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enaka01i9のレビュー・評価・感想

ドラゴンボールZ 神と神
9

胸がワクワクする戦闘作品

幅広い世代から愛されるアニメ、ドラゴンボール。この作品はドラゴンボールZに分類され、孫悟空が魔人ブウとの激烈な戦闘を繰り広げてから4年後の物語です。
魔人ブウを倒して平和が再び戻ってきたと思われた地球。しかしここで新たなる刺客が現れるのです。
今までの刺客達の戦闘力を超越する宇宙最強の破壊神ビルスと、このバトルの鍵となる「スーパーサイヤ人ゴッド」の存在。まさにタイトル通り、神と神が戦闘を繰り広げていきます。悟空が1人でビルスとの戦いに挑んでいくのでは?と思いきや、その他の登場人物も重要な鍵を握っていたり。色々な意味で予測できない展開が待ち受けている作品となっています。
今回は地球でブルマの誕生パーティーが開催されますが、ブルマの夫といえばベジータ。ベジータの男気がみられるのもこの作品の見どころのひとつです。
地球に再び危機が訪れようとしている緊張感とともに、悟空がいつも口にする胸が熱くなるような「ワクワク」も味わえる作品となっています。
また、新たな刺客の登場によって地球の危機が訪れるというシリアスな展開ではありますが、そんな中にもいつも通り思わずクスッと笑ってしまうような親しみやすいシーンもたくさんあります。さらに、戦闘以外で見せるビルスの可愛らしいとも思えてしまう意外な一面や、世話役としてビルスと行動を共にしている謎めいたウイスの存在にも注目です。
それぞれのキャラクターの愛嬌やおもしろさ、戦闘時にみせるかっこよさなど、ドラゴンボールならではの魅力が詰まった作品となっていますので、ドラゴンボールを観たことがある方も無い方もお楽しみいただけると思います。

群衆の中の一人の顔
8

社会派監督エリア・カザンが撮りあげたアンディ・グリフィスのデビュー作

『群衆の中の一人の顔』は1957年に公開された米国の劇映画で、出演はアンディ・グリフィス(本作が映画デビュー)、パトリシア・ニール、ウォルター・マッソー、監督はエリア・カザンです。脚本はバッド・シュールバーグが担当し、自分の短編小説『Your Arkansas Traveler』(1953年に発表した『Some Faces in the Crowd』に収録)を素材にしています。
映画の主人公はラリー・「ロンサム」・ローズ。アーカンサス北部の田舎の小規模なラジオ番組の製作者(ニール)に見いだされたさすらい者です。ローズは最終的にはテレビの全国ネットで有名になります。この登場人物の設定は、脚本のシュールバーグ自身がウィル・ロジャースJr.に出会った経緯に着想を得ています。アーサー・ゴッドフライやテネシー・アーニー・フォードの成功体験も脚本には盛り込まれています。
映画はグリフィスをスターダムに押し上げた記念碑的な作品ですが、公開当初は好意的な批評と否定的な批評が相半ばしていました。数十年を経て、好意的な評価が増えてきて、米国議会図書館の国立フィルム登録簿で保存されることになりました。
公開初期に好意的な批評を寄せた映画監督にフランソワ・トリュフォーがいます。トリュフォーは『カイエ・ドゥ・シネマ』誌で、本作を指して「その重要性は映画批評の次元を超越している、偉大でビューティフルな作品」であるとの言葉を発しています。

記憶にございません!
10

三谷幸喜のコメディ最高!

主演の中井貴一さんが記憶喪失になる黒田内閣総理大臣を演じています。国民に嫌われ、石を投げられたことで記憶をなくしてしまうという哀れな設定です。政治的にごまかしてきた総理が、記憶を失うことで自分の意見をしっかり持って国の舵取りをしていく様が素晴らしい。脇を固める井坂首相補佐官のディーン・フジオカは、とにかくかっこいいです。鶴丸内閣官房長官の草刈正雄の演技力も安心して見れて、とにかく面白い。野党第二党首の吉田羊さんやお巡りさん役の田中圭の体当たりの演技も気持ちいいです。吉田さんは、野党でありながら黒田首相とは初当選の仲間でプライベートでもからんでいきます。意外にグラマーです。お巡りさんは、とにかく責任感が強いキャラクターですが、腕まくりをしているファッションも面白いです。実際に合った政治ネタが随所に散らばっているのも、想像が広がって可笑しいし、「実際、日本の国の政治ってどうなんだろう」と国会答弁の自分の記憶と重ねてみたりしました。政治の世界を描いていますが、総理大臣も妻がいて息子がいて、なかなか家でも思うようにいかないという普通の人間が映し出されています。人の信頼は、まず家庭のなかでの身近な人との関係が大切になるのかなとも感じられる作品です。

ロケットマン / Rocketman
8

映画「ロケットマン」超大物ミュージシャンの知られざる衝撃的な半生

映画ロケットマン」は全世界でCDセールス3億枚を超えるイギリスの超大物ミュージシャン、エルトン・ジョンの半生を描いた映画です。
「ロケットマン」は薬物依存・アルコール依存・買い物依存・過食症・セックス依存等の症状を抱えたエルトン・ジョンが、リハビリ施設で自身の半生を告白する場面から幕を開けます。
その告白の中で、彼は家族の愛を知らず孤独を抱えながらもピアノの才能を開花させた幼少期の事や、ロックンロールにのめり込んだ事、作詞家バーニーというパートナーに出会った事、自身が同性愛者だと気付いた時の事、ミュージシャンとして破格の成功を収めた事、孤独に苛まれ薬物中毒に陥った事などを語ります。特に、ミュージシャンとして成功を掴みながらも、自身を捨てた実父の関心は得られず、同性愛者である事を告白したが故に母からも阻害され意気消沈するエルトンの孤独な姿には思わず胸が締め付けられます。
しかし、最後には作詞家バーニーと再会し、彼の書いた詞に曲を付け、自身がまだ終わっていない事を高らかに宣言する『アイム・スティル・スタンディング』で復活を遂げる様子には感動させられました。
アップテンポなロックンロールとセンチメンタルなバラードが交互に流れる、ミュージカル仕立てのストーリー展開には引き込まれ、あっという間に観終わってしまいます。
音楽も映画も好きな人、またはLGBTを抱える人は必見の映画と言えるでしょう。