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kuroro15300のレビュー・評価・感想

セッション / Whiplash
10

いい意味で狂った映画

プロのジャズドラマーを目指す主人公アンドリューと、有名鬼教師・フレッチャーの「狂気」とまで言える熱意をぶつけ合う、名門音楽学校が舞台のストーリーです。

指導のためなら楽器を投げつけたり、他の学生を外で待機させて何時間も1人を監禁して練習させたりと、スパルタ教育が有名なフレッチャー。
一方手から血が出ても、移動中に車での接触事故があっても、一切妥協を見せない新人のアンドリュー。
お互い違う「狂気」を持った学生と教師が、ぶつかりながらも成長していく姿は凄まじい緊張感です。

誰もが萎縮しながらフレッチャーのもとで練習を積み重ねる中、アンドリューだけはフレッチャーに負けない狂気で食らいついていきます。
お互いに憎みあった存在で、大衆の面前で恥をかかせるようにしむけたり、殴ったりと一般人からしたら師弟関係にあるとは思えない描写だらけです。

ただ2人に共通しているのは音楽に対する熱意。これがどれだけお互いを憎みあっても、最後には同じ目的を持った仲間にさせてしまう。年齢や立場問わず一流になるためには、一定の狂気が必要なのかと感じさせられます。

またストーリーもさることながら作中で演奏される音楽、間、カメラワーク、すべてに魅了されます。
ラストの5~10分は圧巻です。「あのシーンを観るための2時間だった」と言っても過言ではないほどの見事な最後でした。

事故物件 恐い間取り
8

最新のホラー映画

事故物件に住み、その体験談を売りにする芸人の実際にあった心霊現象をもとにして作られている映画です。
私はもともとホラーが苦手でしたが、友人に誘われて映画館に足を運びました。
結論から言うと、かなり作りこまれた作品でした。怖さに関しては、洋画と比べると劣るところはありますが、効果音の使い方が良く、かなり恐怖心をあおられました。
ここから少しネタバレ要素になってしまうのですが、一番驚いたのは、幽霊がCGで作られていたところです。幽霊に憑りつかれるシーンは、CGならではの圧倒的な迫力があり、とても楽しむことができました。
ただ、これは実話に基づいて作られているともうとかなりぞっとします。この映画を見た後に一人暮らしの部屋に帰るのはかなり勇気がいるでしょう。自分の住んでいる家がもしかしたら事故物件化もという不安にも襲われるでしょう。カップルでホラー映画を見た後にいちゃいちゃしたい人にはお勧めの作品だと思います。
また、主役の亀梨和也さんの演技はとても素晴らしく、だんだん心霊現象が多発することによりやつれていく姿がとてもリアルでした。
そして、江口のりこさんが演じる事故物件を紹介する不動産屋さんは、とても不気味で面白味を引き出していると感じました。
総合的に見てなかなか良い作品であると思います。

1917 命をかけた伝令
10

なんという臨場感

話のあらすじを言えば、「伝令を他の部隊に届けるために戦地を走る」だけですが、それがこんなにもドラマチックなものだとは、映画を見るまで思っていませんでした。主人公の視点を追い続ける、ほぼワンカット映像の迫力は、想像を絶するものがあります。映画なのに、戦地の地や土や埃といった生々しい香りまで感じられそうなくらい、戦争の悲惨さや過酷さが伝わってきます。
この映画の主人公は、ほとんど素性がわかりません。若いことや下っ端であること……それ以外はほぼ情報がないと言ってもいいてしょう。しかし、彼をこんなに応援したくなるのは、伝令がたくさんの人の命を救うものであること以上に、主人公の命がけの状況が、ほぼワンカットの映像で伝わってくるからだと感じました。
やけに劇的な戦争映画とは違い、リアルな戦場を感じさせる描写が多いこと。例えば、特徴的な遺体を目印にして進んだり、ぬかるみの中の突起物で手を怪我してしまったり。そうした「不快感」が目を逸らしたくなるほどリアルに描写されているから、この作品を見たという行為そのものが、これほどまでに強く心に残るのです。演者の緊張感ある芝居も、そのリアルさに大貢献しています。どの要素を取っても、素晴らしい作品です。

ターミネーター:新起動/ジェニシス / Terminator Genisys
10

ターミネーター映画の最高峰!

アーノルド・シュワルツェネッガーが久し振りに出演した映画。やっぱりターミネーターにはシュワちゃんが必要不可欠です。
そして主人公には、あのカイル・リース。初期作を見た人にとっては懐かしいかもしれません(最もシュワちゃん以外は新しい役者ですが)。
今までのターミネーターファンにとって嬉しいのはシュワちゃんの出演だけではありません。初期作に出ていたシュワちゃん型のターミネーターが敵として出てきます。ちなみに演じている役者さんは別人ですが、顔から上はCGで若い頃のシュワちゃんの顔を作っています。
つまり、味方と敵にシュワちゃんがいる状況になっており、この2人が対決するのですからファンとしては非常にワクワクします。
あと、今までのシリーズで使われていた台詞のいくつかが、この映画にも出てきます。これはターミネーターファンにとっては非常に嬉しい演出です。
それと驚くのは、今作のラスボスがあのジョン・コナーな事です。シリーズのファンならばジョンは救世主であって絶対に死んではいけない存在なのですが、まさかあのジョンが敵になるとは…。
まあ抗えない事情があるので仕方ない事ですが、この展開には驚きましたね。
私はこの展開も含めて面白い映画だと思うのですが、もしかしたらシリーズのファンの中には受け入れられない人もいるかもしれません。
あと注意して欲しいのは、今までのシリーズをひとつも見ていない人はこの映画を視聴してもチンプンカンプンになるので、いきなりこの映画を視聴するのは止めておいた方がいいです。