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kyk_wednesday6のレビュー・評価・感想

こころのナース夜野さん
7

誰でもなりうる

精神科で働くナースの話です。
患者さんを特別視してなくて、誰でも病気になりうるんだって感じが書かれていてよいです。
夜野さん自身、父の死でちょっと自分が自分でないときを体験しており、それきっかけで精神科ナースになった人です。
精神科のナースは、患者に寄り添いたいけど、寄り添いすぎるとこっちがまいってしまったり、患者がそのナースにべったりになるのもいけないから大変だなと思いました。
いろんな考えのナースさんがいて、患者第一のナースが偉いとかいう感じには描いてなくて、いろんなタイプの人がいた方がいいといっていて、偽善じゃない感じがしました。
また、スペシャリストの看護師さんも出てきて、リストカットとかにも冷静にどうしたら回数減らせるのかとか考えててすごいと思いました。
私なら、やめなさいっていってしまいそうだけど、それではダメなんですよね。
そういう患者との関わり方がたくさん描かれていてみていていろいろ考えさせられました。
また、精神科へのハードルも下がりました。心が疲れたりしたら、わたしもすぐに受診したいなと思いました。
あまり、ドラマチックすぎずに描いていて、これが、リアルな精神科の雰囲気なんだろうなと思いました。

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ / Godzilla: King of the Monsters
6

ゴジラ好きの試金石になるかも?

レビューサイトでは賛否両論がある作品である。
ざっくり言うと、ゴジラを観に来た人にとっては満足する内容ではあったが、映画を観に来た人にとってはいささか楽しめる内容ではなかったように感じた。
今までのゴジラないし大怪獣物映画を見てきた方にとってはしっかりと怪獣プロレスをしてくれており、文字通り画面の中を大暴れしてくれていた。
しかし、ストーリーの内容の薄さや怪獣物の他にヒューマンドラマを絡めたりなどイマイチ乗り切れない部分が多々あった。
前作や過去作品の楽曲が使われたりセリフが登場したりなどオマージュが見られたが、内容が内容だけにバカにしているように感じてしまった。
なんと言うか制作費だけが上がり、前作に見られたゴジラ愛が薄まってしまった印象を受けた。
しかし、どうだろうか。
翼が生えたり、アニメになったり、蒲田に現れたり...
昨今、仕事を選ばないゴジラであるが、今回はキングギドラとモスラと共演し爆音で大対決をしてくれている。
子供の頃から彼を見ていた僕の心は震えたし、美しい終わり際でないところも不器用な彼らしさが出ており、感涙してしまう。
これまでの彼の人生を見てきたゴジラ好きにとってはこれからの彼の仕事での活躍を応援するためにも、見るべきである作品であることは確かだ。

インセプション / Inception
9

ここは夢。イメージの空間。

みなさんは眠る時、「夢」をみますか?どうやら夢というのは「深い眠り」よりも「浅い眠り」、レム睡眠の状態の時に見るもののようです。脳が記憶を整理しているとか、海馬に書き込んで長期記憶に変えているなど、科学では様々に解釈されるようです。ですが、昔から「夢」は占いに使われたり、精神分析に使われたりします。また、夢の中では「夢であるという認識」はありません。つまり、「自身の意識領域の外側に存在し、自分で操作することはできない」、そんな神秘的な扱いをされています。

この映画では、「夢の中」に入り込むことで他者のアイディアを盗み出す犯罪者を描いています。
面白いポイントは、「夢」と「現実」の狭間に狂わされている様が生々しく描き出されている点です。現実で失った大切なものを夢の世界に作り出し、その中に閉じこもることで夢を現実にしようとする。現代においては「ネット上の世界」と言えるのかもしれません。自分の都合の良い世界に閉じこもり、その世界で長い時間を過ごすことで、都合のいい世界が「本当の世界」と変わっていく。そんな、人の心の弱い部分をありありと描き出しています。
本作の監督クリストファー・ノーランは、独特の世界観を描き出すことで有名な監督です。本作以外にも、『インターステラー』、『メメント』、『ダークナイト』などがあり、『TENET』では「コロナによる客離れを再生させた作品」と言わしめたほどです。
その入門として『インセプション』、ぜひ一度見てみてはいかがでしょうか。

Cozy Powell / コージー・パウエル
10

伝説のロックドラマー コージー・パウエル

コージー・パウエル…ハードロック好きの方なら1度は耳にしたことのある名前だろう。そのプレイスタイルは『パワフル』。
数多のミュージシャンが彼のプレイを称賛し、かつ共にプレイする事を望んだ。有名なところではM.S.G(マイケル・シェンカー・グループ)、レインボー、ゲイリー・ムーア、ジェフ・ベック、ホワイトスネイクetc…。一聴してすぐに彼のプレイだと気付かされるそのスタイルは、実にシンプル。コージー節とも呼ばれる彼のオカズ(フィルイン)は、誰でも口ずさめるほどに単純で耳に残るもの。
どのバンドに居てもその存在感を出し、良くも悪くも馴染まない。そんな彼はバンドでは長続きせず、数多くのバンドを渡り歩いた。彼はYAMAHAのRC9000シリーズというドラムセットのクローム仕上げ(ステージのライティングで光り輝く)を愛し、REMOのCSシリーズという音抜けの良いヘッドを貼り、それをノーミュートで『ぶっ叩く』。ノーミュートであるにも関わらず、倍音が基音に負けて耳障りな音が聞こえてこない。レギュラーグリップ(Jazzや鼓笛隊の持ち方)にも関わらず、フルスナップのマッチドグリップ(ロックドラマーの持ち方)以上の音を奏でる。その型破りなスタイルが人気のもとであった。
そんな彼も1998年4月5日自動車事故により、この世を去る。享年50歳。