芥川賞作家・又吉直樹とスタジオジブリプロデューサー・鈴木敏夫の対談内容をまとめて紹介！

ジブリの立体建造物展の開催を記念して豪華対談が実現しました。

二人がお互いの仕事、創作論、文学論などについて語り合います。

約1時間の対談の中から特に印象深い話をまとめました。

なるべく言葉遣いは変えていませんが、分かりやすいように多少要約したり話の順序を入れ替えています。

*他は、鈴木さんと又吉さん以外の方の発言です。

●本について

鈴木：本が本当にお好きなんですね。

又吉：そうですね、好きです。

鈴木：又吉さんの世代のものもあるけれど、ずいぶん昔の本が多いですね。

又吉：読む時代によっても変わってきますよね。作品自体は変化しないんですけど、自分が変わっていくからまた違うところが響いたりして面白いですよね。

鈴木：毎年、年の初めに太宰治の『人間失格』を読んでいらっしゃるんですよね。

又吉：最初面白くって呼んでたんですけど、今はもう研究みたいになってきてますね。笑

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鈴木：僕思い出したのが、ワンピースを書いている尾田栄一郎さん、あの人も僕らの世代が見ていた映画を山のように見ているんですよね。それで、「ワンピースって、これですよね。」って言ったら、「人前であまり言わないでくださいね。」って言われちゃいましたよ。笑

何のことを言ったのか、気になりますね！

又吉：そうですね。僕たちのすぐ上の世代の方がやっている、新しいとされている事を見て、次はこんなことがしたいて思ったことが、大体上の世代のもう1個上の世代がやっていたり。上の世代がやっている事のカウンターで、1個下の世代がやって、それを見てまたっ…ていう。螺旋で登っていけばいいんですけど、もしかして繰り返しになってしまう時があるかもしれませんね。

鈴木：僕の友人で庵野秀明いうのがいてね、「僕らは、コピーのコピーのコピーの世代です。」っていう事を言っていたのを思い出しましたね。

エヴァの監督、風立ちぬの主人公の声優でもおなじみの庵野さん。
表現をする人は、皆同じようなことを考えるのでしょうか。

●三鷹・吉祥寺について

又吉：前の線香花火っていうコンビの時、僕らよく井の頭公園でネタ合わせをしてたんですけど、急にその場所が工事中になって、何かできるのかなって言ってたら急に巨神兵が出来て、ジブリ美術館が出来たんですよ。僕らあの辺でいつもネタわせやったんですよ。