装甲娘戦機(アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『装甲娘戦機』とは、『ダンボール戦機』に登場するLBXを擬人化した少女たちの物語『装甲娘』のアニメ作品。メディアミックスプロジェクトとして、2021年1月に『装甲娘戦機』というタイトルでTVアニメが放送された。
ある日、突如として謎の金属生命体ミメシスによって荒廃した異世界に転移してしまった主人公・リコ。ミメシスに対抗できる「装甲娘」アサシンとして異世界で出会った同じ「装甲娘」の仲間達と共に遊撃隊としてミメシスと戦いながら、元の世界へ帰るための命がけの修学旅行が始まる。

『装甲娘戦機』の概要

『装甲娘戦機』とは、レベルファイブのゲーム作品『ダンボール戦機』に登場するLBXを擬人化した少女たちの物語。2017年DMMとダンボール戦機のレベルファイブがタッグを組んだ擬人化企画であり、2019年にメディアミックスとしてアニメ化の発表もされた。TVアニメ『装甲娘戦機』は2021年1月に全12話として放送された。
友人と一緒に東京へとやってきた主人公リコはLBXの模型を触った瞬間謎の異世界へと転移してしまい、装甲娘として本当にミメシスとの戦いに巻き込まれる。リコは同じ装甲娘であるユイ、キョウカ、スズノ、ミハルと一緒にAIネイトの制御する装甲車で遊撃隊として、金属生命体・ミメシスとの闘いを繰り広げながら、元の世界へと帰還する命がけの修学旅行が描かれる。
アニメーション制作はstudio A-CAT。監督の元永慶太郎をはじめとして『マジェスティックプリンス』のスタッフが集結。脚本を『ガンダムUC』シリーズ、『東京リベンジャーズ』『ローリングガールズ』のむとうやすゆきが担当。世界観設定・軍事考証には『ガールズ&パンツァー』『ストライクウィチーズ』の鈴木貴昭が担当し、SFロボットアニメの有名なスタッフが集められている。

『装甲娘戦機』のあらすじ・ストーリー

1話「戦場に落ちた日」

新型LBXの発売イベントのために、所沢から友人のマナと一緒に池袋へとやってきたリコ。友人の付き合いでやってきただけのリコではあったが、父親へのお土産にお楽しみ袋を買い中のLBXキットの箱を手にとった瞬間、時間が静止して謎の光に包まれて落下して異世界へと転移してしまう。転移した後、リコはLBXアサシンのパーツを着装していた。何が起こったかわからないリコは急に、謎の怪物に襲われてしまう。逃げ惑うリコを助けたのは自分と同じような姿をした4人の少女たちであった。彼女たちは避難誘導をするが、リコは今の状況をVRゲームと勘違いして怪物と戦い始めてしまい、攻撃は外れ続け、弾切れになりピンチに陥ってしまう。少女たちは未だに現状を把握できないリコを助けて戦闘から離脱する。戦闘から離れて一息つく少女たちから話を聞くと、リコは時空振動でこの世界に飛ばされてきた事、この世界がVRゲームでなく現実である事を聞かされる。謎の怪物は「ミメシス」と呼ばれ、LBXをまとった「装甲娘」たちでないと倒せない事、自分達は対ミメシス迎撃の装甲娘による遊撃部隊である事を話す。リコは狙撃タイプの「装甲娘」としての力を持ち、一緒に行動を共にする事を勧められる。戸惑うリコは古びた所沢の標識を発見し、「家が近いから帰る」と言い出し、少女達の乗る装甲車に送ってもらうが所沢に到着して見えてきたのはなぜか富士山であり、この世界が自分の知る世界でないことを知る。

2話「選ばれし少女たち」

リコはこの世界が別世界だと認識する。元の世界に帰れるかわからぬまま少女達と行動を共にする。少女達の名前は、ユイ、キョウカ、スズノ、ミハル。ユイは調布から、キョウカは横浜、スズノ幕張、ミハル檜原からきたという。
お互いの話を聞く限り、リコの世界と同じ世界かは分からない。

富士山御殿場基地へとやってきたリコは装甲娘の銅像を発見する。ミハルはこの銅像はこの基地を守るために戦死した装甲娘サヤカであることを知る。
基地で食料調達をするリコ達は、自警団として遠征に行った仲間が帰ってこないとエリア民に詰め寄られている自警団長に出くわす。自警団長はリコ達が装甲娘であると知るとご馳走を用意してもてなす。ユイは自警団の紋章からリコを助けた戦闘で自分達を命に代えて逃がした自警団であることを知り、皆で自警団に謝罪と感謝を伝える。団長は「恩をきせるわけではないが街へとどまってこの基地を守ってほしい」と言うが、キョウカはあくまで遊撃隊としての任務を優先するといって断る。エリア民はキョウカの答えを非難するが、一人の青年が声を上げる。青年は装甲娘に頼ってばかりの自警団やエリア民を非難する。

その夜、星を見るユイにキョウカは「あの星空にはミメシスがいる。制空権が握られ、空路での補給や大規模作戦ができない」と話す。キョウカはリコに滅びるかもしれないこの世界でどう生きたいか尋ねる。元の世界に帰りたいと願いつつも、この世界にはミメシスの脅威がついて回る事を思い知るリコ。明日には死ぬかもしれない。今まで考えたことない考えがリコの頭をよぎる。

3話「御殿場攻防戦」

翌朝、大型ミメシスの襲来が御殿場基地へ襲来する。大型ミメシスはかつてこの拠点を守った銅像の装甲娘サヤカを殺したミメシス「スパイダー」であった。スズノが迎撃作戦提案する。仲間達がミメシスを引き付ける中、リコはスパイダーの止めの役割を任される。スズノと共に狙撃場所へとつくリコ。失敗したら基地のみんなを危険に晒してしまうと不安に思うリコは、力が入りすぎて狙撃を失敗してしまう。スズノが作戦を変更、スパイダーをミハルが仕掛けていた罠にはめて一時撤退する。

御殿場基地へと撤退後、作戦の失敗を仲間に謝罪するリコ。スズノは「スパイダーの前方にバリアが張られていたので当たっていたとしても足止めはできなかった」と言う。分析の結果、スパイダーの弱点はミサイルの開口部分であり、そこを狙う作戦を考案。その最中青年がサヤカの使っていたLBXマスターコマンドのパーツを改良しスパイダーを倒しに行くと提案。サヤカに片思いをしていた青年は、サヤカの死を誰よりも悼みスパイダーへの仇を討つための機会を待っていたのだ。復讐に駆られている自暴自棄の青年をキョウカは引き止め、自分達遊撃隊に任せるように説得。サヤカのLBXパーツを譲り受ける。

新たな作戦で再びスパイダーと戦うリコ達遊撃隊。キョウカは青年から譲り受けたサヤカのLBXのミサイルでスパイダーの弱点を狙うが一度目の攻撃は外してしまう。戦闘の損傷で機能不全に陥ったそのパーツを青年が一発だけならば使えるように修理する。青年に戦いから離れるように言うキョウカであるが、戦闘の中で致命傷を受けた青年はその場にとどまる意思を示す。青年の協力もあってLBXマスターコマンドの一撃を発射しスパイダーを迎撃したが発射の衝撃に巻き込まれ青年は犠牲になる。ユイはキョウカを責めるが、キョウカは「あそこで撃たなければもっと拠点が無傷ですまない」と言って去っていく。

4話「伝説のビルダーオタクロス」

ミメシスに占領されたはずのエリアKT(京都)からの謎の救援メッセージを受信した遊撃隊は京都を目指すが、時空震のループにより、うまく京都までたどり着けない。ミメシスと続く戦いに疲弊する中、謎の老人に出会う。老人はリコ達を自分のラボへと案内する。一息付けると安心する中、キョウカは老人に何者なのかと尋ねる。老人はオタクロス。この世界でのLBXビルダーと名乗る。怪しさを感じるが、ネイトによると信頼できる人物だという事でラボで休憩する事にする。リコ達は温泉に入って疲れを癒したり、枕投げをするなど久しぶりの休息を楽しむ。過去に夏風邪で中学の修学旅行で京都に行けなかったリコはまるで修学旅行を楽しんでいるみたいだと喜ぶ。

翌朝、オタクロスはネイトが記録していたリコ達の今までの戦いを分析した結果、皆LBXを完全に使いこなせていないと判断。戦況に応じたナビをLBXユニットと装甲車に設定し、スズノのLBX、ルシファーにも共有させる。また強敵に相対した時は究極の必殺技が開示されるともいう。さらには機能していなかった時空GPSをオンにして京都まで行けるようにしてもらう。オタクロスに感謝し、再び京都を目指すリコ達。ミハルはGPSやナビがオンになっていない事に不信感を抱き、ネイトを問いただすが、ネイトは質問されなかったから答えなかったととはぐらかす。

5話 「支配された古都」

発進された救援信号を元に京都の十条通りまで来たリコ達。京都は新幹線高架でつくられた障壁により北側と南側に分断されていた。障壁に阻まれた北側は完全にミメシス支配領域になっていた。ネイトは装甲車に搭載されたドローンで北側の偵察を試みる。偵察中にリコ達は残された南側の京都で観光を楽しむ。修学旅行に行けなかったリコは初めて行く京都に興味津々で観光を楽しむ。リコだけでなく、遊撃隊の4人も元の世界では修学旅行に様々な理由で行くことが出来ずにいたため、京都を楽しむ。

観光を終えて装甲車へと戻ったリコ達はドローンの偵察映像を見る。北側の京都はミメシスにより破壊され完全に荒廃していた。救援信号の発進場所であるラボ3もただの廃墟にしか見えなかった。ミハルは単独でラボ3までの偵察任務に出る。北側で無事にラボ3まで到着した。最上階にはおチヨという謎の老婆が待っていた。おチヨは対ミメシス用の切り札である定点ブラックホール発生装置のハードウェア「スイッチ」を装甲娘に託し、そしてスイッチを機動できるラボ5のある福岡まで届けてほしいと依頼してくる。一人では装甲車まで運んでいく事が大変な為、ミハルはリコ達に助けを求める。救援を受けて、リコ達四人はミメシスが支配する北側の京都に向かう。

6話「必殺アタックファンクション」

巨大なスイッチを運ぶために空中運搬する作戦を提案するスズノ。ユイ、キョウカ、ミハルが運び出し、リコ、スズノがそれをサポートする事になる。ラボ3へと向かうリコ達であったがスイッチの強いエネルギーに引き寄せられてラボ3には大量のミメシスがいてピンチに陥ってしまう。すると謎の老婆・チヨが装甲娘に変身する。圧倒的力で大型ミメシスの「ブロンズ」を含めたラボ3に近づくミメシス達を一掃する。危機を脱出したリコ達はラボ3からスイッチを運び出し、脱出経路にいるネイトの元へと急ぐが銀閣寺を取り込んだ大型ミメシス「シルバー」の率いる大群に追われ、追い詰められてしまう。オタクロスの提案した必殺技「アタックファンクション」を使うユイ、キョウカ、スズノ、ミハル。追いかかる大群やシルバーを退けるものの、初めての連携で上手くいかずに、LBXの全ての力を使い果たしてしまう。動けなくなった遊撃隊の元にネイトが駆け付けて5人を回収するものの、エネルギー補給のためしばらく装甲娘になることが出来るのはリコだけになってしまう。瀬戸大橋を抜けて四国まで逃げようとするリコ達に今度は金閣寺を取り込んだミメシス「ゴールド」の追撃が迫る。唯一戦えるリコはキョウカやミハルのアドバイスを思い出しながらゴールドを狙撃する。ネイトは瀬戸大橋の下部の鉄道には「瀬戸大橋線爆弾」の不発車両が打ち捨てられている事を確認。誘爆の危険があるので狙撃の中止をリコに求める。しかしリコは「みんなを守るんだ」と言って狙撃を続行。発射した弾丸はゴールドを直撃しなかったが、瀬戸大橋線爆弾の不発車両に当たり誘爆を引き起こし、ミメシスを退けもたものの橋を分断してしまう。その戦いを離れた場所から見ていたおチヨは「私たち以上に無茶をする、先が思いやられる」と言って見守っていた。

7話「スズノの秘密」

四国はミメシスが上陸していない平和な場所であった。危機を救ってくれたリコに感謝するユイ、キョウカ、ミハル。スズノだけはいつもと変わらずよそよそしい態度をとる。仲良くなる遊撃隊に違和感を感じたスズノはネイトに頼み込み、四人とは別に先に福岡まで行くことを希望するがネイトはAIの更新のために数日は装甲車を動かせないと伝え、その間に自分の考えた四国観光ツアーを楽むように提案し、スズノにアテンダー役を任せる。

観光の途中、スズノと一緒にロープウェイに乗ったリコは思い切って「自分に対してよそよそしいのは、何か嫌われることをしたのか」と尋ねる。スズノは「機能集団にすぎない遊撃隊の皆は偶然出会っただけであり、生き残るために協力することはあっても仲良くすることはない」という。リコが来て遊撃隊もただの仲間から変わってきたと思い、違和感を覚えていたという。それでも「友達になりたい、仲良くしたい」というリコであるが、スズノは拒絶する。キョウカは「スズノは他人と仲良くなるのは怖いと思っているだけで嫌われているわけではない」とリコを慰める。自分の考えを押し付けてしまったことをスズノに謝るリコ。スズノは「昔から転校ばかりで仲良くなった友達と別れてばかり」と語る。昔の話をしてくれて嬉しがるリコにスズノは少し打ち解けた表情を見せる。ミハルとキョウカも遊撃隊がただの機能集団から変わってきていると思い始めていた。

AI更新が終わったネイトの装甲車へと帰還するリコ達にネイトはきちんと5人そろっているのを確認して、今回のツアーを提案したのは「皆の親睦を深めたかった」からだと話す。スズノは静かにネイトに感謝する。

8話 「戦慄のアンモナイト」

スイッチのアイドリング制御には98時間の制限時間があるとネイトの解析で発覚する。既に京都出発から50時間が経過し、残り48時間となっていた。装甲車で海を渡り九州へ急ぐが沿岸部は全て時空の歪みで囲まれおり、九州を渡る唯一の手段は関門海峡を通ることであったが、関門海峡は大型ミメシス「アンモナイト」にふさがれていた。旅路の中でユイとキョウカが些細な事で喧嘩になり、不穏な空気の旅になっていた。

関門海峡を突破しようとするリコ達だが、アンモナイトが発するジャミングにによって制御不能に、さらにキョウカはアンモナイトを見て戸惑い、負傷してしまう。一命をとりとめたが負傷によりキョウカを抜いての作戦を展開することになる。ネイトの解析によるとアンモナイトはミメシスの複合体であった。またアンモナイトのミメシスはかつてのキョウカが所属していた遊撃隊を全滅させたミメシスであった。スズノの提案で遠隔攻撃での攻撃作戦に移るため砲台跡にやってきたリコ達はオタクロスと再会する。大事なことを伝え忘れたから追いかけてきたというオタクロスは砲撃用の弾丸を用意すると共に、アタックファンクションが全てのライフを使うこと、リコの「アサシン」のアタックファンクショは自爆であることを伝える。

翌日、キョウカを抜いての長距離砲撃でのアンモナイト掃討作戦を開始する。誘導をユイ、情報中継をスズノ、装填をミハル、仕上げの発射をリコが担当することになった。キョウカの変わりに敵を討つと意気込むユイ。作戦を展開する中、大型アンモナイトのミメシスが動き始める。動かれると狙撃が当たらないとユイが接近して動きを止めようとする。オタクロスの援護もあってジャミングの中で接近するユイはアタックファンクションを使いアンモナイトを足止めする。「みんなで博多に行く」と思いを込めてリコは砲撃した。

9話「関門海峡の激闘」

アンモナイトへの長距離誘導弾の砲撃が迫る中、前線に取り残されたユイへ応答を呼びかけるスズノ。アタックファンクションを使ったユイだが、オタクロスが事前にリミッターをかけていたためにわずかながら動くことが出来ていた。
砲撃が迫るので退避を促すスズノ。しかしアンモナイトはユイのアタックファンクションを受けても動きをとめていなかった。ユイは「ここで誘導弾が外れるとリコのプレッシャーが上がる」と言い、続けてアンモナイトの動きを止めようとする。砲撃が着弾する。爆風の中、ユイが応答し無事をつげる。砲撃はミメシスに直撃はせずに外れてしまうが、誘導弾の爆風はアンモナイトを地面にスタッグさせ動きを静止させる事に成功する。ユイに「作戦を練り直す」と言って戻るように促すキョウカだが、スイッチの稼働時間が迫る中、手段はこれしかないとスタッグしたミメシスに損傷したLBXでさらに戦うユイ。
もう仲間を失いたくないとキョウカは傷を負った体で出撃しようとする。ネイトは反対するがオタクロスの説得もあって出撃を許される。エネルギーがつきてLBXをパージされ、危機に陥ったユイのもとにキョウカが駆け付け、ユイを救う。キョウカが怖かったのはアンモナイト型ではなく、仲間を守れない事であった。吹っ切れたキョウカはアタックファンクションを撃つ。ユイの抉った傷もあり、アンモナイト型が停止する。オタクロスの一声で追撃の狙撃を行うリコ。外れた時の事を心配するリコに対し「その時はまた考えればいい」とミハルは静かに話す。弾道に誤差があったものの、キョウカが弾着座標へとアンモナイトをひきつける。超長距離砲弾はなんとかアンモナイト型のミメシスに当たり、ミメシスは崩れ去る。犠牲者なしで戦いに勝った事を喜ぶリコ達。キョウカは絶対に仲間を奪わせないと決意を新たにする。

10話「この世界のために?」

ネイトを交えて統幕会議が開かれる。ネイトがリコ達の事を報告する。これまでの戦いを振り返ると想定以上の戦績をあげていたリコ達。リコ達の遊撃隊はいつの間にか政府高官から装甲娘13遊撃小隊「ジャガーノート」と呼ばれていた。アンモナイト型のミメシス、カニバルを撃破後、スイッチの稼働時間を一日半の38時間残して、海底トンネルを抜けて福岡に入ったリコ達は福岡観光を楽しんでいた。福岡入りからすでに20時間が経過、ラボ5へ行かず観光を楽しむ姿に官房長官は難色を示す。総理は「阿蘇作戦へと向けてリラックスは必要」だと語り、窘めるネイトも「ある日急に戦いに駆り出される装甲娘達も戸惑っている」ものだと説得する。次の作戦は阿蘇作戦。第3次時空振の発動と共に開始されるミメシス一層作戦である阿蘇作戦にスイッチを持つジャガーノートは切り札となる。

一方、エリアKKに眠る超弩級ミメシス・チムニーが活性化した。またそれを察知して、九州一帯のミメシスも誘導されて進路をずらしていた。同様に大陸からのミメシスも九州に近づき始めていた。阿蘇作戦は熊本平野へミメシスを誘導して一掃する作戦であり、このままだと作戦に支障が出る。防衛隊や装甲娘小隊の防衛により落着させはしたものの、官房長官はジャガーノートに一刻も早くラボ5に行くように促す。他官僚からは「この旅が終わるのを名残惜しんでいるのだろう」という声も上がる。総理はネイトにリコ達の観光を楽しむ写真を要求、送られてきた写真には満面の笑顔のリコ達5人の姿が映し出されていた。
阿蘇作戦での任務の重大さを知れば彼女達はこうして笑えないだろう。写真を見て総理は笑う。政府高官達も静かに写真を見る。ネイトの13小隊による修学旅行レポートは終了する。

11話「遊撃小隊ジャガーノート」

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