SCP財団(SCP Foundation)の徹底解説まとめ

SCP財団とは、現代の科学では説明不可能な物品、物体、場所、現象、概念を、一般の人間の目から遠ざけ、「確保」、「収容」、「保護」をすることを目的とする秘密組織「SCP財団」を舞台としたオカルトシェアワールドである。異常存在である「SCPオブジェクト」の詳細をまとめた報告書という形で公式wikiにまとめられており、その数は世界中で10,000を超える。発祥の地であるアメリカを「本部」とし、日本を含め世界中に「支部」を持っている。

遠野妖怪保護区のロゴマーク

「遠野妖怪保護区」は、岩手県遠野市に存在する、人間と妖怪と呼ばれる存在が共存するコミュニティ、および区が存在する異空間の名称。遠野妖怪保護区には人間のほかに、一般的に”妖怪”と呼ばれていた異常存在が共存しており、人間と妖怪の混血も存在することが判明している。遠野妖怪保護区は”区役所”と名乗る機関による自治が浸透しており、区役所は財団やGOCといった正常維持機関に対して非協力的である。遠野妖怪保護区は基本的に閉鎖的かつ孤立的な立場を保っていたが、平成初期ごろから区役所の新たな政策として段階的ながら外部との交流を行うような動きを見せているため、一般社会へと存在が露見してしまう危険性が出てきたことから要注意団体に指定された。

SCP財団に登場する財団職員

SCP財団に勤務する優れた頭脳や卓越した技術、そして強烈な個性を持つ多くの財団職員

SCP財団には、世界中から集められた卓越した頭脳を持つ研究者や優れた身体能力を持つエージェント、自らも異常な能力を持った職員たちが働いている。職員たちの情報は、財団のホームページにある「人事ファイル」という場所にまとめられ、誰でも閲覧が可能となっている。

全ての財団職員には、SCPオブジェクトへの潜在的な近さに応じてA~Eのクラスに分類されている。

・Aクラス職員
最もSCPオブジェクトから遠い職員。財団にとって重要な役職に就いているなどの理由により、SCPオブジェクトを管理している施設への進入は原則禁止されている。O5評議会のメンバーなどが該当する。

・Bクラス職員
厳重な検査を合格した低脅威度のSCPオブジェクトにのみ接触が許可されている職員。SCPオブジェクトの性質について研究している研究者や博士などが該当する。

・Cクラス職員
危険の少ないSCPオブジェクトへの接触を許可されている職員。ただし、場合よっては危険なSCPオブジェクトとも直接接触する可能性もある。機動部隊やエージェントなどが該当する。

・Dクラス職員
最もSCPオブジェクトと近しい職員。SCPオブジェクトの性質を解明するために消耗される職員であり、危険なSCPオブジェクトとの接触も行わなければならない。また、A、Bクラス職員との接触は禁止されている。

・Eクラス職員
SCPオブジェクトと関連していることが分かっている非財団職員が一時的に分類される暫定的なクラス。民間人や要注意団体の構成員などが該当する。

メタ的な視点でいえば、この人事ファイルにまとめられている財団の職員たちは、SCPオブジェクトの報告書などを執筆している筆者たちのアバターである。筆者たちは、自分たちが執筆した報告書やSCPオブジェクトの”担当研究員”として、自身の分身たるアバターを作り出し、そのアバターの情報を人事ファイルにまとめているのである。筆者のアバターである財団職員の中には、その強烈なキャラクター性から人気を博し、SCP財団を象徴する存在として描かれることも多々ある。

研究者/博士

研究者/博士といった職種の人々はその名の通り収容されているSCPオブジェクトの研究を行っている。どのような異常性を持っているのか、なぜ異常性を持ってしまったのか、異常性の根源はどこなのか、その異常性に対し、どのような対処が必要なのかなど、あらゆることを調査・研究し、それを報告書にまとめている。ただし一部の研究者の中には、SCPオブジェクトとして認定されてもおかしくないような、特殊な能力や特徴を持った研究者が一定数存在する。
「とあるSCPオブジェクトの影響により、実質的な不死身の肉体を手に入れたブライト博士」や、「類稀なる不運と、なぜ免許を取れたのか分からないほどのとんでもない運転スキルを持つジェラルド博士」、「ありとあらゆる事象が、何故か全て”リンゴの種”に収束してしまうキング博士」、「他人からは自分の姿が唐揚げに見えてしまう異常性を持った虎屋博士」といった、強烈な個性を持つ研究者は、財団の顔として親しまれている。

フィールドエージェント

フィールドエージェントは、単にエージェントとも呼ばれ、警察機関や政府機関などに身分を隠して侵入し、未だ発見されていないSCPオブジェクトの情報を収集している。また、自分たちがSCPオブジェクトに直接出会ってしまうケースもたびたびあるため、SCPオブジェクトの影響を受けやすく、命がけの職種でもある。エージェントの中には、研究者や博士とも引けを取らないほど強烈な個性を持つ者もいる。
「元蒐集院のメンバーであり、カナヘビの姿をしたエージェント・カナヘビ」、「とあるSCPオブジェクトの影響を受け、近くにいたウサギと融合してしまったエージェント・イチ」などが有名である。

機動部隊

機動部隊は、フィールドエージェントの中でも特に秀でた身体能力と戦闘能力を持つ職員が配属される部隊。主な任務は、狂暴なSCPオブジェクトの鎮圧や、要注意団体との交戦、財団施設の治安維持である。”戦闘部隊”という一面だけでなく、「SCPオブジェクトの初期収容を確立する”収容スペシャリスト”」や「要注意団体から財団施設を防衛する”セキュリティ担当者”、”戦術対策担当”」という一面も持つ。直接SCPオブジェクトと戦闘することから、エージェントよりもかなり危険な仕事である。また、機動部隊員に選ばれる人物は財団職員だけでなく、一定以上の財団への忠誠心が確認された元要注意団体の構成員や、人型SCPオブジェクトが配属される場合もある。さらに機動部隊の中には、人型SCPオブジェクトのみで結成された特殊部隊も存在している。
「FPSゲーム”Quake”のとある個人サーバーに取り込まれてしまった3名の少年少女のみで結成された対非人型SCPオブジェクト専門の機動部隊オメガー9”スクラブ”」や、「現実改変能力を持った人物のみで結成された対現実改変能力者専門の機動部隊オメガー12”アキレウスの踵”」などが代表例。

Dクラス職員

Dクラス職員は、SCPオブジェクトの研究のために、直接SCPオブジェクトと触れ合うことになる職員たち。Dクラス職員は世界中から集められた死刑囚や重罪人たちで構成されており、財団職員の中でも最下級の職員。直接SCPオブジェクトと関わることになることから、エージェントや機動部隊とは比べ物にならないほどに致死率は高いが、Dクラス職員の犠牲はSCPオブジェクトの性質を特定するための必要な犠牲と割り切られている。Dクラス職員の大半が研究のために捨て駒にされたりモルモットのような扱いを受けたりするが、稀に強力で危険なSCPオブジェクトの無力化に貢献したことで、勲章を与えられるDクラス職員もいる。
「廃デパートの異常性に取り込まれてしまった1人の幼い少女を救うために、身代わりとなったDクラス職員(SCP-544-JP 孤独な放送室)」や、「危険なSCPオブジェクトを無力化するために、死にゆく身でありながら勇気を振り絞ったDクラス職員(SCP-1983 先のない扉)」などが有名。

”管理者”

”管理者”は、どこの誰なのか、未だ生存しているのか、人間なのか、そもそも存在しているのかなどの情報が一切不明の人物。初めて”管理者”の名前がSCP財団に出てきたのは、財団の理念である「確保、収容、保護」を定義した文書の中、「人々は恐怖から逃げ隠れしていた時代に戻ってはならない。他に我々を守るものはいない、我々自身が立ち上がらなければならないのだ」の一文とともに名前が表記されているのみ。財団の創設者であるという見方が有力だが、真相はいまだに明らかにされていない。

サイト管理者

サイト管理者は、SCPオブジェクトを収容している施設において最上位の職員であり、O5評議会に直接コンタクトを取ることができる。また、現在のO5評議会のメンバーの中には、サイト管理者から昇進して現在の地位になった者もいる。

O5評議会(オーファイブひょうぎかい)

O5評議会は、財団の最高レベル情報閲覧権限である”Overseer/Observer Level 5”を持った13人のメンバーから構成される財団の最高意思決定機関。研究員やエージェントからO5評議会のメンバーに昇格する手段もあるらしいが、O5評議会のメンバーについては多くのことがはっきりとしていない。O5評議会のメンバーは財団の方向性を決定する重要な存在であるため、基本的にSCPオブジェクトとの直接接触は禁止されている。

倫理委員会

倫理委員会は、財団内の秩序を保っている治安維持機関。SCP財団には、「財団は冷酷だが残酷ではない」というモットーが存在し、人類の未来や異常性の究明のためにDクラス職員を死なせるという”冷酷な”判断は下されるべきだが、自身の私利私欲のためにDクラス職員をいたずらに死なせるという”残酷な”判断は行ってはならない、とされている。倫理委員会は、何が冷酷で、何が残酷なのかを判断する機関。
適性があると判断された研究者やエージェントが配属され、場合によってはO5評議会よりも強い決定権を持つ。

SCP財団に登場するK-クラスシナリオ

「世界の終わり」を意味するK-クラスシナリオ

「K-クラスシナリオ」とは、財団が想定する、SCPオブジェクトによって引き起こされる世界の滅亡へとつながる出来事の総称である。財団がSCPオブジェクトの管理に失敗した、あるいは他の要注意団体が悪意を持ってSCPオブジェクトを使用すると、人や動物、環境などに悪影響を及ぼす可能性がある。ひどい時には、文字通り「世界滅亡」へとつながってしまう可能性すら十分にあり得る。いつ世界が滅んでもおかしくないものを、財団は多く管理しているのだ。財団は、起こり得る「世界の滅亡」を分類し、その総称を「K-クラスシナリオ」と呼んでいる。

K-クラスシナリオの分類は以下の通り
・AK-クラス:世界終焉シナリオ
・CK-クラス:再構築シナリオ
・GH-クラス:”デッドグリーンハウス”シナリオ
・IK-クラス:世界文明崩壊シナリオ
・NK-クラス:世界終焉シナリオ
・SK-クラス:支配シフトシナリオ
・XK-クラス:世界終焉シナリオ
・YK-クラス:世界終焉シナリオ
・ZK-クラス:現実不全シナリオ
・LV-zero:捲られたヴェールシナリオ
・ΩK-クラス:死の終焉シナリオ
・SD-クラス:”シャットダウン”シナリオ

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