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tanakamayumi4のレビュー・評価・感想

オッドタクシー / ODDTAXI
10

ODD TAXIは、一度見始めたら止まらない!先読みできない展開が面白い

『ODD TAXI』は、様々な人物の思惑がひとつの大事件に繋がる傑作ミステリー作品です。原作のないオリジナル作品ですが、アマゾンプライムビデオでのレビュー評価が1000件以上登録されているにもかかわらず、5段階で4.4の高評価を獲得しました。愛嬌あふれる動物のキャラクターデザインで、日常系アニメ化と思う方もいるかもしれませんが、本作品は東京の練馬で行方が分からなくなった女子高生の謎を紐解くミステリー作品です。
毎回、様々な謎や不可解な人物の動きと事件の関連が気になって、見始めると止まらなくなる面白さがあります。
反社会的勢力とのつながりを持つ警官、反社会的勢力内の内部抗争など、社会の闇の部分まで描かれている本作は、キャラクターデザインとのギャップで、一気に物語に引き込まれます。薬物の盗難事件、センター以外仮面で素顔を隠したアイドル達、世界に一つだけしか存在しない消しゴムなど、一見関連性が見えない事件や人物などもまるで立体パズルのようにうまくピタリとはまるので、伏線張りが上手いアニメがお好きな方はきっと気に入るのではないでしょうか。
さらに主人公の小戸川さんは、医師に心配される病気の持ち主で、さらに家には誰かをかくまっているようなそぶりも。小戸川さんは女子高生失踪事件の犯人なのか、彼の抱える病気とは何かも見逃せない要素となっています。小戸川さんの素性も物語の大事なピースとなっており、最終回で全ての伏線が回収されたときに、圧倒されること間違いなしの作品です。

赤ずきん(映画)
8

人狼探し

閉鎖的な村が舞台で、すごく映像がきれいでした。重苦しい雰囲気の村なので、暗めの映像なのですが、それでも静寂美と言いますか、すごくきれいでした。また、赤ずきんちゃんも、若い女性できれいな人です。すごく色っぽくて、赤ずきんちゃんではありませんでした。赤ずきんちゃんをモチーフにしているけど、全然違う話でした。狼は、普段は人間の格好をしているもので、その人狼を探すという話です。ゲイリー・オールドマンが出ており、人狼に復讐を誓うハンター役でした。いつも力強いですが、今回もだいぶ力強い感じで、目がメラメラでした。あんな雰囲気のある人に村人に人狼がいると言われたら、まあ、疑ってしまいますね。その後、もうちょっとゲイリーが目立つのかなと思いきや、あまり見せ場はなかったです。がっくりです。そして、誰が人狼かという話なのですが、わからなかったです。みんなあやしく見える演出でした。犯人探し系がすきな人にはたのしいのではないでしょうか。ちょっとライトノーベルっぽいというか、ファンタジー好きが好きそうな設定だなとは思います。締まらない部分もあるのですが、まあまあ面白かったです。

グリーンブック / Green Book
9

凸凹コンビの友情物語。感動のラストシーン。

日本では「人種差別」に馴染みがないからか、正直なところ序盤は感情移入ができなかった。旅を通して真反対のおじさん二人が衝突して、自分の弱さを見せたり笑いあったりしながら徐々に心を開いていく姿を見て、どんどん物語に入り込めた。
主人公はかなりガサツで喧嘩っ早く、苦手なタイプだなと思っていた。けれど、実は家族思いだったり愛情深い人だったりして、初見で相手を決めつけてしまうのも一種の差別なのかも…と、考えさせられる。
「人種差別」をテーマにしているだけあって、その描写は色濃く出ていて、かなりショックだった。レストランで食事ができない、試着室は使えないなど、物語で出会う白人は皆「個人としては差別していないけど、しきたりで決まっているから…」と口々に言う。自分は日本に生まれて差別が身近にないからショックを受けるけれど、もしアメリカに生まれていたら当たり前のように差別が存在しているわけで、自分で差別を選択していることに気づくだろうか。
ただ、全体としては音楽や随所にある笑いに明るい印象を持った。主人公のガサツさがいい味を出していて、個人的にはアメリカ版高田純次みたいと思っていた。それに対するボスの冷静なツッコミがこれまたシュールで笑える。チキンの骨を車窓から捨てるシーンは見ていて思わずスカッとした。そしてラストシーンは思わず涙してしまうほど、心が温まった。

ゲスの極み乙女 / ゲス乙女
10

ゲスではない極み乙女。

ゲスの極み乙女。という名前を聞くだけで、不快な印象を覚える人は今でもいるのではないのでしょうか。
「ゲス」という言葉、さらに「不倫」の過去などいいイメージを持ってない方は多くいらっしゃるかと思います。
そんな方は彼らの本職である音楽を聴いたことがありますでしょうか。
一時は紅白にも出場した彼らの音楽は本物です。
聞いていると思わずテンションが上がり、足取り軽やかになってしまう、そんな音楽を彼らは作っているのです。
確かにアーティスト名としてはいい名前とは言えないかもしれません。
「ゲス」という言葉の与えるイメージ、しかもそれを「極め」てしまった「乙女」に「。」。
“こんな名前をつける奴ら、どうせろくな音楽作ってないし、そもそもセンス悪そう。”と思う気持ちもわかります。
でもそんなイメージを持っている人こそ音楽を聴いてみてください。
歌詞は時代に乗ったうっぷんを晴らすような気持の良さがあったり、何だか意味は分からないけれどもキャッチーな言葉、聞いたことのない難しい言葉も多く出てきます。
それが曲の中にテンポよく収まっている。
とても気持ち良く言葉が入ってきます。
そんな言葉を支えるバンドたち。
見た目も音もどっしりとして安定感のあるベース、美しさとは裏腹にパワフルで軽快なドラム、小さな体からは想像のできないトリッキーなキーボード、そしてはじめこそ苦手と思うのに、なぜかまた聞きたくなってしまう不思議な声。
全てがきれいに同調して極めているバンドです。