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tpk523のレビュー・評価・感想

風の谷のナウシカ / Nausicaä of the Valley of the Wind
10

宮崎駿の最高傑作

アニメ劇場版の「風の谷のナウシカ」は、アニメ史上にのこる傑作として有名です。
ストーリー、画面構成、演出等々、すべてが最高の水準です。
しかし、劇場版公開時には、まだ原作は完結前であり、完結したのは、劇場版公開から10年あとでした。

原作のほうは、トルメキアと土鬼(ドルク)という二大国の全面戦争が、メインストーリーになります。
主人公のナウシカは、トルメキアと土鬼(ドルク)の間を運命のおもむくままに、さまよいつづけます。
その中で蟲使い達が一目置く種族「森の人」といわれる人たちと出会います。
このあたりから「念話」という、一種のテレパシーで意思疎通ができる超能力者が、キーパーソンとなっていきます。
ナウシカはこの森の人から腐海についての知識を教えられます。

土鬼(ドルク)は、トルメキア軍を全滅させるべく人工の粘菌兵器をつかいます。
しかし、人工の粘菌兵器はまったく制御不能となり、土鬼(ドルク)の国土の大半が腐海となってしまう結果となります。
そして、ここから巨神兵が登場してきます。
ナウシカは育成されながら運搬されていた巨神兵を破壊しようとしますが、未成熟ながらも巨神兵は無傷の状態で誕生してしまいます。
ナウシカはアスベルからわたされていた秘石の力で、巨神兵の母親と認識されます。
ここからナウシカは、巨神兵の力を使いすべての根源である土鬼(ドルク)の主都シュワにある「墓所」を破壊することを決意します。

最後に、墓所の中心にたどりついたナウシカは、腐海の誕生をふくめ世界のすべてが地球環境の復活のための人工的なシステムだということを知ります。
しかし、ナウシカは人工的な復活システムを否定し、「私達の神は 一枚の葉や 一匹の蟲にすら 宿っているからだ」と自己存在を肯定するとともに巨神兵に命じてシステムを破壊します。
墓所の体液をあびて服が青くそまったナウシカが、生きのこった人々とともに、「苦しくても生きていきましょう」とはげますシーンで物語は終わります。

結局のところ近い将来、ナウシカらの子孫は絶滅することが運命づけられており、これは変えられません。
生きのこった諸国間の紛争もおこるでしょう。
でも『絶望しないでたくましく生きていきましょう』というのが、このストーリーの結論だろうとおもいます。

全7巻。全人類の必読書です。
おそらく、年々必要性がましてくると思います。
絶対手元において、繰り返し読みかえしましょう。

グレイヴ・エンカウンターズ / Grave Encounters
6

良い感じにチープ

B級作品を配給する事で有名なアルバトロスの作品。しかし、案外悪くないホラーに仕上がっています。
幽霊の出現する廃病院(精神病院)を撮影に来た心霊現象撮影番組「グレイヴ・エンカウンターズ」。適当にやらせ番組を作るつもりだったが、彼らは本物の心霊現象に遭遇する事になります。
本作品はPOV方式のモキュメンタリーホラーとして製作されています。それが低予算のチープさと良い感じにマッチしており、「胡散臭いけど不気味なホラー」という印象にまとまっています。個人的には同じようなPOV方式の「パラノーマルアクティビティ」などより好みです。あちらはよりリアリティを出すためにPOVを採用していますが、それが面白さにつながっているとは言いがたいので。
前半部は主人公たちがやらせ番組を作る様子がメインで、イマイチ盛り上がりに欠けます。が、幽霊に遭遇してからの後半部はどんどん登場人物が犠牲になっていき、緊迫感を増していくのでそこまで頑張って耐えましょう。
類似作品としては、POV形式ホラー「REC」、前述の「パラノーマルアクティビティ」があげられます。また、医師の幽霊が登場する辺りは「ジェイコブズラダー」っぽいです。

ななか6/17
8

読まなければまず分からない意外な内容

この漫画はヒロインの霧里七華が階段からの転落事故によって精神だけが6歳の「きりさとななか」に逆戻りし、そのななかが様々なトラブルを引き起こすという物語です。七華の幼馴染である不良少年の凪原稔二、元来はいじめっ子グループのリーダー格であった雨宮ゆり子はななかの秘密を守るために奮闘します。
個人的に稔二、ゆり子がななかとの関わりの中で当初の設定よりも良い人物になっており、これは読まないとまず分からない内容です。むしろ本当に性格が悪いのはお嬢様キャラである氷室那由であると、読んでいればすぐに分かります。
恋愛描写やお色気描写も自然かつ軽快で、何度繰り返し読んでみても気分が良いです。ななかのおバカ描写も作品の根幹であり、作者の「簡単にオチが分かったらつまらないだろう」「幼児の考えは大人には分からないと思う」という意図が読み取れます。
七華の第3人格「ヒロ」はなかなかリアルなキザで女たらしなので、読み物として楽しむには悪くないアクセントです。ヒロがいなければこの作品はもっと退屈になっていたのではないかと思います。
本当は7点程度にしたかったのですが、ヒロが面白かったのでオマケで8点を付けることにしました。

ひとりぼっちの○○生活
10

精一杯の不器用

主人公中学生になった「一里 ぼっち」。だがこのぼっち、中学に進学するまでは友達が一人かいないというとんでもなく気弱な性格の持ち主。そのたったひとりの親友がぼっちの今後ことを思い絶交するところからこのお話は始まります。
こんな気弱な主人公故に最初の自己紹介で嘔吐してしまうという1話にして最悪の印象がついてしまいます。
だげどここからの巻き返しがこのアニメ面白いところ。
頑張って手前の席の子に話しかけるも元々友達を作るノウハウすら知らないボッチ。そんな苦しい中でも必死に友達にアプローチする姿は昨今のアニメにはない情熱を感じました。
そんな努力が実ったのか回を追うごとにぼっちの周りに友達が増えていきます。ただ回を追うごとにキャラひとりひとりの個性を最大限に表しているのでこのキャラだけ目立ってないというのを一切感じません。クスリと笑えるシーンもあればハンカチも必要になってしまう切ない描写もあったりします。
そしてこのアニメにはもう一つの見どころがあります。
友達が増えるごとにEDが変わっていくのです。これは実際に1話づつ見ていただけるとほんとに感慨深いものになっていきます。歌詞も主人公の精一杯を表現しているでアニメーションとも楽しめると思います。

かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 / Kaguya-sama: Love is War
9

頬の緩みが止まらない最高の作品

まずこの作品のテーマですが一応「天才たちの恋愛頭脳戦」です。しかし、本当は天才で恋愛ポンコツ達の日常物語です。ラブコメですが、コメディ8割!笑いが止まりません。そしてガチ恋愛のシーンが稀なだけに、不意に来るとキュンキュンが止まりません。いろんな意味で頬の緩みが止まらない作品となっています。

<あらすじ紹介>
“恋愛は、好きなった方が負けなのである”
舞台は将来国を背負うであろう人材が多く就学している秀知院学園。その生徒たちを率い纏める生徒会。会長の白銀御行と副会長の四宮かぐやのお話。
最高峰の学園のトップだけあって、白銀は学園模試不動の1位、全国でもトップクラスの成績で、かぐやは4大財閥四宮グループの令嬢、何をやってもできるという多彩ぶり。こんな2人は相思相愛のはずが、なかなか恋が進展しない。何故なら、2人とも告白された経験はあるものの恋愛をしたことがない、恋愛知識皆無のポンコツだからだ。2人は告白はされたことがあるため、相手も自分のことが好きに違いないと思い、相手に告白させるという目的で様々なことを仕掛ける。果たして2人は無事に結ばれることができるのか!という感じになっています。
メインはこの2人となっていますが、他にも魅力あふれる様々な人物が登場し、それぞれストーリーを繰り広げていきます。サブキャラの恋愛もメイン並みで、かなり推しが分かれる作品となりそうです。
この作品を読めば毎日が明るくなることが違いなし!ぜひご覧ください。