SCP財団(SCP Foundation)の徹底解説・考察まとめ

SCP財団とは、現代の科学では説明不可能な物品、物体、場所、現象、概念を、一般の人間の目から遠ざけ、「確保」、「収容」、「保護」をすることを目的とする秘密組織「SCP財団」を舞台としたオカルトシェアワールドである。異常存在である「SCPオブジェクト」の詳細をまとめた報告書という形で公式wikiにまとめられており、その数は世界中で10,000を超える。発祥の地であるアメリカを「本部」とし、日本を含め世界中に「支部」を持っている。

SCP財団の概要

SCP財団のロゴマーク

「SCP財団」とは、現代の科学では説明不可能な物品、物体、場所、現象、概念を、一般人の目に触れないように「確保(Secure)」、「収容(Contain)」、「保護(Protect)」することを目的とした秘密組織「SCP財団」を舞台とした「オカルトシェアワールド(同一の世界観をテーマに、多くの人が共同で創作していくというもの。類似するものとしてクトゥルフ神話が挙げられる)」である。SCP財団が集めている自然法則に反した異常存在を「SCPオブジェクト」と呼ぶが、SCPオブジェクトの中には人類の存続そのものを脅かしかねないものも多く存在しているため、専門的な知識を持たない人間から遠ざけ、また起こりうる脅威に対処するために研究をしている。SCPオブジェクトの詳細をまとめた報告書は、「オブジェクト番号」、「オブジェクトクラス(後述)」、「安全な取り扱い方法(特別収容プロトコル)」、「説明」という体裁を取っており、科学的な筆致と研究記録で書かれている。また、SCP財団以外にもSCPオブジェクトと関わりのある組織が複数登場しており、これらの組織は「要注意団体」と呼ばれている。

SCP財団というオカルトシェアワールドの始まりは、アメリカの大型ネット掲示板「4ch」の「/x/(オカルト専門の掲示板)」にて盛んに行われていた「不気味な画像を基にした短編を投稿する」という遊びで投稿された報告書、「SCP-173 彫刻-オリジナル」である。その後、様々なSCPオブジェクトの報告書が掲示板上に投稿され、のちにそれらをまとめたwiki風サイト「SCP Foundation wiki」が立ち上げられ、その後はこのwikiサイトに直接投稿する形で世界観を広げ続けている。SCP財団は日本を含め世界中で各国の言語に翻訳され、それぞれの国のwikiサイトを「SCP財団支部」とし、各国オリジナルのSCPオブジェクトの報告書を投稿している。その際、SCPナンバーの後ろに各国の言語コードが表記される。日本支部の場合、「SCP-○○〇-JP」と表記される。ただし、中国支部とポーランド支部、スペイン支部は、「SCP-CN-〇〇〇」という風にSCPナンバーの前に言語コードが表記される。現在までに本部によって認可されている公式財団支部は、ロシア支部(RU)、韓国支部(KO)、中国支部(CN)、フランス支部(FR)ポーランド支部(PL)、スペイン支部(ES)、タイ支部(TH)、日本支部(JP)、ドイツ支部(DE)、イタリア支部(IT)、ウクライナ支部(UA)、ポルトガル支部(PT)の計12支部。
SCPオブジェクトの報告書は今なお増え続けており、世界中ですでに1万以上のSCPオブジェクトが誕生している。

投稿されるSCPオブジェクトは、ホラーテイストの不気味なものが大半を占めるが、中にはクスっとするコメディテイストのもの、涙を誘う感動的なもの、都市伝説を題材としたもの、第4の壁を超えるメタ的表現をするものなど多岐にわたる。

SCP財団で使われるオブジェクトクラス

SCPオブジェクトの収容難度を表す「オブジェクトクラス」

SCPオブジェクトの報告書には、そのオブジェクトの「収容難易度」を示す指標として「オブジェクトクラス」というものが設定されている。このオブジェクトクラスが低いものほど安全に管理することができ、高いものほど管理が困難、もしくは不可能なものである。ただし、「オブジェクトクラス」=「危険度」ではなく、あくまで「管理のしやすさ」が目安なので、オブジェクトクラスが低いものでも一歩間違えれば世界を滅ぼしかねない代物があったり、オブジェクトクラスが高くとも危険がないものもある。

主要なオブジェクトクラス

Safe(セーフ)

最低クラスのオブジェクトクラス。現時点において安全に管理ができるSCPオブジェクトが該当する。ただし管理が容易だからと言って危険度が少ないというわけではなく、少しでも手順を違えば大惨事を起こしかねないものが多く該当している。わかりやすい例として、大量破壊兵器である核爆弾はSafeに該当する(スイッチを押さなければ爆発する危険がないため)。

Euclid(ユークリッド/エウクリッド)

信頼できる明確な収容方法は存在しないが、一応の管理はできているSCPオブジェクトが該当する。その性質から、新たに収容されたSCPオブジェクトが一時的に付けられるオブジェクトクラスでもある。また、たとえ危険性がなくとも何らかの自我を持つSCPオブジェクトもこのクラスに割り当てられる。すべての基本となるオブジェクトクラスであるため、SCP財団の中で最も数の多いオブジェクトクラスである。Euclidの由来は「公理・公準」を定めた数学書『原論』の著者、エウクレイデスから。

Keter(ケテル/キーター)

管理が著しく難しく、収容が困難、もしくは不可能なSCPオブジェクトが該当する。自由にあらゆる場所にテレポートする存在であったり、不定期に発生する現象であったり、はるか宇宙の彼方や別次元に存在するなど回収できない存在であったり、そもそも収容することができないほど巨大な存在であったりと様々。異常存在を一般人の目に触れないようにすることを理念としているSCP財団にとって、一か所に留めておくことができないKeter級オブジェクトは早急に対処しなければならない存在であり、またそれらのオブジェクトは往々にして強力かつ厄介な性質を持っているため、場合によっては財団の理念の一つである「保護」を捨ててまで破壊を命じることもある。
Keterの由来は神話に登場する「セフィロトの樹」の一番上の悪魔、ケテル(Keter)から。

Neutralized(ニュートラライズド)

無力化された、破壊された、死んだなど、様々な要因によって異常性が消失したSCPオブジェクトが該当する。元SCPオブジェクトであるため、再活性化する恐れがあることがから報告書が残っている。SCPオブジェクトの「保護」が理念である財団にとって、SCPオブジェクトの無力化は本来不本意なものであるため、報告書は「SCPオブジェクトが無力化してしまうまでの経緯」が描かれていることが多く、その性質から物語性が強い報告書となる。

Thaumiel(タウミエル)

別名「反Keter」とも呼ばれ、Keter級オブジェクトのような異常存在に対して、対処する能力を持つSCPオブジェクトが該当する。SCP財団にとっての最後の切り札であり、あくまでもSCPオブジェクトであることから諸刃の剣でもある。性質そのものはKeter級オブジェクトと同等、もしくはそれ以上に危険だったり不明だったりするが、どうしようもない緊急事態に仕方なく使用が認められているため、財団内でも知っている人物は少ない最高機密に指定されている。
Thaumielの由来はセフィロトの樹と対になる「邪悪の樹」の一番上の悪魔、タウミエル(Thaumiel)から。

副次的なオブジェクトクラス

Explained(エクスプレインド)

当初はSCPオブジェクトだったが、科学の発展やその後の調査によって異常性の説明が可能になったSCPオブジェクトが該当する。Explainedに指定されたSCPオブジェクトはオブジェクトナンバーの後ろに「-EX」がつけられる(例:SCP-8900-EX)。「オブジェクトそのものが変化したもの」がNeutralizedであるならば、こちらは「周囲が変化した」、もしくは「そもそも異常性がなかった」もの。財団の勘違いによってSCPオブジェクト指定されてしまったものや、当時はSCPオブジェクトだと思われていたものといった、コメディタッチのものも存在するが、今私たちが知っている/見ている常識が実は過去SCPオブジェクトとして指定されていたものだが、財団の手に負えないほど広がってしまったためにそれを新たな常識として定着させた、といった壮大なものも存在する。

Apollyon(アポリオン)

現時点で未収容であり、打つ手もなく、どうしようもないSCPオブジェクトにつけられるオブジェクトクラス。確保も収容も保護も意味をなさず、すでに手遅れであることが多い。
Apollyonを最初に生み出し、使用した作者曰く、「全く新しいオブジェクトクラスをつけることで、強大さや絶望感を表そうとしていた」という。当初、このオブジェクトクラスをつけられているSCPオブジェクトは、「老朽化した柱によって封印されている、30年以内に復活することが予測されている巨人(SCP-2317 世界を貪るもの)」と「太陽光に曝されることでスライム状の生命体へと変貌してしまい、全人類がひとつになろうとする現象(SCP-001 S.D.ロックの提言-夜明けの刻)」の2つのみであったが、のちにSCP-2317の作者がApollyonのオブジェクトクラスを削除したため、現在Apollyonのオブジェクトクラスを持つSCPオブジェクトはSCP-001 S.D.ロックの提言のみである。

Anomalousアイテム(アノマラスアイテム)

厳密にはオブジェクトクラスではないが、便宜上オブジェクトクラスとして分類されている。異常な存在ではあるものの、個別に収容し、研究するほどの危険度も価値もないと判断されたオブジェクトが分類される。例として「絶対に壊れないだけのランプ」、「ときどき7の目が出る六面ダイス」など。ただし、中にはそこから更なる異常性が見つかり、SCPオブジェクトとして分類されることもある。

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