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hirankey-10006のレビュー・評価・感想

セトウツミ
10

今までにない新感覚のジャンルを超えた漫画

二人の高校生が、毎日放課後に落ちある川沿いでのおしゃべりがメインのストーリーです。
全ての進行は二人に会話により進みます。コミックで全8巻。何度も読み返すとそのたびに新しい発見がある、今までにない稀有な漫画。
舞台は大阪、登場人物のセリフもオール関西弁です。絵のタッチはとても繊細で、人物も風景もとても丁寧に描きこまれています。
何よりも、会話のテンポのよさとそのセンスの圧倒的面白さ。漫才のようなノリと突っ込みの応酬で、気がつけばその世界観にどっぷりとはまってしまいます。
外見も中身も正反対の二人の主人公。かたや天才児といわれた過去を持つほどのインテリ、かたやかなりアホだけど心優しいクラスの人気者タイプ。それぞれ家庭や人間関係、恋の悩みを抱えながら、お互いに放課後のひとときのおしゃべりタイムを楽しみに毎日を過ごしています。
不器用ながら、相手を思いやり、時にはケンカし、時にはかばいあい…。大人たちから見れば、くだらないおしゃべりをしながらたむろしている高校生たち。でも、その価値は彼らにしか分からない一生の宝物のような時間なのです。これこそが、思春期の少年たちが必ず経験する、切なくも愛おしい日常なのです。

おいしくるメロンパン
8

エモいを知りたいなら聞いてください

おいしくるメロンパンに出会ったのは、とある友人の勧めでした。当時、本ばかり読みサブカルに詳しくなかった私に、友人は「貴方なら絶対ハマる」と自信満々に一枚のCDを手渡しました。その予言は100パーセント的中し、私はあっという間においしくるメロンパン沼にハマってしまいました。
おいしくるメロンパンは、スリーピースバンドで、夏の終わりや秋が似合うような、エモさを兼ね備えた、唯一無二の世界観を表現しています。ギターボーカルのナカシマさんが、作詞作曲を担当されていますが、その言葉一つを取っても、メロディー一つをとっても、他のバンドとは一線を画した、オリジナリティあふれるミュージックであると誰もが驚くようなものに仕上がっています。バンドとしての歴は浅いですが、その実力と勢いは他に遅れを取らず、大きなフェスや、有名バンドとの対バンなど、様々な場所で彼らを見ることが可能になっています。
人の耳を釘付けにするハイトーンボイスに、高度なテクニックを要する独特なギターソロ、それに負けじと激しく主張するベースに、安定感抜群のどこか優しさを感じられるドラムといった全体のバランスが、ある意味崩れているからこそのあの重厚感なのでしょう。どれ一つかけても、おいしくるメロンパンは完成しないのです。
彼らの世界観は、今後もさらに多くの人を引き込み、決して離すことはないでしょう。

推しが武道館いってくれたら死ぬ / 推し武道
10

推しが生活の全て!全力推し活漫画!

『推し』とは大変素晴らしいものである。
平凡な生活。
ただ繰り返すだけの毎日に突如現れた一筋の光。ただ普通に暮らすより、『推し』がいるだけで毎日が楽しい。
『推し』が楽しそうだと嬉しいし、『推し』が可愛いと幸せ。
『推し』は世界を救うし、『推し』はただそこにいるだけで最高!
この漫画はそんな『推し』に対しての熱く!熱く!熱い!感情を一心に浴びられます。
アイドルグループChamjamに所属するサーモンピンク担当市井舞菜と、その舞菜を推すことに全てをかけるえりぴよの日常を描く、推し活漫画。
時に激しく、時に緩く。
絶妙なバランスを保ちつつ、すれ違いながらも着々と育まれていくアイドルとファンの関係性。
触れることは叶わないけれど、それでも結ばれていく信頼感は見ているこちらも思わずにっこりとしてしまいます。
アイドルたちにもそれぞれの生活があって、ファンたちにもそれぞれの生活がある。
たくさんの感情や事情、それらが絡み合い、アイドルも推しもこの作品の中では生き生きと輝いています。
2020年にアニメ化もされたこの作品。
『推し』がいる人も、そうでない人も。リアリティのあるアイドルとファンの物語を是非一度、触れてみてください。