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miharu_cafe7のレビュー・評価・感想

色づく世界の明日から / Iroduku: The World in Colors
10

夏の終わりのちょっと不思議な小さな魔法の物語

僕の人生アニメ。
一つ挙げるとすればこのアニメだろう。

まずはこの作品のあらすじについて説明しよう。
時は2078年長崎。
小さな頃に、「色」が見えなくなってしまった女子高生、月白瞳美。
彼女の家系は魔法使い。しかし彼女は魔法に対して嫌疑感があり、人にも心を開こうとしなかった。
しかし、魔法使いである祖母の魔法により、2018年にタイムスリップさせられてしまう。
そこから始まる不思議な高校生活。
そして美しくも切ない恋と魔法の物語…。

まずこの作品を見た瞬間に、絵の美しさに惹かれるだろう。
それもそのはず、制作はあのP.A.WORKS。
・Angel Beats!
・Charlotte
・凪のあすから
といった作品を世に送り出してきた信頼と実績のある制作事務所だ。
この「色づく世界の明日から」でも持ち前の美しい描写を前面に押し出しており、一話から最終話まで、目の離せないクオリティな作品に仕上がっており、
全てを美しく見せようという努力が見ている側にも伝わってくる。
僕個人としては、とにかく長崎にいきたくなるような描写だというように感じた。

ストーリー構成だが、一話から最終話まで全く中だるみの回がないと言ってもいいだろう。
主人公の感情の移り変わり、登場人物一人一人の個性、何一つ潰さずに無駄のない構成とストーリーに思えた。
話が落ち着いてきたように思えば、圧倒的な映像美で視聴者を魅了する。
このような手法はP.A.WORKS らしいと言えるだろう。

最後にだが、主題歌の「17才」にも耳を傾けてほしい。
感情の入れ替わりが激しい17才というこの年に訪れる困難や壁、それをぶち壊して前に進んでいく気持ちが前面に現れている楽曲だ。

夏の終わりの小さな魔法。
ちょっぴり不思議で切ない物語。
是非観てみてはいかがだろうか?

ファイブスター物語 / The Five Star Stories / FSS
7

難解さと作者の気まぐれが魅力?『ファイブスター物語』

『ファイブスター物語』(ファイブ・スター・ストーリーズ)は、角川書店発行のアニメ雑誌「月刊 ニュータイプ」において1986年から連載されている漫画作品。

科学文明が衰退を始めている世界で、4つの恒星からなる「ジョーカー太陽星団」を舞台に、主人公である光の神・天照(アマテラス)、巨大ロボット・モータヘッド(MH、後にゴティックメード(GTM)に改変)、騎士(ヘッドライナー)、人工生命体であるファテマたちの、数千年にも及ぶ歴史が描かれる。

作者の永野護はテレビアニメ『重戦機エルガイム』でキャラクターとメカニックのデザインを手がけており、その際に創作された膨大な設定は監督の富野由悠季に採用されなかったものも多く、それらが『ファイブスター物語』の設定に受け継がれている。

他の作品と一線を画するのが、その複雑な設定のため、設定資料や年表が連載開始時点から公開されていること。
いわば究極のネタバレだが、ストーリーは年表通りに時系列に進むわけではなく、さらに読者にとってのわかりやすさに留意しない、ある意味読者を置き去りにした作風であるため、年表や設定資料を読むことでようやくストーリーが理解できる、あるいは読んでもよく理解できないというのが作品の大きな特徴であり、魅力ともいえる。

連載は長期を含めてたびたび休載を挟んでおり、約8年ぶりの再開となった「月刊 ニュータイプ」2013年5月号から連載では、連載中の作品でありながら大幅な設定変更が行われ、さらにストーリーが複雑化してファンの度肝を抜いた。

そのような経緯を経て、作者に読者が振り回されるという作品ではあるが、それを補って余りある独自の世界観やデザイン、魅力的な登場人物、壮大なストーリー展開が熱心なファンを生み、惹きつけ続けている稀有な作品である。

ウマ娘 シンデレラグレイ
8

ウマ娘の走りを刮目せよ!

「ウマ娘」とは、別世界に存在する名馬の名前と魂を受け継ぐ少女たちのことです。彼女たちには馬のような耳と尾があり、およそ時速70kmに達する超人的な脚力を持つ神秘的な存在ですが、それ以外は普通の女の子です。主人公のモデルは、伝説との呼び声が高いオグリキャップ。物語の舞台は、競争ウマ娘を育成する教育機関のひとつ、地方のカサマツトレセン学園。トレーナーの北原は新入生のオグリキャップの柔らかくも圧倒的な走りに魅了され、オグリキャップをスカウトします。北原とともに地方から中央の舞台を目指し、チームメイトやライバルと切磋琢磨しながらトップ競争ウマ娘への道を駆け上がっていく、という王道的なストーリーです。Cygamesの育成ゲームアプリをベースにした今作は、実在する地方競馬を舞台に描かれています。主人公のオグリキャップは、外見は美少女ですが言葉数は少ないながらも背中で語るタイプで、文句も言わず黙々と努力を重ねます。そんな健気な姿にファンは勇気と感動をもらえます。これは実際のオグリキャップの活躍を完全に擬人化した形で描かれており、作者の尋常ではない意気込みを感じます。競馬に興味が無い人でも引き込まれる魅力的なストーリーだと思います。タマモクロス、スーパークリークといったライバルキャラクターも登場し、史実に沿った展開も待ち受けています。ウマ娘という奇をてらったような題材ながらも、実際は熱いスポ根的な要素が満載の話題作です!