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ohmybaby9のレビュー・評価・感想

中二病でも恋がしたい! / 中二恋
8

眼帯中二病少女と中二病の恋愛騒動!

京都アニメーション作成の「中二病でも恋がしたい!」、一世を風靡したこのアニメーションは2012年より放送開始された富樫勇太(CV:福山潤)、小鳥遊六花(CV:内田真礼)を主軸に独自の世界観を展開し、「邪王真眼」として中二病独自のワードを繰り出し進んでいく恋愛アニメーション。
学生である主要登場人物の人間関係とその駆け引き、さらに季節に応じた学生イベント、最大のイベントである修学旅行でよりその関係性を深めていく。

サーヴァントとして凸守早苗などを抱える六花自身変化をしていくのだが、その変化の中で中二病であることをやめてしまおうとすることもある。中二病世界ではなく現実世界の中で生きることを強要する姉に一時は屈服する六花ではあるが、サーヴァントや勇太、友人などの支えもあり、もとの「邪王真眼」として再び力を持ち、様々な境遇のもと周りを巻き込み、「邪王真眼」として成長していく中二病系女子の成長記録と言える。

中二病であることで見えてくる世界、成長していく過程で忘れてしまうその世界観を忠実に描き、トレースしている大人のための中二病作品ではないだろうか。
プロダクションが京都アニメーションということもあり、クオリティは折り紙付き。美麗な背景、細やかなキャラクター描写など目を見張るものがある。アニメファンなら一見の価値ありな神作品である。

人魚の眠る家
9

大切な人が「死んでいない」ことを証明できるか?

6歳の娘がプールで溺れ、「おそらく脳死」という状態になってしまったところから物語は始まる。
日本では臓器提供をしない限り脳死判定は行われず、この「おそらく脳死」という曖昧な言葉で、その心臓が止まるまで死を保留にされるのである。
父・播磨とその妻・薫子は、「娘は生きている」と信じて意識のない娘の自宅介護を行うことを決める。

冒頭から「人の死とは何か」という重いテーマが突きつけられるが、ただの感情移入させるだけの作品ではない。
法制度や科学技術に関する情報が織り交ぜられながら物語が進行していく中で、不思議と冷静に思考を巡らせている自分に気がつくこととなる。
これは、あえて視聴者が俯瞰的視点から物語を捉えられるように構成されているからではないかと思う。

例えば、この作品の主人公は父・播磨であるにもかかわらず、画面を占拠する時間は妻・薫子の姿の方が圧倒的に多く感じる。
そして、薫子の登場シーンでは豊かな表情と多くのセリフがあるにも関わらず、心理描写のようなものは意外と少ない。彼女が何を考えているのか、視聴者にはわからない。
これはおそらく、主人公・播磨の視点、あるいは「おそらく脳死」の娘を妄信的に介護する母親を見る世間の視点に、映画の視聴者が強制的に立たされているためだ。
薫子が明るく「見える」場面、逆に暗く狂気じみて「見える」場面、このどちらにおいても薫子本人ではなく「彼女の心情を理解できない俺」の心情を表しているという点が、彼女の特異性を非常に効果的に際立たせている。

最後には伏線もしっかりと回収され、さすが東野圭吾作品、という感想を抱かずにはいられない。

喧嘩独学
6

応援マインドがでてくる『喧嘩独学』

LINE漫画オリジナルの作品『喧嘩独学』は、高校を舞台にいじめられっ子の志村が「闘鶏チャンネル」の不思議な動画のレクチャーを信じて次第にニューチューバー強者になっていくという、現代社会のトレンドに乗った作品で、動画視聴者と同じような目線で志村の成長を応援したくなっていきます。
志村は、現代社会のマジョリティーよりやや下層域にいる生徒で、クラスでいじめられっ子の立場になっていますが、多くの読者は、自分がその立場になってもおかしくないと自分事にして読むことになると思います。
その志村が、クラスのカースト頂点ににいるハマケンを倒してしまうというストーリーなので、多くの人が共感を持って読めるかと思います。
普通に考えれば絶対に勝つことができないハマケンに対し、喧嘩に勝つ方法を伝授するという謎の「闘鶏」のレクチャーに沿った手法で勝ってしまうという場面は、多くの読者をスカッとさせます。
レクチャーの内容も奇想天外の現実離れした内容ではなく、さもありなんというレベルのもので興覚めさせない物語になっていると思います。
ストーリーのサイドでは、志村のバイト先の美人店員・朝宮が魅力的に描かれていて、志村の恋心も応援をしたくなり、全編を通じて応援全力モードで読める作品かと思います。

コララインとボタンの魔女 / Coraline
7

画面がすごい

ストップモーションアニメです。
ストップモーションアニメらしい絵柄でとてもかわいいなと思いました。
コララインの青い髪の毛も素敵ですし、人間だけでなく、猫とか犬とかも普通のアニメにはない味があります。
また、現実の世界と夢の世界の二つが出てきて、現実の屋敷もお化け屋敷っぽくていい感じですし、夢のときのすごい庭とか、見ごたえのある画面が続きます。
もちろん話も面白いのですが、画を見るだけでも楽しい作品です。
ストーリーは、親に不満を持つ子どもが、優しいママのいる別の世界にいって、楽しんでたら、ここで暮らさないかと言われ、本当のママパパがいなくなり…、みたいな話です。
子どものときって、親に不満を持つものですし、自分の思い通りになったらとか思うものなので、そこを餌にされちゃあ、みんな引っかかるだろうなと思いました。
魔女は結局、なんで子供を集めてるのかよくわからなかったけど、なかなか怖いやつです。
コララインは口では親の悪口を言っていたけど、魔女の誘惑にも負けず、本当に両親が好きだったんだなと思いました。
夢か現実か、みたいなラストもいいし、また、最後、みんなでパーティーをしたのもいい展開だなと思いました。
コララインとその家族が、近所の人たちと打ち解けて、これから仲良くしていくんだろうなということがわかって、見ていてうれしくなりました。