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tamaxsugi9

tamaxsugi9のレビュー・評価・感想

Dr.STONE / ドクターストーン
10

ある日、地球上の全人類が石化してしまった。しかし、何千年もの間石化してもなお諦めていない高校生がいた。

高校生が主人公の週刊少年ジャンプで連載されている漫画のアニメ化がされた。
つばめが石化するという現象が起こり興味をもっていた千空(せんくう)は科学の天才で、子供のころから科学にのめりこんでいた。
幼馴染の大樹(たいじゅ)が以前から好意を持っていた杠(ゆずりは)に告白することを千空に宣言し、千空が友人らと大樹の告白が成功するのか校舎から見守りながらかけていた。
大樹が杠に告白しようとしたその瞬間目の前に緑色の光が広がり、光を浴びた千空たちを含む地球上の全人類が石化してしまう。
石化してしまい、視覚、聴覚、触覚などすべての感覚がなくなった中でも意識を飛ばすことなくまだ諦めていない男がいた。
千空はいつか石化が解けるときのために石化した瞬間から「時間」という情報を自分から絶やさないように秒数を数え続けたのだ。
なにも無くなった地球で生き残るには春に石化が解けることがベスト条件だった。
そして千空たち全人類が石化してから約3700年後のある春の日、突然千空の石化が解ける。
千空は自分の中にある科学知識を駆使して、全人類の石化を解くことを決意する。
全人類が石化したと思われたストーン・ワールドで千空は仲間を集め全人類を石化から戻すため、科学の力で全人類の復活と科学の近代化を進めていく物語。

窮鼠はチーズの夢を見る
7

愛しい人よ

恋愛映画の名手、行定勲。
水城せとなの同名漫画を基に、同性愛作品に初挑戦。
この人らしい、繊細で、美しく、切ない、恋愛映画に仕上がっている。

序盤、これほど気まずい再会はない。
一流広告代理店に務める恭一は、大学時代の後輩・今ヶ瀬と7年ぶりに再会。今ヶ瀬は探偵になっており、恭一の不倫を調査していた。しかも、依頼したのは恭一の妻…。
報告しない代わりに今ヶ瀬は「昔からずっと好きでした」と告白し、「あなたの体が欲しい」と関係を要求して来る…。

最初の内は今ヶ瀬は、金こそは取らないが脅迫も同然。甘い顔して鬱陶しい。
恭一の気持ちも分からんでもない。
しかし、徐々に気持ちに変化が表れていく。

不倫をしていたのは恭一だけではなく、妻もだった。ちなみに妻は、今ヶ瀬が報告しなかった為、自己嫌悪に陥り、自ら離婚を切り出す。
独り身となってしまった恭一は、今ヶ瀬と暮らし始める。
最初こそは戸惑い、翻弄される。
が、次第に心地よさを感じ始めていく。
添い寝、耳掻き。
キス、SEX…。

大倉忠義は受け身側。
成田凌は翻弄する側。
激しい濡れ場も勿論だが、難しい心情も含め本当によく演じたと思う。
同性愛映画と言うと抵抗感じる人多いようだが、そうならなかったのは、監督の演出と二人の演技の賜物。

見てると分かるが、優柔不断な性格の恭一。特に人間関係が。ちょっとイライラもする。
今ヶ瀬は劇中でも比喩されていたが、粘着質な性格で、言わばストーカー気味。
関係がずっといつまでも良好でいる訳がない。
ちょっとした事で険悪ムードになる。
恭一の周りには、結構女性が群がる。
妻、不倫相手、大学時代の元カノ、会社の部下…。
それぞれ異なる性格の女性たち。付き合ったら付き合ったで、悪くはないだろう。
なのに、女性か、今ヶ瀬か、ズルズルと。
自分も相手も傷付け合う。
本当に見てて痛々しい。哀しい。
だからこそ、今ヶ瀬の誕生日に、恭一がサプライズとして渡したプレゼント。その時今ヶ瀬が嬉しさのあまり浮かべた涙にジ〜ンとした。きっと同性愛者と偏見され、ああいう風に祝われた事無かったんだろうなぁ、と。
このシーンがとても好きだ。

やはり恭一は、今ヶ瀬を最も愛したのだろう。
それは些細なものからでも見て取れる。
注文した同じシャンパン。
コトコト煮込んだ料理。
大切に保管しているライター。(今ヶ瀬のある長い想いあり)
恭一は女性たちと居て心からの笑みを見せた事無いが、今ヶ瀬との日々ではある。

昔から愛してくれていた人。
愛していたのは、自分の方かもしれない。
再会と別れを繰り返し…今度こそ帰って来ないかもしれない。
でも、帰って来ると信じて。
愛しい人よ。

猫絵十兵衛 御伽草紙
10

ただの猫好き向け漫画じゃない

舞台は江戸時代。猫漫画が読みたいと手を出すと、手を出した自分をほめたくなる。
なぜなら、猫又、化け猫といった妖怪要素、さらに主人公くん十兵衛は、それらと会話ができるだけでなく、彼自身も能力持ちというおいしいファンタジー設定。
彼の浮世離れした、容姿もよい。江戸時代が舞台なため、せりふ回しも、粋であり、浮世絵を読んでいる気にすらなる。
基本的には、十兵衛と猫又のニタの世直しが主な主軸。
数多い登場人物や、猫たちが再登場する機会が多いため、キャラクターたちを覚えやすく、感情移入もしやすい。
ニタは、最強猫又であり、チート設定にも爽快感を感じることができる。
ほかにも、最強な猫又、化け猫がおり、彼らは、十兵衛にだけは協力的。
十兵衛も、人間たちと猫たち、両者のバランスを取るのがうまく、どちらにも愛されるキャラとなっている。
永尾まる先生の画力が、高いため、ち密な江戸時代の風景が分かりやすく伝わってくる。
当時の、装いだったり、街並みや、職業、髪型など、すべてにこだわりを感じる。
ファンタジーとリアリズムのバランスが、絶妙で、まるでその時代には、猫又は本当にいたのかもしれないとも、思えたりする。
読み切りの話が多いため、非常に読みやすい。
ただ、時間軸はしっかり全話を通して進んでいるため、もちろん連載ものとしての魅力は損なわれていない。