u_cb750z2@u_cb750z2

u_cb750z2
u_cb750z2
@u_cb750z2
1 Articles
4 Reviews
0 Contributions
0 Likes
u_cb750z2

u_cb750z2のレビュー・評価・感想

マッドマックス 怒りのデス・ロード / Mad Max: Fury Road
8

不滅のシリーズ第4作、荒涼とした砂漠で展開される苛酷な死闘!

『マッドマックス 怒りのデスロード』は2015年に公開された、オーストラリアの黙示録以後の世界を舞台にしたアクション映画で、共同脚本、共同製作、監督はジョージ・ミラーが務めました。ミラーは脚本で、ブレンダン・マッカーシーとニコ・ラトウリスとコラボしています。本作は『マッドマックス』シリーズの第4作目で、製作はジョージ・ミラー、ダグ・ミッチェル、ラットパック-デューンエンターテインメント、配給はオーストラリア国内がロードショーピクチャー、国際的にはワーナーブラザーズピクチャーズです。出演はトム・ハーディ、シャーリーズ・セロン、ニコラス・ホルト、ヒュー・キース・バーン、ゾーイ・クラヴィッツ、アビー・リー、コートニー・イートン。舞台となるのはガソリンと水が貴重な共有財となる、核戦争後の砂漠の荒野で、『怒りのデスロード』はマクシミリアン・ロカタンスキーの行動を追っています。マックスは、カルト指導者イモータン・ジョーと彼の軍団から逃れるために、フュリオサ大隊長とその武装給油車群に合流します。それは長い長い戦いになります。
『怒りのデスロード』は2015年5月にロスアンゼルスで世界先行上映され、同月にオーストラリアで公開されました。『マッドマックス』映画としては最高の収益をあげたにもかかわらず、製作費が1億8510万ドルだったのに対して3億7540万ドルの収益と、『怒りのデスロード』は最大で2000-4000万ドルの損失でした。それにもかかわらず、映画の評価は高く、ミラーの監督、脚本、アクション場面、映画音楽、撮影技術、編集、衣装デザイン、視覚効果、演技(特にハーディとセロン)が優れていたからです。2010年代で最良のアクション映画の1つに数え上げられています。

干物妹!うまるちゃん / Himouto! Umaru-chan
8

かわいい干物妹と兄のドタバタコメディー

社会人の兄タイヘイと高校生の妹うまるの二人の兄妹の生活を中心としたギャグ漫画です。

漫画のタイトルにもある「干物妹」とは、家の中でダラダラし、まったくやる気がない困った妹のことを表しています。このように、うまるちゃんは家ではオタク趣味のグータラ人間ですが、外に出ると別人のように変身。完全無欠の注目の美少女となるのです。また、干物妹キャラ、美少女キャラとは別に凄腕ゲーマーキャラの要素も隠し持っており、それぞれが魅力的であり、そのギャップに笑えます。

そんなうまるちゃんと一緒に暮らし、面倒を見ているお兄ちゃんのタイヘイは、会社員として働きながら家事全般をこなすしっかり者。主にうまるちゃんへのツッコミ役となっています。この二人が恋人ではなく、兄妹という設定なのが良いところで、二人の家族愛に読んでいてホッコリとした気持ちになれるのです。

また、ストーリーにはうまるちゃんの学校の友達、タイヘイの会社の同僚達が登場し、ドタバタコメディーを繰り広げながら、ハートウォーミングな人間ドラマもあります。日常を舞台としたありふれた風景の中で、こんな生活楽しそうだなと思えるようなこの漫画は、日々の生活で疲れた心を癒してくれます。特にうまるちゃんのかわいらしさは必見です。

BE BLUES!〜青になれ〜 / ビーブルーズ
8

順風満帆ではない天才のサッカー大河ドラマ

スポーツ漫画には大きく二つの路線があります。一つはスポ根モノからの流れで、必殺技や超人的な能力を駆使して見栄えと勢いを重視した路線。もう一つはそのスポーツを丁寧に描写し、派手さはないもののリアルな共感を引き出す路線です。本作『BE BLUES!?青になれ?』はカテゴライズするならば後者になります。元々、三大少年誌の中でサンデーは後者の、ジャンプやマガジンは前者の傾向が強いです。
さて本作は主人公である一条龍がサッカーで日本代表を目指す姿を幼少期から長い視点で描く作品となっています。サッカー版の『メジャー』と言えばイメージしやすいかもしれません。
小学生時代、天才的なサッカーのセンスを持っていた龍は、交通事故で2年間まともに歩けなくなるほどの大けがを負います。そんな状況でも決して諦めず前向きに、中学、高校と着実に成長する龍の姿には、誰しも勇気づけられることでしょう。
この中で特徴的なのが先述の通り、リアルで地に足がついたサッカー描写なのです。本作には、現実には実現できない技術は登場しません。実現可能な範囲内で最大限に努力しているからこそ説得力が生まれ、劇的な試合の展開に重みが加わります。そういうリアルなサッカーを深く楽しみたい方には、ぜひお勧めしたい作品です。

キャラクター(映画)
9

セカオワFukaseの俳優デビュー作品『キャラクター』は本格サスペンスだった!

2021年6月11日に公開された永井聡監督作『キャラクター』。
主演の菅田将暉ら豪華キャストに加え、SEKAI NO OWARIボーカルのFukaseのデビュー作とあって注目を浴びた作品だ。

【漫画家が原作を担当】
日本の漫画作品の映画化が一般化された映画業界だが、『キャラクター』という作品は逆輸入をした。
原作は『20世紀少年』など多くの作品で浦沢直樹とタッグを組んだことで知られる漫画家・長崎尚志だが、『キャラクター』の漫画が発表されたのは映画公開直前の5月である。映画の話題性を高めるために漫画を発表した形だ。
安定した興行収入を求め、人気作品を映画化する映画業界においてこういった手法は珍しい。

【セカオワFukaseは話題性だけのキャスティングではない】
『キャラクター』が最も話題を呼んだのはセカオワFukaseの俳優デビュー作品だったということだ。
この作品は菅田将暉演じる売れない主人公が偶然Fukase演じる殺人鬼の起こす殺人現場に居合わせたことで物語が始まる。
主人公は遭遇した殺人現場を忠実に漫画にし連載をスタートさせるが、漫画内で起きるフィクションであるはずの殺人が次々に殺人鬼によって再現されていくというストーリーだ。
この中でFukaseは漫画内の殺人を再現するサイコパスな殺人鬼という難しい役を演じるのだが、その演技は「話題性のためだけにキャスティングされたわけではない」と感じさせるものだ。
慣れない初めてのぎこちない演技が、サイコパスさを感じさせゾッとするような凄みを帯びている。

Fukaseファンにもサスペンス好きにもおすすめの『キャラクター』、ぜひご覧になってみてはいかがだろうか。