魔法職、近接職など育成の方針を決めて教育していく、育成ゲームとしての楽しさも。
学校時代はみんなと食事をしたり、修道院に潜む様々な謎や事件を生徒達と解決しながら絆を深めていく学園モノならではの展開を楽しめますが、二部の舞台は五年後の世界。
この五年後の世界で、自分が過去にした選択、ゲームの進め方の責任を思い知ることになるのです。
二部の世界では戦争が始まっており、自分が選ばなかった学級の生徒が敵として立ちはだかります。
引き抜きしたキャラクターは味方としてついてきてくれますが、それ故に「自分が引き抜きしなかったから、死なせることになってしまった…」と、過去の自分の選択が重くのしかかり、よりゲーム内の体験をリアルに感じることができます。
仲間もかつての級友と戦うことに心を痛めているため、仲間への感情移入もより強まる。
こんなに没入感の強いゲームはなかなかありません。登場人物と同じ体験をプレイヤーにもさせてくれる、非常に考えられ、上手く作られたゲームだと思いました。
選んだ学級により物語は大きく違うため、何度も遊びたくなりますし、その度に生徒の育成方法を変えてみたり、あえて引き抜きせず二部で地獄の苦しみを味わう…なんて縛りプレイもできます。