装甲娘戦機(アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『装甲娘戦機』とは、『ダンボール戦機』に登場するLBXを擬人化した少女たちの物語『装甲娘』のアニメ作品。メディアミックスプロジェクトとして、2021年1月に『装甲娘戦機』というタイトルでTVアニメが放送された。
ある日、突如として謎の金属生命体ミメシスによって荒廃した異世界に転移してしまった主人公・リコ。ミメシスに対抗できる「装甲娘」アサシンとして異世界で出会った同じ「装甲娘」の仲間達と共に遊撃隊としてミメシスと戦いながら、元の世界へ帰るための命がけの修学旅行が始まる。

遂にラボ5へ到着したリコ達であるが、いつの間にかスイッチの制御時間を過ぎていた。出迎えにきたラボスタッフにあやまるものの、スイッチはメインシステムであるドックを機動するためのアイドリング状態であり、ならし運転を京都からの運搬もかねてやっていただけなので問題はないと言う。ほっとするリコ達にラボスタッフ達は「ジャガーノートに阿蘇作戦の全てを託す」と言う。ジャガーノートという名も阿蘇作戦についても初めて知るリコ達。ネイトからいつの間にかリコ達につけられた部隊名である事、そしてスイッチを使ったミメシス一掃作戦である阿蘇作戦の事を伝えられる。ネイトは「プレッシャーを軽減するためにあえて組織系統から切り離していた」「これまで他の装甲娘や防衛隊と連絡がつかなかったのもそのため」と語る。キョウカやミハルはこれまでの旅に感じていた不信感の原因が明かされて納得する。装甲娘は43小隊、226装甲娘が残っているが、次作戦の誘導のために消耗している。ジャガーノート部隊が熊本へ行きスイッチをビルドインしたドックを機動させる事により、最終作戦である阿蘇作戦が開始される。作戦の鍵はジャガーノートとスイッチが握っているとの事がリコ達に伝えられる。

第3次時空振の震源、熊本城へやってきたジャガーノート部隊。ドックは第3次時空震のエネルギーを検出し、次元重力波を発生し移送反転をおこしミメシスを元の時空へと送還する装置であった。掃討するミメシスは他装甲娘の引き付ける15万体と大陸からのミメシスを含めて80万体。阿蘇作戦は上手くいけばそれだけのミメシスをこの次元から消し去ることができる。しかし、失敗すれば崩れた時空からさらにミメシスがやってくる可能性もある。阿蘇作戦は人類の命運を決する作戦であった。ドックが機動すれば大量のミメシスがやってくるが、機動から移送反転までにドックを破壊されてしまえば阿蘇作戦は失敗に終わる。リコ達はミメシスを生かさず殺さずにドックの機動からミメシスの対消滅までの間、熊本城を防衛する事になる。またリコ達は戦いの最中にミメシスのいる時空に飛ばされるリスクもかかえていることも知る。

時空振まで残り2時間30分。熊本城の天守にて戦い前の最後のひとときを楽しむジャガーノート部隊。リコは皆にお茶を振るう。「リコの実家のカフェに行ってみたい」と語るスズノ。喜ぶリコだがもし元の世界に帰っても皆の世界は違う世界である。「皆の世界にも行きたい」と言うリコ。それぞれの元の世界や将来の事を語り合うリコ達。楽しく話すリコ達の会話を聞いて、「今なら逃げてもいい」と言うネイトであるが、「ここで逃げても意味がない」とリコ達は戦う決意をする。予測より速い時空震が感知され、ドックが緊急機動する。LBXはオタクロスが修復中のため装甲娘での出撃ができない中、ネイトは皆を装甲車に乗せて逃がしながら時間を稼ぐ。コアエンジンの電磁シールドを解除してミメシスを誘導、装甲車を爆発させる。

12話「世界を救う絆」

装甲車を何とか脱出したリコ達とネイト。しかし今まで旅をしてきた装甲車は完全に破壊されてしまう。脱出した先にオタクロスはLBXパーツを持ってきてリコ達は出撃する。オタクロスがこれまでの戦いの分析により「アタックファンクションを数回打てるようにLBXに強化を施した」と言う。震源には時空震の度にその震源に現れる超弩級ミメシス「キメラ」が現れる。またそこに引き寄せられるように「チムニー」も動きを活発化しており、他の装甲娘は足止めに手を取られて救援に来ることはできない。リコ達5人だけでドックを防衛することになる。戦いの中、スズノは「リコが過去に転校で離れた一番仲が良かった友達と似ていて、そのために最初はリコとは特に仲良くなりたくないと思っていた」と言う。リコは始めは冷たかったスズノが、その事を話してくれて喜ぶ。戦いの中でドッグがオーバーロード、過負荷がかかって接合端子が焼き切れる。安全装置で本体は守られるものの制御機構が壊れた可能性が出てくる。周辺回路は修理できるが「ここだけは替えがきかない」と言うオカザト。するとネイトが自らの体を使って制御をすると提案する。今までとは違い、自らの意思で動こうとするネイトに「らしくない」と思うミハル。ネイトはリコ達ジャガーノートに「生きて作戦を完遂しろ」と言って別れる。

ネイトの協力もあって無事ドックは機動し移送反転が起こるが、ネイトは機能を停止する。ネイトからの通信が途絶え、開発者の滝沢はネイトを労う。移送反転が始まり、ミメシスを時空震の中へ吸い込んでいくが、オタクロスはミメシスの完全消滅には「もう一息物足りない」と言う。リコは移送反転の衝撃で転げた「キメラ」を狙撃するが外してしまう。ユイ、キョウカ、スズノ、ミハルも残ったアタックファンクションを使うものの外してしまう。戦いの中でついに全ての弾もエネルギーも使い切ってしまい、残った攻撃手段はリコのアタックファンクション、自爆だけであった。リコは自爆を使おうとする。「自爆の意味を分かっているのか?」 と仲間達に問い詰められ、「自爆をすると自分も死ぬ」と言われ戸惑うが、オタクロスは「装甲娘アサシンの自爆は自死ではない。中の人は強化コーティングされ、爆破は外へと拡散される」と言う。リコは自爆を使う決意をする。リコがアタックファンクション自爆を発動し、キメラは爆発。周囲のミメシスも時空震に飲み込まれていくが、リコ自身も時空震に飲み込まれそうになる。仲間達がリコを迎えに行こうとリコの元へと飛んでいく。

目覚めたリコは元の世界の池袋に立っていた。呆然とするリコにマナが「探した」と声をかけ、「買った福袋を見せて」という。福袋の中身にはミメシスのいた世界でのリコ達5人のLBXと装甲車が傷だらけで眠っていた。珍しいLBXだが、「少し修理した方がいい」と言うマナ。しかしリコは「このままが良い」と言ってLBXを抱きしめ、「ずっと元気で」と仲間達に思いを馳せる。そしてマナに抱きつき「ただいま」と言う。

『装甲娘戦機』の登場人物・キャラクター

遊撃隊

モリサワリコ(森沢璃子)/アサシン

CV逢田梨香子
本作の主人公。友人のマナの付き添いで池袋へやってきたところで異世界へと転移してしまう。マイペースかつ誰とでも人懐っこく話す性格であり、遊撃隊の面々に仲間意識を芽生えさせていく。アサシンのLBXを装着して戦う。戦闘では狙撃担当ではあるが、射撃は不得意で近くの的にでさえ外してしまう。戦闘でのポジションはシューター。
実家はカフェを経営しており、料理の腕前は抜群。人の名前を覚えるのが得意であると思っているが実際は微妙に間違って覚えていたりする。将来の夢はアイドル。

タキトウユイ(滝藤唯)/オーディーン

CV村川梨衣
遊撃隊「ジャガーノート」の一人でリコと旅をする仲間。オーディンのLBXを装着して戦う。ポジションはパワー。調布出身。深大寺の近くに実家がある。元の世界での思い出はあまり良いものがないらしく、学校でも一人でいるところが多かった様子。修学旅行直前に転移してきたため修学旅行は未経験。単純明快な性格であり、キョウカとはぶつかることが多いが、仲が悪いというわけではなく、旅においても戦闘においても良いコンビとなっている。戦闘ではツインランスを使用、二刀流としても使い、前線での戦いを得意とする。

シノハラキョウカ(四ノ原京香)/デクー

CV大西沙織
遊撃隊「ジャガーノート」の一人でリコと旅をする仲間。遊撃隊の中ではリーダー的なポジション。横浜出身。LBXデクーの装甲娘。ポジションはセンター。冷静沈着な性格で、任務を確実に遂行することや生き残る事を優先する判断をするが、非戦闘時などは年相応の姿を見せる事がある。遊撃隊では最初にこの世界にやってきてミメシスと戦っており、かつてのエリアYKでの戦いでシホ、ミチル、ユリナの3人の仲間を失っており、仲間を守る事に関しての使命感は人一倍強い。遊撃隊の中でも特に食欲旺盛であり、京都では一回り大きいあんみつを食べていた。実家は医者であるが跡を継ぐことには乗り気ではない。

オダマキスズノ(緒環涼々乃)/ルシファー

CV宮下早紀
遊撃隊「ジャガーノート」の一人でリコと旅をする仲間。LBXはルシファー、ポジションはゲームメーカー。元の世界では幕張出身。戦闘では作戦の立案から仲間の指示までを幅広く担当する。遊撃隊の中でも特に周りとかかわろうとせずに皆と距離をおき、必要以上の交流をすることを避けていた。実際には元の世界では転校が多く、友達が出来たら別れる事を繰り返していたため誰かと親しくなる事を恐れており、そのために仲間と距離をおいていた。リコが仲が良かった友達に似ており、彼女とは一層距離をとっていたが旅の中で打ち解ける。幼く見られがちだがリコより一歳年上、妄想癖が強く、装甲息子の話題が出た時は強く反応していた。元の世界の修学旅行は行くにはいったが途中で体調を悪くした。

クルキミハル(来気海陽)/マスカレードJ

CV福原綾香
遊撃隊「ジャガーノート」の一人でリコと旅をする仲間。LBXはマスカレードJ、ポジションはスイング。移動形態を持つLBXで戦闘では罠をしかけたり、攪乱任務や偵察任務を担当する。口数が少なく、任務を淡々とこなす性格。宿や温泉での休みの時も皆が騒ぐ中で一人で温泉に浸かっていたりした。しかし仲間の面倒見はよく、夜食の調達をしたり、遊撃隊の変化も察知するなど、仲間想いの一面がある。見かけに反してかわいいものに眼がなく、旅先での当地のゆるキャラグッズを集めていた。実家は東京の檜原、父親は警官であり、本人も警官志望。

ネイト

CV水島裕、田村ゆかり(4話)
遊撃隊ジャガーノートの移動拠点である装甲車に搭載されたナビゲーションAI。必要な事を言わなかったりとナビとしての仕事を全うしない時もあるが、リコ達遊撃隊の仲をとりもったりするなど気の利いた側面も見せた。阿蘇作戦ではスイッチのドックを機動させるために自らの体を使うという人間じみた行動する。その際死亡フラグ発言を連発してリコ達と別れ、機動の際に回路が焼ききれ機能を停止する。
女声のAIナビもあり、オタクロスとの会話で使った事もある。

その他

kyusu3
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