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yodokawa_kw1のレビュー・評価・感想

岸辺の旅
7

ある意味幸せ。

きちんと別れるためには、旅をすることが必要だったのかなと思いました。でも、実際にはそんなことできないのが普通で、彼が何を考えているのかとか何もわからず別れなければいけません。それで納得できることって少ないのかもしれないです。瑞希さんはその意味で幸せかもなと思いました。生きているうちには夫のことがわからなくて、愛人に会いにいけば彼女の潔さに敗北感を味わい、いやなことが多かった気がします。でも、その後、2人で旅ができました。そして、彼のことを知れたのです。そこはうらやましいですし、浮気されたり失踪されたりしたけど、瑞希さんは夫をまだ好きというか信じたいところがあるのかなと思いました。最初に夫が戻ってきたときはどういう話なのか分かりませんでしたが、幽霊という話だとは…。変わった心霊ものです。でも、本当に幽霊というものがいるのなら、怖いことは少なくて、一緒にいたいとか、最後に俺の思いを聞いてくれみたいなドラマチック、センチメンタルな話が多いのかもしれません。これは夫が死んでいるからファンタジーの話だけど、実際に夫の通った道を一緒にめぐるとかは、してみたらいろいろわかって、関係性を修復できるのかもと思いました。とてもつらいけど、いい話でした。

盾の勇者の成り上がり / The Rising of the Shield Hero
10

主人公がとことん落ちていき、這い上がる姿は圧巻

この作品は、主人公・岩谷尚文がとある図書館で古びた本を読んだのが始まりです。
その本を読んだ瞬間光に包まれ、異世界転生してしまいます。ほかにも転生者がいて、それぞれ剣の勇者、槍の勇者、弓の勇者、盾の勇者とよばれ、主人公は最弱といわれている盾の勇者として異世界に転生されました。
国王からこの世界には波と呼ばれる現象が起き、そこで魔物が大量発生するので討伐するには転生してきた勇者の力が必要と説明を受け、波に向けて力をつけるため旅に出るのでその仲間を募ったが、盾の勇者である主人公は案の定仲間が現れずにいました。
そこに槍の勇者の仲間としていた国王の娘であるマルティが盾の勇者の仲間になりたいと申し出ます。そしてマルティに帝都の案内をしてもらい武器を買い装備を整えた後で雑魚モンスターを狩り、そして宿に泊まり一日を終えました。しかし起きると主人公の持ち物、装備、お金、仲間であるマルティが無くなっていました。主人公はマルティを探しに行きますが、国王の兵に囲まれ王宮の国王の間へと連行されます。そこにマルティがいて、マルティが昨夜主人公に襲われたと国王にウソを言ったのです。主人公は弁明を図るも、この異世界は女性優位の社会となっているので、女性であるマルティの証言がある以上、主人公は弁明できず、強姦魔として汚名を受けることになってしまいます。
しかし、物語後半で女王が現れ、その女王によって主人公の汚名は返上されます。その汚名返上されるところがスカッとしてよいです。ですが前半は主人公をとことんまで落すので、それが苦手な人にはお勧めできないかもしれません。がそれが大丈夫な人にはお勧めです。