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ishikawa1

ishikawa1のレビュー・評価・感想

RRR / アールアールアール
10

大ヒットインド映画「バーフバリ」の監督作!今まで見たこともなかったカッコいい肩車アクション!

時は1920年。大英帝国支配下のインド。白人支配層による人種差別や横暴に耐えかね、インドの国民たちの不満は爆発寸前まで高まっていた。
ここで母国を救うために2人の男が立ち上がる。攫われた少女を救うために森から現れたビーム、大義に殉ずるため敢えて大英帝国の警察官となったラーマ。彼らが出会ったとき、インド史を揺るがす大事件に発展する。
実在したインド独立運動の指導者たちを主軸に、フィクションながら骨太の歴史ドラマと壮大すぎる冒険とアクションを描いた作品。
3時間越えの大作ながら全く飽きるところがなく、全編にわたってクライマックスさながらのテンションで物語が突き進む。
ラージャマウリ監督がタランティーノ監督作品を見たうえでヒントを得たという映画であり、現実の歴史を改変したファンタジー作品ともなっている。もちろんインドの歴史を知らなくても、大迫力のアクションや手に汗握る展開、熱い男たちの友情、賑やかなダンスバトルシーンのいずれかに引き込まれ、心を掴まれることは必至。
既にアメリカを始めとした全世界でヒットを飛ばし、全世界で興行収入1億6000万ドル(約220億円)を越える興行収入も叩き出している。アジア映画が世界を席巻する中、既にアカデミー賞ノミネートも噂され、2022年を代表する映画作品の筆頭と言っても過言ではない。

本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜
8

本好きな人にオススメな本に関するファンタジーなお話

主人公(本須麗乃:もとすうらの)は本を読むことをこよなく愛する日本の女子大生という設定で始まります。
彼女はある日、本が大量に降ってきて圧死してしまいます。
死んでしまう瞬間にも彼女は「もっと本を読みたい」と願って死んで逝きます。

目が覚めると主人公は貧しい貧民街の幼女(マイン)に転生していたのです。
身体は虚弱で上手く力が入らず不便な生活を強いられますが、本さえあれば耐えられると本を探します。
しかし主人公の周りには紙すらない状態です。
「本がないなら作ればいい!」主人公は前世の記憶をもとに紙を作ろうと奮闘します。

エジプトのパピルス、活版印刷、木版印刷と、主人公の前世の知識を生かして奮闘しながら印刷技術をどんどん進めて本を作っていきます。
生活する中で主人公は本作り以外でも前世の記憶をもとにシャンプーやお菓子、料理を革新的に広げていきます。
そんな生活の中で身分制度、虚弱な身体(虚弱の秘密)に向き合い、家族の大切さや絆を学んで成長していく物語です。

主人公の知識は物語が進むにつれて色々な人物に目を付けられていきます。商人、神殿の神官、貴族…。
日本には身分制度がないため、その考えに振り回される主人公。
小説の第一部では本を作るために紙を開発するお話が中心になります。
アニメでも第一部は放送されているのでそちらも必見です。

YOSHIKI
9

生きることの美しさ

ロックとクラシックの動と静。ドラムとピアノの剛と柔。これを融合し成功させた日本のミュージシャンである。また、「X」をバンドとして始動したときからソロまで、ブレないプロデュース力があり、音楽という芸術を通して、完璧なまでの華麗な美しさと破滅・破壊してボロボロになったときの美しさを表現している。「X JAPAN」のアルバム「ART OF LIFE」は1曲のみ29分収録され、それだけで、YOSHIKIの音楽に対するこだわり、執念が分かるだろう。「クラシックの様に後世に残る作品を生み出したい」というYOSHIKIの熱意が、何度アルバムの発売が延期されてもファンを納得させているのだ。なぜなら、YOSHIKI自らのプロデュースも、命がけで努力しているからだ。生まれ持った容姿端麗だけでなく、首の頸椎骨折の慢性持病を持ちながらも全力でドラムを叩けるよう筋力トレーニングを欠かさず、体型を維持。さらには、慈善活動・寄付にも積極的で、常に人間力を維持・高めているところに魅力を感じる。しかし、ステージに立てば、「X JAPAN」でもソロでもYOSHIKIの世界感に見惚れてしまい、息が止まるような美しさだ。そのようなYOSHIKIでも悲しく辛い残酷な経験をしてきて、だからこそ生きることの美しさをYOSHIKIは表現できるのだろう。YOSHIKIのひとりよがりなワンマンバンドという評価もあるが、実はメンバー・ファンを大事に思い、人間を愛するミュージシャン、それがYOSHIKIだ。

カラオケ行こ!
10

2021年人気オススメ漫画!

『このマンガがすごい!2021』のオンナ部門にて『女の園の星』、『カラオケ行こ!』の2作品が1位と5位にランクイン。
第23回文化庁メディア芸術祭マンガ部新人賞や第、24回手塚治虫文化賞短編賞も受賞した『夢中さ、きみに。』はドラマ化が決定するなど、大注目の和山やま先生。
皆さんはもう読まれましたか?
どれも至高の作品ですが、中でも「カラオケ行こ!」を是非オススメする理由をご紹介します。
『カラオケ行こ!』は一巻完結済みの作品で、約160ページを通して一つの物語が描かれ、テーマ性も高く、登場人物への感情移入もしやすくなっています。
和山やま先生特有の淡々としたシュールなギャグもふんだんに散りばめられながら、泣ける展開や、見事なまでの伏線の回収もあり、非常に満足度の高い構成になっています。
主人公は合唱部部長の『岡聡美』という男子中学生です。
中学3年生である聡美は卒業前最後の合唱祭を目前にして、変声期を迎えてしまいます。
合唱祭では部長としてソリのパートを任されますが、声変わりの予兆に気がついていた顧問は万一の場合の代役を指名するのです。
成長の証として仕方のないことだと頭では理解しつつも、自分の声に裏切られたような気持ちになり、聡美はどんどん落ち込んでいきます。
“合唱部の男子中学生が変声期に悩む話”としてだけでもストーリーが描けそうですが、そこに思いもよらぬ要素を足して唯一無二の世界観を築き上げるのが和山やま先生の真髄です。
悩める聡美の前に現れるのは、『成田狂児』というアラフォーのヤクザです。
唐突に現れた狂児の存在が、タイトルにも繋がり、また、変わりゆく自分を受け止めきれない聡美が殻をやぶる大きなきっかけになっていきます。
中学生とヤクザ。
現実ではおよそ交わることのない属性のキャラクターが引き合わされますが、そんな2人の友人以上恋人未満のような絶妙な関係性ももう一つの魅力です。
和山やま先生ご自身もブロマンスを意識されて描かれているそうです。
BL的直接表現はありませんが、段々と深まっていく2人の異色な友情に心温まります。

ハイキュー!! / Haikyu!!
10

これからも愛され続ける青春スポーツ漫画

ハイキュー!!とは2012年から2020年7月まで約8年半、週刊少年ジャンプにて連載されていた大人気漫画です。2020年33・34号の少年ジャンプで、惜しまれつつも完結を迎えました。人気絶頂の中、完結したので終わった後も、余韻が強いです。主人公だけではなく主人公が所属するチームの仲間、そしてライバルチームの人物までスポットがあたるので、どのキャラクターも応援したくなります。推しが選べません。また、スポーツ漫画としては珍しいと思うのですが、過剰でやりすぎな演出は少ないです。必殺技などもありません。そして時間軸がリアルな為、登場キャラクターに感情移入しやすい作品となっています。2020年に行われるはずだった東京オリンピックが2021年に延期されましたが、作中でも東京オリンピックが2021年に行われています。作品の中に出てくる「困難を乗り越えて我らはここに立つ」の文字には感動するとともに、しびれました。また過去には「ハイキュー!!コトバの結晶展」が開催されたこともある程、この作品には数々の胸に刺さる名言が登場します。それらに勇気づけられた人も多いはずです。物語は完結しましたが、作品はこれからも名作として愛され続けます。読んでことがない方にも是非、『ハマる瞬間』を見つけてもらいたいです。

トラ・トラ・トラ!
6

トラ・トラ・トラ

この作品はいわくつきの作品になってしまった。当初の予定では、巨匠黒澤明がメガホンをとることになっていました。しかしながら現場スタッフとの軋轢などが取り沙汰され、解任されてしまった。マスコミは親黒澤、アンチ黒澤に分かれて蜂の巣をつついたような有様で連日連夜映画の事よりも黒澤の精神状態の事ばかり報道する始末で、その間に映画会社の人たちは会議を重ね、膨大な製作費がかかっているために中止することもできずに、新しいスタッフ、キャストを決め、撮影を早急に進めたのです。
出来上がった映画の評判はまずまずの出来だとのことで20世紀フォックスも、胸をなでおろした。この映画の一番のポイントは日米双方の立場から、太平洋戦争をリアリティ豊かに描いた点にあるのだろうと、映画を見て私は強く感じました。日米双方から選ばれた俳優たちの魂のこもった演技のすばらしさを見るにつけ、俳優の実力には国の違いなどないのだと思える。また戦闘場面の映像の凄さは、いまのコンピューター・グラフィックなどとは違います。ほとんどが本物を使って撮影されていることを見ても、この映画を製作した意味が伝わってくるのです。
しかし残念なことは、やはり黒澤が作っていたらまた別の偉大な作品になっていたのだろうかと思ってしまうことです。

マクロスF / マクロスフロンティア / マクロスFRONTIER / Macross Frontier
6

良い作品です。

初見時の私は、例えるなら「古今和歌集」を読んでいない人がいきなり「新古今和歌集」を読んでしまい、頭の中がチンプンカンプンになって、どう評価していいのか分からない状態に近かったといえます。つまり本作は、その第1話から終盤の決着のつけ方まで、あるいは主要キャラの配置やメカの設定まで、『初代マクロス』を様々な形で「本家どり」しています。その「本家」の方をきちんと見ていないとそうした様々なシーンや、主要キャラの行動パターンでさえも、いかにも“ワザとらしい・不自然な”モノにしか思えなくて、私のような一部の視聴者には本作の全編に溢れるそうしたサービスが、却って意味不明で不必要、場合によっては不愉快なものにすら感じられてしまう作品ではないでしょうか?
このTVシリーズの方は、後半のシナリオが若干甘いと思う(※とくに、後半になって急に存在が大きくなるグレースとブレアのキャラが何だかブレていて、いまいちシックリ来ない点)。その後制作された劇場版2本では、この欠点は見事に解消されており、とくに劇場版後編(サヨナラノツバサ)は、TVシリーズとはひと味もふた味も違ったドラマチックな展開で、私の個人評価もかなり高くなりました。