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sumisumi_04153のレビュー・評価・感想

ノマドランド
9

「人生の"喪失感"と向き合うこと」

リーマンショックによる企業の倒産、夫との離別により居場所を失った女性が、キャンピングカーで生活する「遊牧民」となる様子を描いたストーリーである。
物語に出てくる遊牧民は、実際に遊牧民として生きている方々が登場されているため、ノマド生活の偽りのないリアリティさが伝わってくる。
日本とは違う経済弱者達、彼らは人生で何かを喪失した経験をもっており心が強い。
さらに巡る土地の風景や人々は素晴らしく、社会の秩序や規律から遠く離れた、自然と共に生きる生き物らしさを感じさせる。
「ホームレスではなく、ハウスレス」本物のノマド民が口にしたセリフには強い説得力があった。
行き着く先で出会っては別れを繰り返し、仲間が亡くなれば自然の中で弔うノマドたち。
彼らは、それぞれが"喪失"を経験したからこそ強く、ノマドとしての生き方は決してロマンや逃避ではないようだ。
一緒にいたいと思ってもない人と一緒にいて、利便性ばっかりに頼り、物資的なものに執着しがちな日常生活から一旦身を引いてみたいと思わせる。
本物の土地や自然光を利用した迫力のある映像や音響と共に、バッドエンドでもなくハッピーエンドでもない、人間の静かな生き方に迫る作品である。

ギフトピア / Giftpia
9

南国でゆったりとした時間

オトナ式に寝坊して、投獄されてしまい、主人公の物語は顔にモザイクをかけられて足かせ&囚人服の状態から始まります。
島での生活はゆるい感じですが、眠気が出たら制限時間内にベッドにたどり着かなければ、道で寝込んでしまい所持金を失ったり、ジャンクな食べ物を食べ続けるとおなかが出てきたりするなど、ある程度の制限がついています。
島人全員が個性的で、キャラが濃い感じです。例を挙げると、自分の鼻ちょうちんで占いをするおばあちゃんや、人前が苦手で山にこもってヤギの世話をする主人公の親友などが出てきます。その個性的な島人たちが集まって、様々なイベントが起こり、ストーリーが進んでいきます。いくつかエンディングの種類があり、どれを選んでも間違いではありません。
主人公がオトナを目指し、一足先にオトナになったガールフレンドとオトナにしか行けないスポットに行くまでがゴールです。
ゲーム中にカエルの競争ゲームやサイコロゲームなどの賭け事が発生したり、クリアには特に影響しませんが収集イベントや小ネタも充実しています。ゲーム内のBGMもミュージシャンの方が手掛けたもので、ついつい操作を忘れて聞き入ってしまいます。
島内のバーでは、BGMをジュークボックスで聞くことができ、ついつい入り浸ってしまいました。

Galileo Galilei / ガリレオ・ガリレイ
10

夏になるといつも聴いてしまいます。

ソーダ水を飲んだ時の瑞々しさが凝縮されたバンドだな、と思います。
いろいろなサウンドを追求し、音楽と真摯に向かい合っていることがどのアルバムを聴いてても感じられます。
とても明るい曲調ばかりのバンドというわけでもなく、歌詞を聞いてるとたまに暗かったりもします。
「さよならだよ」と別離的でもあったり、「振り返らないで」と自分に言い聞かせているような。
でも、サウンドはポップだったり爽やかだったり。
そのバランスが絶妙にマッチしていて、聴いていて心地よくなってしまうのかもしれません。
私は散歩のときや、晴れた日の窓辺で聴いています。
風景に色が足されたように涼しげで、でもどこか懐かしい気持ちにさせてくれますね。
ボーカルの歌声も魅力の一つだと思います。
変声期の少年のような、優しく、やわらかい歌声です。
サウンドもバラエティーがとんでいて、どのアルバムをとっても飽きることがありません。
シンセサイザーを使っていたりして、サウンドにもこだわっている感じがします。
どの年代の人でも好きになれるバンドだと思います。
時に甘酸っぱい恋を思い出させてくれる曲もあったりと、いつまでの聴いていたいです。

ポケットモンスター ソード・シールド / ポケモン剣盾 / Pokémon Sword and Shield
7

今までのポケモンシリーズとは一線を画すシステム

これまでのポケモンシリーズは、道中にある草むらなどからポケモン(集めて育て、戦わせていくキャラクター)が出現するのがメインでしたが、今作はワイルドエリアと呼ばれる広いスペースにも多くのポケモンが出現します。
そこで遊び回るのが楽しいという面もある一方、今までのような道すがらでの出会いが淡白に感じる面もありました。
また、ワイルドエリアではインターネットに繋いで他のプレイヤーと共闘し、レイドボスを捕まえるのが醍醐味の一部なのですが、ハードであるSwitchのアカウントが有料のオンライン契約をしている必要があります。

その他、ポケモンとキャンプをして触れ合うなどの新しい機能が実装されたりと冒険スタイルの自由度は高まった一方、ストーリーはシンプルになっており、本編だけでは物足りなさを感じました。
しかし、追加コンテンツが有料ながらも配信されており、さらなるストーリーや新たなステージ、ポケモンとの出会いを楽しむことが出来ます。

育成に関しては今までより楽になっており、初心者でも十分プレイできるようになっています。

総評としましては、本編のみだと「悪くない出来」、オンライン契約や追加コンテンツも合わせると「自由度やボリュームも申し分ない」おすすめの作品となります。