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go-1055032023494858008748のレビュー・評価・感想

きみの瞳が問いかけている
7

わたし/ぼくの瞳(め)が見つめている。ただ君だけを

オリジナルは2011年の韓国映画『ただ君だけ』。
監督は三木孝浩。
吉高由里子と横浜流星のW主演。
韓流ラブストーリー&恋愛映画の名手&美女とイケメンという、これ以上ないくらいの組み合わせ。
話の方も然り。

将来有望視されながらも、過去に犯した罪でキックボクサーの道を絶たれた塁。
心を閉ざして生きるある日ひょんな事から出会ったのが、明香里。彼女は不慮の事故で視力と家族を失いながらも、明るく前向きに生きていた。
惹かれ合う二人。塁も再びキックボクサーの道に挑戦する。
だが、明香里の失明の事故と塁の過去の罪にはある接点が…。

幾ら元ネタが韓流ラブストーリーとは言え、ここまでドベタか!
美男美女が出会って…ラブラブ満ち溢れた一時。
が、急転直下。
純愛と悲恋。
あり得ないシチュエーション、展開。
途中で何となく分かってきたが、二人のまさかの接点。
そしてそれを知った時…明香里が塁との接点を知った辺りで終わったら余韻残る悲恋ストーリーだったが、その後も出し惜しみ無いくらいのラスト・エピソードでハッピーエンド。
運命の究極の愛。
もう、ここまでくるとファンタジー!
でも、最近久しくこういうTHEメロドラマ!を見ていなかった気がするので、何だかんだ見ちゃったね。

海辺のシーンや部屋のカーテンから差し込んでくる美しい光の演出。三木監督の映像美や繊細な演出はいつもながら健在。
主演二人は好演。
吉高由里子の盲目演技は見事。役作りとして実際に目の不自由な人に会って話を聞いたり、目隠しして日常生活を体験。ナチュラルに明香里という役の心情を表現。
吉高が“明”ならば、横浜流星は“暗”。罪を背負った青年の苦しみを寡黙に体現。また、中学時代に極真空手の世界大会で優勝した事もあるらしく、劇中のキックボクシング・シーンではキレのあるアクションを披露。
二人のやり取りはコミカルであったり(出会った頃、目が見えない分他は何でもわかると言いつつ、塁を“おじさん”呼ばわり…)、甘くもあったり、切なくもあったり、本当に主演二人が作品を魅力的に支えている。
他キャストでは、塁のコーチ役のやべきょうすけ。この人は気のいい兄貴分が合う〜。
それから、“すく”も。

演者の好演や映像は素晴らしいが、先述の通り設定や話の流れは、よくもまあ恥ずかしげもなくやったもんだ。
せっかくキックボクサーとして再び軌道乗ったのに、愛する人の為にまた裏の世界に戻るなんて、オイオイ…。
クリスチャンとか裏世界の地下格闘技試合とか、邦画では全くとは言わないけど、ちと違和感。
何よりラスト・エピソード。ハッピーエンドであるけれど、あんなに蛇足に感じるくらい描くかね…??

ツッコミ所や難点は多々あるけれど、見えなかった世界に光が差し込む。
罪は償える。
結び付けた愛。
タイトルは“きみ”や“問いかけている”となっているが、こう感じた。

わたし/ぼくの瞳(め)が見つめている。ただ君だけを。

ひとくず
9

児童虐待への関与の難しさが解る映画

劇団「テンアンツ」を主宰する、監督、主演の上西雄大さんが児童相談所に関わっている児童精神科医に取材して聞いた話から、脚本を書き、製作したものです。
児童虐待を扱った映画で、ミニシアター何か所かで上映された後、再上映の要望が多く寄せられ、各地のミニシアターで最近再び上映されているものです。虐待されている子供とガラの悪い養育者という事で、児童虐待への関与の難しさが解る内容になっていました。
あらすじとしては、母親にネグレクトされ、電気もガスも止められた部屋に閉じ込められている少女・鞠のところに、空き巣の常習犯である金田が入った際に、鞠の置かれた状況を知った金田が、食べ物を差し入れたり、銭湯に連れて行くなどして、関わる事になります。
鞠の学校の担任は、鞠の不登校は知っていても、どのような状況に置かれているかを知らず、金田から知らされますが、ガラの悪い母親と彼氏に暴力を振るわれ追い返されるのみで何もできません。そのため金田が関わることになります。金田自身も子供の頃にホステスをしている母親の彼氏に虐待されていて、その後少年院に入るなど、困難な人生を送ってきた人物なのでした。児童相談所などの行政機関は慢性的な人手不足と、様々な法的な制約があるので、あまり関われないようです。そのため金田が個人として関わる展開になっています。児童虐待の実態をリアルに描いた映画でした。