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gin53372のレビュー・評価・感想

メフィスト惨歌
7

悪魔をだましたやべえ男

エリートであったがその面影を失った主人公の高木は、幼馴染に振られて落ち込んでいるところで悪魔と出会う。死後に魂をくれれば良い生活を約束する、契約が成立すれば現金三千万円を渡すと契約を持ち掛けられた。魂が悪魔の手に渡る前に、高木は自身の肉体がどうなれば死亡とみなされるのかを悪魔に幾度と尋ね、細かい死亡確認の条件を付ける。さらには振られた幼馴染との復縁も要望し、悪魔はイラつきながらも高木のすべての細胞の消滅を確認したら死亡とみなすと、念願の魂獲得の契約が成立して万歳と歓喜の声を上げて、高木にお金を渡して魔界へと帰っていった。
しかし、高木はアイバンクに登録していることを悪魔に隠していた。よって、死後に他人の体へと移植されるなら、それは高木の細胞ではなく他人の肉体や細胞となるので、高木の死亡を確認できないとして魂は獲得できないと、悪魔は上司から告げられた。さらに、幼馴染を特典に付けて発生した五千万円以上の費用は、悪魔の給料からごっそり引かれるという。
悪魔の契約に乗ってあげるふりをして、自分は三千万円と裕福な暮らしと一度失った幼馴染と、欲しいものを全部手に入れた。とても可哀そうな悪魔と、恐ろしい詐欺師の男の話であった。

契約が取れればそれで良い相手の都合を聞いてあげていると見せかけて、つけこみ、質問攻めとハードな要望で冷静さを奪って、結局は隠し事によって自分が最後に全部美味しいところを持っていく。この頭の切れようが高木がエリートたる所以なのか。
ならばなぜ、彼は失墜してしまったのだろうか。考察にキリがないけれども、この話の読後に、ストレートに「高木こっわ!」と、恐怖を覚え感服した。

ブルックリン / Brooklyn
9

自分の居場所を作る物語

ブルックリンは2015年に制作された映画です。
佳作の部類だと思いますが、観終わった後になんとも心地よい余韻が残る映画と言えます。
舞台は1950年頃のアイルランドの小さな街。
貧しい家に生まれたエイリシュが働き口を求めてアメリカのブルックリンに移住し、
苦労しながら自分の居場所を作り上げていきます。
しかし、とある事情で故郷に帰ることになり、
このまま故郷で暮らすか、ブルックリンに戻るかという葛藤が話のキーになります。
見所は彼女がブルックリンで居場所を見つけていく過程です。
彼女はホームシックとなり鬱になりかけていた所を、同郷の神父の計らいで簿記を勉強することに。
それを機に学ぶ喜びと自信を得た彼女は恋人を見つけ、孤独だった異国で幸せな生活を築いていきます。
苦労し、周りの人にも助けられながら自分の居場所を作っていく姿は、観ている人に共感と元気を与えてくれます。
そして、彼女が学んで得た簿記は帰る事となった故郷では希少な専門技能だったらしく、
それは貧しくろくな働き口も無かった彼女の故郷での社会的地位を上げ、今までとは違う景色を見れるようになります。
それがブルックリンに戻れない原因になり、葛藤を生み出していくのですがそれは実際の目で観てお楽しみください。
さて、エイリシュはどんな決断を下すことになるでしょうか?

グノーシア / GNOSIA
9

1人用人狼は、恋も多め??

とある宇宙船にて、プレイヤーと乗員が、人を襲う生命体「グノーシア」を見つけるために議論を開始する。宇宙船を守り人間側の勝利か。はたまた乗員達を消し、グノーシアの勝ちか。
俗に言う人狼系のゲームではあるが、このゲームは「1人用」なのが特徴である。
筆者自身、初めての人狼系ゲームなのだが、人狼の知識がゼロでも楽しみながらクリアする事が出来た。
と言うのも、出てくるキャラクターの一人ひとりがシッカリと個性付られており、ゲームを進めていく内に各キャラ達との交流により新たな発見が増えていき、意外な一面を垣間見る事ができるからだ。
更に一般的な人狼ゲームと違い1人用と言う事もあり、時間をかけて議論(推理)をこなせる点も良いところである。人狼系ゲームに触れてみたいといった人にはうってつけのゲームと思っている。
そしてこのゲームには恋愛ドキドキイベントも含まれている(ただし、全員では無い)。
この恋愛イベントが予想以上に良い物になっている。
詳しい内容までは明記しないが、筆者はこのイベントで間違いなくドキドキしたし、正直プレイしていて大して興味の無かったキャラがゲームクリアした後では1番好きなキャラになってしまった程である。このイベントで。
ザックリと話してきたがこのゲーム、人狼初心者はもちろん人狼に慣れ親しんだ人にも面白い物となっているので、ぜひお勧めしたい1本だ。