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mrnmk_31のレビュー・評価・感想

アナと雪の女王 / アナ雪 / Frozen
9

心温まる作品

氷の魔法の力を持つ姉のエルサ(国の王女)と、姉の秘密を知らない妹アナの物語です。

過去のトラウマから、2人の姉妹はすれ違っていました。
ある日、エルサの秘密が国中に知られてしまいます。皆が恐れて避ける中、アナだけは怖がらずに姉と向き合っており、そこで姉妹の絆を感じました。
また、物語の中ではさまざまなキャラクターが登場します。トナカイのスヴェンや雪だるまのオラフなど、人間以外のキャラクターも多く、それぞれが個性豊かでした。何より表情が面白く、言葉を話していなくても、その時の表情で何を伝えたいかが分かります。
深刻な場面から愉快な場面まで、観ている側を飽きさせない作品だと感じました。

物語の途中、アナはエルサの魔法で心が凍ってしまいます。凍った心を溶かすのが「真実の愛」とのことでした。アナの考える真実の愛は本物ではなく、どんど凍っていってしまいます。個人的にとても胸が痛くなりました。
最後、姉のエルサに危機が迫るのを見てアナは最後の力を振り絞ってエルサを助けました。その後、エルサの涙でアナの心は溶けていきます。
すれ違っていた姉妹がひとつになった瞬間で、こちらも涙が溢れました。
真実の愛を知った姉妹は仲を戻し、国も平和になるという、とても感動する作品でした。

ディズニー特有のミュージカル調も楽しめます。是非お勧めしたい作品です。

ハッピーボイス・キラー
9

最高にポップなサイコキラー映画はいかがでしょうか?

『ハッピーボイス・キラー』は2015年に公開されたアメリカ映画。
単調な生活を送る主人公の青年ジェリーが、職場で片思いをしている相手にデートをすっぽかされたことをきっかけに、突如殺人を犯してしまう…というサイコスリラー映画ではよくありそうなストーリーです。
しかしこの映画の”サイコ”な部分はストーリーにはありません。
それはなんと主人公が殺害した相手、フィオナの生首が喋りだすところです。
時には主人公を慰めるように、時には次の殺人をほのめかすように、死んだはずのフィオナは主人公に語りかけます。
この文章だけを見るとかなりイカれた映画だと思われるでしょう。
実際おかしいところばかりです。
ですが、この作品で一番「狂っている」と感じるのは、全編を通して本当にハッピーな物語であるかのように作り上げられているところです。
ラストシーン後のエンディングでは、主人公や殺された女性たちがとってもポップな衣装を着て楽しく踊っています。
サイコスリラー映画ではまず見ない演出です。
最近普通のサイコスリラー映画に飽きてしまったという人に、お勧めです。

カイジシリーズ / Kaiji series
9

目が離せない展開

前作がかなり面白かったので続編のカイジ2も楽しみにしていましたが、やはり面白かったです。最初にカイジがまた地下で働いていたことには、カイジは駄目な奴だなと思いましたが、そこからまた抜け出す知恵はやはりカイジは素晴らしいと思ってしましました。仲間の借金を返済するために地上に出たからのカイジを見ていても、ハラハラしてしまいます。また、だまされるよ!と分かるところでだまされるカイジ。どのように先のストーリーが展開していくのか予想もできませんが、そこが面白い所です。地上で前作の敵であった利根川と遭遇し、ともに借金返済のために協力していきます。いつまた利根川が寝返るのか、人間不信になりそうでした。逆に何度も騙されながら人を信じられる、人に信じてもらおうとするカイジはすごい人だと思いました。また、どうしてもうまくいかないときに恥も外聞もなく、嫌だと折衷案を叫ぶみっともないカイジ、全編を通して泣いたり叫んだりのカイジもまた人間的に面白いなと魅力を感じてしまいます。最後にはやはり利根川に騙されてしまいますが、そんなことも知らずに仲間たちの祝勝会を開きご満悦のカイジを見て幸せ者だと思いました。利根川も多額のお金を手にしながら、カイジを遠巻きにみてお前は仲間がいるから良いとつぶやいたところが印象的です。大事なものは何なのか、問いかけている映画なのだと実感しました。

今際の国のアリス / Alice in Borderland
8

今際の国のアリス

なんの取り柄もなく父親に認めてもらえない普通の高校生の有栖良平が、友達と突然異世界に飛ばされて命がけのげぇむに参加しなければならなくなる話。
げぇむそのものも良く作り込まれており、世界観もホントにおもしろい!!!
なんと言ってもこの作品のいいところは、出てくるキャラクターそれぞれがすごく人間ぽくて共感できる部分があることです。そんな愛着湧くキャラがたくさん出ているのに、圧倒的に非日常感がある。
そんな話に深く引き込まれてしまいました!
仲間たちとの絆、ボロボロになっても自分の中に残っている想いや意識…「普段考えないけど、こんな状況になったらきっと俺もこう思うのだろう」、そんなシーンで主人公の葛藤や決断にシンクロしていける数少ない漫画だと思います。
個人的には10巻のげぇむ「すうとり」、17巻のげぇむ「びじんとうひょう」がおススメです!
10点中8点になってしまった理由としては全18巻を全体としてみた時の伏線回収があまりうまくないという点です。
一つ一つの話は文句なしに面白いのですが、壮大に伏線はっていたように見えたオチの部分が、正直結局そうなったか…という感想が浮かぶくらいには大したことなかったため、その点が足りず8点としました。

3月のライオン / March Comes in Like a Lion
10

3月のライオン

絵柄が可愛らしくて、家の中の様子などがとても細かく書かれていて、面白いです。
また、心理描写がとても繊細なため、寂しい雰囲気や暖かい雰囲気がよく伝わってきます。
主人公の桐山零は、中学生にしてプロ棋士になった天才です。そして、幼いころ、家族を交通事故でなくして天涯孤独な少年です。そんな主人公が、川本家の三姉妹との交流を通じて徐々に元気を取り戻していく姿に心が温まります。
川本家にご飯を食べさせてもらったり、何かと気にかけてもらっていた零ですが、次女のひながクラスメイトにいじめられた時、なんとか彼女を守ろうとします。また、離婚して出て行った三姉妹の父親が帰って来た時、父親との確執に自分から首を突っ込んで三姉妹を守るようになります。最初は傷だらけで弱々しかった零が、巻数を重ねるごとに強く頼もしい少年に成長していく姿は、とても胸に響きます。
また、零はひなのことが好きになります。彼女に対する真っすぐで、どこかずれた情熱は、笑えるところでもあり応援したいところでもあります。
零は、人として成長するにしたがって、棋士としても成長していきます。同じ棋士仲間の二海堂は零をライバル視する一方、彼のことを気にかけてくれます。また、他人に対して丁寧に接する零が、おそらく一番遠慮なく話せる相手だと思います。性格の違う二人が、言いたいことを我慢せずに話している様子がとても面白いです。