missy1311@missy1311

missy1311
missy1311
@missy1311
5 Articles
4 Reviews
0 Contributions
0 Likes
missy1311

missy1311のレビュー・評価・感想

メイドインアビス / Made in Abyss
9

メイドインアビスが面白い

本レビューはネタバレを含みます。ご理解の程よろしくお願いします。
メイドインアビス、と言う作品をご存知でしょうか?
緻密な設定と背景で絵本の様な不思議な世界観を楽しめる作品です。
簡単にストーリーを説明します。物語はアビスと言う人類最後の未到の地を舞台に展開されます。アビスとは日本語に訳すと奈落。その文字通り巨大な縦穴で主人公達が下へ下へと降りていく物語です。
登場人物は主人公の幼い少女リコと機械の少年レグ。途中からフワフワの獣人のような可愛いナナチが加わります。
幼い少年少女と可愛いマスコットが織りなすハラハラドキドキの不思議な子供向け冒険活劇。と、初見の時は思いました。実はそうでは無いのです。少年少女と人間で無くなってしまった子どものナナチが幻想的で死臭の立ち込めるアビスの中を確実に死ぬと知りながら未知への憧れを胸にひたすら前に進み続ける。と言うかなりハードな物語です。毒に侵された少女の腕を切断しようとする場面や少年の腕が切り取られる場面、少女の穴という穴から血が吹き出す場面等はまだ序の口。少女が意識のある状態で体を解体されて内臓と脳だけの状態にされて更に倫理的にかなりキツイ状態になると言う場面があります。
何故、そんな状況が生まれてしまうのか。それはアビスと言う設定にあります。アビスには呪いがあるのです。下に降りていくのは平気なのですが、一旦下に降りて上に戻ろうとすると体に異常が生じてしまうと言う呪いがあるのです。呪いは上の方なら吐き気や目眩程度で済むのですが下に行けば行く程重くなって行きます。具体的には体の穴という穴からの出血、正常な感覚の麻痺、人間性の喪失、最後は確実な死が待っています。更にアビスには動物から植物まで凶悪な捕食者達が日々、過酷な生存競争を繰り広げております。人間はアビスの中では生存ピラミッドのかなり下位の非捕食者に過ぎず、アビスの生物に生きたまま捕食されたり残酷な毒で体の一部を失ったりと人間が生きていくにはあまりにも過酷な状況です。
アビスに挑み続ける人々を探窟家と言います。主人公達も探窟家です。探窟家は主に「遺物」と呼ばれる不思議な力を持つアビスでしか取れない物を求めてアビスの底に挑んで行きます。時に傷つき、倒れ、それでもアビスに挑む不屈の人々。アビスの底に行き着いたとしても、もう戻れず確実な死が待っているのにそれでも進み続けるのは一重に未知への憧れ故に。異常で狂気に等しいまでの未知への憧れ。それが探窟家を駆り立てるのです。
グロやリョナ描写が苦手な方にはハードルが高いかもしれませんがそれも含めた上で見終わった後に美しい作品だと思える不思議な作品です。幻想的な世界観の中にある非情で残酷な生存競争。その中でも確実に死ぬと分かっていながらアビスの底を目指す主人公や他の探窟家達。傷つき、倒れ、多くを失いながら進み続ける彼らの目はいつも未知への憧れで輝いている。そんな物語がとても魅力的でとても面白い作品でした。是非とも一生に一度見ておいて損はないオススメ作品です。

ReLIFE / リライフ
6

社会の荒波に疲れた大人に、青春を思い出させる作品

主人公の海崎新太は27歳でフリーター。就活をするも前職を3か月で辞めた彼を社会はなかなか受け入れてくれず、周りの友人たちとの差に焦りを感じていた。そんな新太の前に「若返れる薬を飲んで高校に通ったら仕事を紹介する」という、いかにも怪しい話を持ち掛けてきた夜明了。彼曰くニートを社会復帰させるプログラム通称「リライフ」の被験対象者に新太は選ばれたとのこと。社会からあぶれた大人が高校生たちと一緒に何を学び、どう変わっていくのか?令和でブームの異世界転生物とは異なったおじさん版名探偵コナン。
話の展開は基本的に高校1年間の日常生活を17話で構成している為、ゆったりとしているように感じるが、主人公の心情や成長だけでなく主人公の周りの友人たち心情、主人公の行動によって変化していく人間関係などがその分、丁寧に描かれている。
これから社会にでていく学生には、社会で必要なものは「知識」や「学力」だけでないから今しかない学生生活で色々なことを経験して満喫して欲しい大人目線の新太のメッセージ。大人たちにはうまくいかなくても必死に何かに取り組む高校生の不器用な想いが青春を思い出させる。
またアニメ版リライフではエンディング曲が「高校時代に新太が自作したMD」というコンセプトのため毎回2000年前後のヒット曲が流れるため世代の大人たちに青春を思い出させる工夫がされている。

恋と弾丸
9

若頭の一途な恋とヒロインの度胸にドキドキ

この漫画は少女漫画なのですが、少し大人な少女漫画になっています。正義感が強いリサのことを気に入って彼女にしたいと思う桜夜がアタックしてその後付き合うことになってからは自身が危ない目に合うこともいとわずにリサのことを助けに行くのは、本当の王子様みたいでとても素敵だと思います。リサを危ないところから引き離したいと思うのと同時に自分のそばからは離れてほしくないと感じるところがまたかわいいと思います。2巻から3巻にかけてリサのことを誘拐してしまったヤクザがいましたが、その人がどうなったのか本編では描かれていませんが、桜夜の表情からとても怖いことが起こったのだろうなという予想が立ち、そんなことまでしてしまうんだという恐怖とそこまでリサのことを愛しているんだという少しリサが羨ましくなりました。とてもわかりやすくリサのことが好きでとても微笑ましいなと思うことも多いですが、やくざ者なのでその分とてもハラハラすることも多くてとても面白いマンガだと思います。性行為のシーンが多いですが、胸が温かくなるようなシーンでとても幸せなんだなという印象を持ちました。リサと桜夜が一緒にいるシーンはとてもかわいいシーンも多く、いつもは怖がられている桜夜が甘くなるのがとても素敵だと思います。

モンスター・ホテル
7

ドラキュラさん、ひどい

「信じるに決まってるだろ、約束したんだから」とか言いながら、嘘の人間の街に行かせ、人間は怖いと思いこませるなんて。ドラキュラさん、あんた、そりゃあひどいよ。メイヴィスがかわいそうです。まあ、娘が心配というのはわかるけど、人間が自分と違うものにひどいことをしがちというのもわかるけど、やっぱりひどいです。そんなことして娘を閉じ込めてもよくないのになあと思います。なんか、ファイディング・ニモのマリーンみたいです。それじゃあ、娘も楽しくないよと思いました。モンスターだけのホテルというのは、いろんなモンスターがいて、見ていて面白かったです。そこに紛れ込む人間が、チャラ男というのも、今っぽい展開だと思いました。日本語吹替版では、この人間の声をオリラジの藤森がしていて、パーティーピーポー感がよく出ていました。うまかったです。芸人が声をするなんてと思っていましたが、彼のキャラと役のキャラが全く一緒で凄いなと思いました。よくここまで合う役があったもんだと思います。メイヴィスがこの人間を好きになり、ドラキュラが彼を迎えに行きます。ドラキュラが昼間のうちから人間の世界に行くのは、娘への愛情を感じてよかったし、人間たちもドラキュラらに協力していて、なんだ、いい奴らじゃんと思いました。あと、ドラキュラが小さい蝙蝠になるところがかわいかった。面白い映画でした。