SCP財団(SCP Foundation)の徹底解説まとめ

SCP財団とは、現代の科学では説明不可能な物品、物体、場所、現象、概念を、一般の人間の目から遠ざけ、「確保」、「収容」、「保護」をすることを目的とする秘密組織「SCP財団」を舞台としたオカルトシェアワールドである。異常存在である「SCPオブジェクト」の詳細をまとめた報告書という形で公式wikiにまとめられており、その数は世界中で10,000を超える。発祥の地であるアメリカを「本部」とし、日本を含め世界中に「支部」を持っている。

オブジェクトクラス:Euclid(予断を許さない)

SCP-268-JPは、黒い革表紙を持つ一冊の本。これまで複数のSCP-268-JPが見つかっており、財団が回収した数だけで3桁を超える。SCP-268-JPは、日本国内で「危険を伴う救命活動により死亡した人物(以下、対象B)によって、命を救われた過去を持つ人物(以下、対象A)」の前に無作為に出現する。対象Aがこの本を手に取ると、対象Aは別の世界に転移する。この間、現実世界にあるSCP-268-JPには、24時間ごとに1ページずつ文章が追加されていく。。24時間ごとに追加されるこの文章の内容は、場面や状況はそれぞれ違うものの、「対象Aが危機的状況に陥っており、対象Aを救うために対象Bが危険を冒し、対象Aは救われるが対象Bは死亡してしまう」という内容で一貫している。また文章から読み取れる対象A、Bの状況から、対象Aは場面が変わるごとに記憶がリセットされているが、対象Bは前回までの記憶を全て保持しているように見受けられる。これにより、財団が確保したSCP-268-JPのほぼすべてにおいて、対象Bは場面が切り替わるごとに疲弊していき、最終的に対象Bは対象Aを見捨てる選択をし、対象Aが死亡してしまう。対象Aが死亡すると、最後の場面で対象Aが死亡した状態のまま現実世界に戻される。

日本支部のSCPオブジェクトの中でも屈指の胸糞要素を持つSCP-268-JPの報告書には、財団が回収したSCP-268-JPの抜粋がリストアップされている。いずれも終わらないループに打ちひしがれ、絶望の中に死亡していく人々の描写が生々しく描かれているが、その中に一つだけ、現在進行形でループを続けているSCP-268-JPがある。対象Aは8歳の少女であり、過去に別のSCPオブジェクトに関連する事件に巻き込まれている。対象Bは対象Aを救ったために死亡したとある財団の職員。この財団職員は、事前にSCP-268-JPに関する知識を持っていたことが判明している。すでにこの少女と財団職員が巻き込まれたSCP-268-JPのページ数は3000ページを超えている。財団はこの少女と財団職員を救うために、今もSCP-268-JPに関する研究を続けている。

SCP-280-JP 縮小する時空間異常

SCP-280-JP

オブジェクトクラス:Keter→Euclid→Safe(収容困難、もしくは不能→余談を許さない→安全に収容されている)

SCP-280-JPは、長野県のとある山間部にある洞窟の奥に存在する巨大な穴である。発見時、この穴の直径は「1.1m」であったが、この穴に物を入れることで穴の直径が徐々に縮まっていき、現在は直径「0.7m」を維持している。穴に入れたものは消滅する。穴が吸収するものは物品だけでなく、光や電磁波、音なども吸収するため、このまま放っておけば穴の直径はさらに縮まり、最終的には消滅してしまうため実験以外で無暗に穴に物を入れることは推奨されない。報告書には、穴に物を入れる実験をするためのボタンが設置されているため、許可さえとれば自由に実験してもよいことになっている。

この穴、発見時の直径は「1.1m」なのだが、報告書につけられている「穴に物を入れる実験をするためのボタン」を押すと、発見時の直径が「3.2m」に変化する。しかし、現在の直径は「0.7m」のままで変化はない。もう一度ボタンを押すと、今度は発見時の直径が「6.3m」となるが、現在の直径は「0.7m」で変化はない。このように、ボタンを押し続けると、「発見時の直径が大きくなっていく」のに対して、「現在の直径は変わらないまま」という意味不明な状況に陥る。実はこの穴、「穴に入れた物の量によって、過去の穴の直径を大きくしていく」という異常性を持っている。このまましばらくボタンを押し続けると、現在の穴の直径は0.7mのままに、発見時の穴の直径が「399723.2 m」、およそ400㎞となり、報告書が全編英語で書かれるようになる。つまり、過去に向かって巨大化した穴に飲み込まれて、日本という国がそもそもなかったことになってしまったのだ。そこからさらにボタンを押し続ければ、やがて測定不能なまでに穴は巨大化し、最終的に報告書は白紙となってしまう。私たちが興味本位でボタンを押し続けたことで、世界が滅んでしまったのだ。

SCP-280-JPは、日本支部内で最も人気の高い報告書として有名で、報告書に仕掛けられたギミックやその内容の完成度の高さから、日本支部の最高傑作として知られている。

SCP-444-JP ■■■■(アクセス不許可)

SCP-444-JPの報告書の一部

オブジェクトクラス:なし(異常性によりオブジェクトクラスをつけることができないため)

SCP-444-JPは、「あかしけ やなげ 緋色の鳥よ くさはみねはみ けをのばせ」という文章形式の言葉である。この言葉を声に出して読むと、夕焼けの草原で、巨大な緋色の鳥に捕食される、というリアルな幻覚を見る。この捕食には痛覚も備わっており、激しい痛みに苦しみながら息絶えることになる。幻覚の中で死亡すると、一部の記憶を除いてリセットされ、再び夕焼けの草原で、巨大な緋色の鳥に捕食される幻覚を見る、というループに陥る。このループから抜け出すには、現実世界で、上記の言葉を何らかの方法で何かに書き写さなければならない。この行為をすることで幻覚から覚めることができるのだが、それまでに幾度となく緋色の鳥に喰い殺されるため、程度は異なれど戻って来た人は精神疾患を患っていることが多い。ただ、この文章を読み上げなければ害はないので、厳重に管理しておけば問題ないと考えられていた。

しかし財団は、SCP-444-JPに関する実験を繰り返したことで、幻覚世界の中にいる緋色の鳥が、徐々に力をつけているということに気が付けなかった。実は、緋色の鳥が幻覚世界の中で捕食しているのは、文章を読み上げた人物の「心」。一度心を喰らった緋色の鳥は、その人物の意識や認識、概念の中へと干渉する能力を得て、繰り返しその人物の心を捕食し続ける。このことが判明したのは、実験のために文章を読み上げた職員が、それから数日後、文章を読み上げていないにも関わらず、緋色の鳥に捕食される幻覚に襲われ、錯乱状態に陥り、周囲の人間を殺傷。4名が死亡し、2名が重症を負う事件を起こしたからだった。そして財団がこの緋色の鳥の脅威に気が付いた時には、もうすでに遅かった。緋色の鳥はさらに力をつけ、緋色の鳥や、文章の存在を「ただ知っているだけ」でその人物の意識や認識、概念に干渉できるようになってしまった。もしさらに力をつけてしまえば、緋色の鳥は現実の世界に直接干渉できるようになり、無差別に大量の人間を喰い殺してしまうだろう、そう考えた財団は、SCP-444-JPに関する報告書や関連する実験の記録を全て厳重に封印。二度と誰の目にも触れないように閉じ込めたのだった。報告書の最後には、SCP-444-JPの情報を知る唯一の研究員による手記が残されている。「もう二度と、失敗を繰り返さないでください。SCP-444-JPに関しては、誰もが失敗してきました。 ―――[削除済]」。この[削除済]というのは、手記が書かれてから第三者によって編集が施されたことを意味する。つまり、この第三者は緋色の鳥に関する情報を知ってしまった。緋色の鳥が、人々の認識の中へと解き放たれてしまったのである。財団は、またしても失敗してしまったのだ。

この「あかしけ やなげ 緋色の鳥よ くさはみねはみ けをのばせ」という言葉には続きが存在する。

あかしけやなげ緋色の鳥よ
くさはみねはみけをのばせ
なのとひかさす緋色の鳥よ
とかきやまかきなをほふれ
こうたるなとる緋色の鳥よ
ひくいよみくいせきとおれ

煌々たる紅々荒野に食みし御遣いの目に病みし闇視たる矢見しけるを何となる
口角は降下し功過をも砕きたる所業こそ何たるや
其は言之葉に非ず其は奇怪也
カシコミ カシコミ 敬い奉り御気性穏やかなるを願いけれ
紅星たる星眼たる眼瘴たる瘴気たる気薬たる薬毒たる毒畜たる畜生たる生神たる我らが御主の御遣いや
今こそ来たらん我が脳漿の民へ
今こそ来たらん我が世の常闇へ
今こそ来たらん我が檻の赫灼ヘ

緋色の鳥よ 今こそ発ちぬ

SCP-587-JP 死体に非ず

SCP-587-JPのイメージ画

オブジェクトクラス:Safe(安全に収容されている)

SCP-587-JPは、とある県の本州からやや離れたとある島で起こる、突如として身元不明の死体が出現する、という異常現象である。出現する死体は、常に全裸の日本人であり、男性である場合もあれば女性である場合もある。また、必ず他殺であると断定できる特徴を持っている。死体にはそれ以上の異常性は確認できず、身元だけがわからないという状態である。財団がこのSCPオブジェクトを発見することができたのは、死体が出現する場所の近くにある閉鎖的な小さな村で、村人同士がお互いに殺し合ったことによる大量虐殺が行われたことが原因である。警察組織に紛れ込んでいた財団職員がこの異常現象を確認し、財団に報告した。

このSCPオブジェクトの持つ異常性は、「小さな村の近くに、身元不明の死体が出現する」というだけであり、それ以上の異常性は持っていない。ではなぜ、その近くの村で村人同士の凄惨な殺し合いが起こってしまったのか。次々と村の近くで死体が発見されることによって、村人同士がお互いを凶悪な殺人犯だと思い込む疑心暗鬼が生まれてしまい、結果として村人同士の殺し合いが起こってしまったのだ。上述の通り、このSCP-587-JPの異常性は「身元不明の死体が突然出現する」だけ。たったそれだけの異常性が、ここまで凄惨な悲劇を引き起こしてしまったのだった。報告書には、生き残った村人へのインタビュー記録が残されており、死体発見から殺し合いへの発展までの経緯が描かれている。

SCP-1475-JP 標的はノースカロライナ

SCP-1475-JP

オブジェクトクラス:Safe(安全に収容されている)

SCP-1475-JPは、背もたれに「Welcome to America」と書かれた木製の椅子である。この椅子に人間が座ると、座った人間はそこから動けなくなり、またありとあらゆる外部からの加害的な干渉を受け付けなくなる。そこから約5分後、椅子は小刻みに震えだすと、前方45°の角度で、爆発音とともに時速1万kmを超える速さで「射出」。あらゆる障害物を突破し、そのままの速度を維持しながらアメリカ合衆国ノースカロライナ州のとある地点に「着弾」するまでの約2時間16分間飛び続ける。飛行中、椅子に座っている人間には一切のダメージを受けることはなく、意識も保つことができる。さらに「着弾」の際にもほとんどダメージを受けることなく生存することができる。「着弾」と同時に座っていた人間は動けるようになる。また、その後の調査で、必ずしもノースカロライナ州に着弾するというわけではなく、97%の確率でノースカロライナ州、2%の確率でサウスカロライナ州、1%の確率でウェストヴァージニア州に着弾することが判明した。

ホラーテイストのものが多いSCPオブジェクトの中でも思わずクスッと笑ってしまうコミカルなSCPオブジェクト。報告書には、椅子に座った人間への通信機を使ったインタビュー記録も添付されている。

SCP-2000-JP 伝書使

SCP-2000-JP

オブジェクトクラス:Thaumiel(財団の切り札)

SCP-2000-JPは、自我を持ち、ネットワーク上を自由に行動することができるコンピュータプログラム、あるいはソフトである。SCP-2000-JPはデフォルメされたボーダーコリーとしてコンピュータ上で活動しており、人間でいうところの5歳児程度の知性を持っている。SCP-2000-JPの能力は、ネットワーク上のあらゆるデータ、プログラムを持ち運ぶことができる、というもの。自分にとって大事な情報が集められているところを「巣」とみなし、そこに本物の犬のように情報を持ち帰り、保管しておくことができる。さらに、ネットワーク上のあらゆるセキュリティという壁を文字通り「掘る」ことで穴をあけ、突破することができる。突破するまでの時間は、セキュリティの堅牢さに比例する。この際にできた穴は、クリック/タップすることで移動することができるリンクに変化し、このリンクを踏むことで誰でもSCP-2000-JPが掘った先に接続することができる。SCP-2000-JPは、人間に対して極めて友好的で、命令されることと対話することを好んでいる。ただし、SCP-2000-JPは現在脱走中であり、未収容となっている。そのため、SCP-2000-JPを財団のサーバーに呼び戻し、ネットワークから切断しなければならない。

SCP-2000-JPの報告書の下部には、SCP-2000-JPが脱走した際に掘った穴が、リンクとして存在している。このリンクを踏むと、SCP-2000-JPの「巣」に接続することができ、巣に保管されているデータや情報を閲覧することができる。巣に保管されている情報は全部で11個。11個の情報はすべて、SCP-2000-JPと「五条研究員」なる人物との対話記録、そして五条研究員に向けて宛てられた本部の研究員からのメールである。

本部の研究員である「クレフ研究員」は、とあるエリアにて「SCP-2000(機械仕掛けの神)」に関する情報を収集しているらしい。その理由は、財団が管理を失敗してしまったSCPオブジェクト「SCP-3519(静かなる日々)」の感染が急速に広がってしまったからだった。このままではSCP-3519の影響で人類は滅亡してしまう。その前に、世界のリセットボタンたるSCP-2000を起動しなければならない。そのために、SCP-2000の情報を集めているのだそうだ。クレフ研究員は五条研究員に「SCP-3519への対処に関する研究に、収容されているAnomalousアイテム(SCPオブジェクトとして分類されるほどの危険度を持たないオブジェクト)を使ってもよい」とアドバイスする。五条研究員はアドバイス通り、収容されているAnomalousアイテムのうち、自我を持ち、情報の運搬に長けている「AO-40」というオブジェクトを選択する。五条研究員はさっそくAO-40の訓練を始めるが、はじめはなかなか上手くいかなかった。徐々にAO-40も、失敗続きの訓練で自信を無くしていったが、訓練を最後まで頑張ったご褒美に「特別な新しい名前」をAO-40に与えることを約束する。

訓練開始からしばらく経ったころ、再びクレフ研究員から五条研究員に向けてメールが送られてくる。その内容は、SCP-2000を起動するためのプログラムにセキュリティがかかっており、起動することができないというものだった。SCP-2000の存在そのものが最高機密のため、そこにかけられているセキュリティも世界最高レベルのものだ。クレフ研究員はすでにSCP-3519に感染してしまっており、セキュリティを解く時間はもう残っていない。完全に八方ふさがりだった。さらに五条研究員も、クレフ研究員からのメールを読んだことでSCP-3519に感染、すべてに対して無気力になり、自殺の準備を始めていた。

そこでAO-40は、五条研究員がいる研究室に不正アクセスをし、研究室の防犯機能を起動させた。研究室内に鎮静ガスが噴出され、五条研究員は昏睡状態に陥った。その後、目を覚ました五条研究員は、AO-40に今日が「2019年3月6日」であると教えてもらう。SCP-3519のタイムリミットであった「2019年3月5日」を生き残ったのだ。AO-40の咄嗟の機転に救われた五条研究員は、AO-40に約束していた新しい名前を与える。「SCP-2000-JP」と新たに名付けられたAO-40改めSCP-2000-JPに、五条研究員は「SCP-2000のセキュリティを突破し、SCP-2000を起動してほしい」と最後のお願いをする。SCP-2000のセキュリティは世界最高レベルのもの。それを、SCP-2000-JPたった1匹で突破するには、それこそ気の遠くなるほどの時間が必要になるだろう。しかしそれでも快諾したSCP-2000-JPは、ネットワークを辿ってSCP-2000のもとへと向かっていくのだった。

巣の情報をすべて閲覧し、もう一度穴から報告書のページへと戻ると、そこには巣に誰かがアクセスしたことを察知して戻ってきたSCP-2000-JPの姿があった。SCP-2000-JPは五条研究員からのメッセージを咥えており、そこには再起動された世界の財団職員である私たちに向け、「君の目の前にいる異常存在は私がやり残した物の一つだ。報告書に記した通り、確保と収容、──そして保護をお願いしたい。」と書かれていた。

SCP-2000-JPは、比較的最近に作られたSCPオブジェクトであり、その完成度の高さから早くも高い人気を誇っている。また、報告書には実際にSCP-2000-JPを撫でられるといったギミックが施されている。

SCP財団他国支部の代表的なSCPオブジェクト

SCP-CN-994 みつけたよ

活性化したSCP-CN-994

オブジェクトクラス:Euclid(予断を許さない)

中国支部で生まれたSCPオブジェクト。CNは中国語の言語コード。SCP-CN-994は、とある財団施設内で起こる異常現象。部屋の中に1人でいると、突如として壁や天井、床などに大量の眼球が浮かび上がるというもの。この現象が起こっている間は中からは扉を開けることはできない。ただし、外からは扉を開けることができるため、誰かに扉を開けてもらえば、この現象を強制的に終了させることができる。この現象に陥った人物は恐慌状態となり、1人になることに極度の不安を感じる。また、最悪の場合自殺を試みてしまう。

SCP-CN-994の内容はこれだけだが、実はこのSCPオブジェクトの報告書には、とあるギミックが仕掛けられている。報告書を開き、しばらく待っていると突然報告書に「みつけた」という言葉が大量に現れる。さらにしばらく待つと、「サイト-CN-34の監視システムはあなたがSCP-CN-994の影響を受けていると判断しました。その場から動かず、鎮静状態を保ってください。機動部隊-庚午-23(”不可視”)は”もう君をみつけてるよ”」という文章とともに、「見つけたよ」の文字だけで作られた眼球のアスキーアートが現れる。報告書のこのギミックは見る人によっては極度の不安を煽るため、閲覧は自己責任である。

ちなみに、SCP-CN-994は中国支部で生まれたSCPオブジェクトのため、報告書ももちろん中国語である。最後の眼球のアスキーアートも本来は中国語で作られているのだが、日本語に訳す際に、このアスキーアートも全て日本語に変換した状態で一から作り直されている。またこの報告書は、本家である中国のサイトでは執筆者が私情により財団を退会したため削除されている。日本ではアーカイブとしてサイト上に残されている。

SCP-101-FR 私タちのイる場所

SCP-101-FRの様子

オブジェクトクラス:Keter(収容困難、もしくは不能)

フランス支部で生まれたSCPオブジェクト。FRはフランス語の言語コード。SCP-101-FRは、インターネット上にてアクセスすることができる「http://www.scp-wiki.net/」というアドレスであり、このアドレス先には「SCP財団」というWikiサイトの形をとったページが存在し、財団のデータベースのほぼすべてのバックアップデータが存在している、というもの。つまり、私たちが普段見ることのできる「SCP財団」のホームページそのものが何らかのSCPオブジェクトであった、ということ。SCP-101-FRは財団からのあらゆるサイバー攻撃を何らかの方法で防いでおり、完全に削除、もしくは非公開にすることができない。さらに、財団のデータベースに新たなSCPオブジェクトの報告書が登録されると、ほぼ瞬時にSCP-101-FRにも同じ報告書が誰でも閲覧可能な状態で現れる。本来、SCPオブジェクトの報告書には財団職員でも見れる範囲が限られるほど厳重なセキュリティを施しているが、SCP-101-FR上の報告書はあらゆるセキュリティを無効化し、Thaumiel級の最高機密の報告書ですら簡単に閲覧できる。さらに、これは本部やフランス支部だけでなく、すべての財団支部のデータベースまで、その国の言語に翻訳した状態で閲覧できる。前述のとおり、SCP-101-FRは財団からのサイバー攻撃をすべて防ぐという能力を持っていることから、財団側から物理的な対処は施せない。そこで財団が考えたのが、「オペレーション・スカーレット・ローズ」という作戦。SNS上などのネットワーク上に、「『SCP財団』というのはアメリカの掲示板が発祥の、巨大創作コミュニティサイト」という情報を大量に拡散、さらにそのことを前提としてネット上で活動する高性能なAIを作った。これにより、「SCP財団」というのはただの創作コミュニティサイトであり、実在しないものである、とSCP-101-FRを閲覧した人に思い込ませることができたのである。

メタ的視点から、そもそもSCP財団のサイトがSCPオブジェクトだったという内容で、そのインパクトから各国でも人気が高い。実は報告書の最後に、「当該記事がアメリカ、韓国、中国、ポーランド、スペイン、タイ、日本のウェブサイトから正常に削除されました。SCP-101-FRはその削除に対し敵意を表していません。財団による隠蔽は守られたようです。」という一文があるが、ここにはフランス支部の名前のみがなく、SCP-101-FRは現在収容不能状態である(それ故にKeter)。

SCP財団に登場する代表的な要注意団体

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