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blueao_513のレビュー・評価・感想

エルム街の悪夢
10

視聴者を悪夢に引き込む流れが綺麗な、とても良質なホラー映画でした。

悪夢という名のフレディの世界に、フレディの殺しのターゲットの高校生と、映画の視聴者を逃げられない恐怖に取り込む導入がすごい滑らかでした。学校での授業中や図書館やお風呂、ふとした隙をついてうたた寝をしたらフレディに襲われます。この繰り返しが多かったけれど、すぐには襲わずフレディの因縁の地である幼稚園や燃え盛る工場の中へ迷い込ませて、じわじわと追い詰める襲撃のバリエーションが多くて、気持ちよく視聴者の切迫感を煽ってくれるように作りこまれているのが、大変魅力的な演出だと思いました。

さらにフレディはターゲットの高校生が起きていても、現実と悪夢を混ぜて見せるのが得意なようです。彼氏の葬式でフレディと関わった過去の記憶の中の幼き日の女子高生の姿を見せたり、フレディに殺された人が血まみれで笑って立っていたり、起きて活動しているのに人を夢に引きずり込んで死にかけさせるなど、説明のしづらい恐怖が多くて、その恐ろしさが心地よかったです。さらにフレディは現実と非現実を行き来できる存在でもあるようで、彼のお気に入りであるナンシーとその彼氏との闘いでフレディは現実に逆に引っ張られて倒され、ハッピーエンド…かと思いきや、命が絶えるギリギリのところで夢の世界に逃げ込んだのか、彼はナンシー宅の鏡に映り、ナンシーの母に大けがを負わせたうえに鏡(イコール夢?)の世界に引きずり込んでしまいました。続編作ります、まだ終わっていませんというメッセージがある映画を見てきましたが、とても自然な流れになるように作られたナンシーと視聴者を安心から絶望に叩き落した最後のどんでん返しも、この映画の魅力だと思いました。

東のエデン / Eden of the East
9

【アニメ】東のエデン(ネタバレなし)

卒業旅行でアメリカに出かけた森美咲はホワイトハウスの前でトラブルに巻き込まれ、ひとりの日本人に窮地を救われる。
名前は滝沢朗。彼は記憶を失っている上全裸姿であり、唯一持っていたものは拳銃と82億円もの電子マネーがチャージされた携帯電話であった。
滝沢朗とは何者なのか?
謎の携帯電話の正体は?
失われた滝沢の記憶とは何だったのか?
この出会いをきっかけに、咲の所属する大学サークル「東のエデン」を巻き込んで、この世界の「謎」に戦いを挑むのであった…

本作品は『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズで知られる神山健治が原作・脚本・監督を務めており、世界観も攻殻機動隊とつながりがある。キャラクター原案には、『ハチミツとクローバー』や『3月のライオン』で知られる羽海野チカが参加しており、神山監督の重厚なストーリーと羽海野チカ氏のかわいらしいキャラクターが絶妙にマッチしている。
社会問題を扱ったとして日本のアニメーションとしての評価は高く、数々の賞を受賞している。(第14回アニメーション神戸賞作品賞・テレビ部門、東京国際アニメフェア2010・第9回東京アニメアワード優秀賞テレビ部門、2009年度文化庁メディア芸術祭(第13回)審査委員会推薦作品アニメーション部門/長編(劇場公開・テレビアニメ・OVA)にも選ばれた。)

金色のガッシュ!! / 金色のガッシュベル!! / Zatch Bell!
10

これを超えるマンガは無い

100体の魔物とその人間のパートナー、共に最後の一組になるまで戦うストーリーです。
ありきたりな設定だなぁと思ってましたが最初の一巻で印象が全く変わるほど、面白いマンガに出会うことになりました。
もちろんストーリーそのものが大好きですが、登場人物一人ひとりがとても個性的で必ず自分の一番好きなキャラクターを見つけてしまいます。
また、敵キャラや悪いキャラクターの一人ひとりも好きになる事間違いなしの内容になっています。
笑いあり涙ありではなく、号泣あり爆笑ありのマンガです。
出来れば一巻目から順番よく読んで頂きたいですが、実際にはどの巻から読んでもめちゃくちゃ楽しめます。男性向けのマンガかと思いきや、読んでみるとわかると思いますが女性の方もはまる事間違いなしなマンガですね。
タイトルの通り、主人公であるガッシュベルという魔物の子が人間で会ったパートナーと共に、残りの魔物達と戦い、成長し、強くなり、次々と現れる残る強敵な魔物達と最後の一人になるまでを決めるストーリーです。戦いを終える度に考えさせられる話やパートナーとの信頼関係の深まりなど、感動や勇気をもらえるストーリーですので、是非とも一度読んで頂ければと思います。

逆転裁判 / 逆裁 / Phoenix Wright: Ace Attorney
9

斬新な法廷バトルゲーム

主人公が憧れの弁護士となり、親友の弁護をするところからストーリーが始まる、のちに長く続くシリーズの第1作です。

法廷バトル中に相手を揺さぶる「待った!」と、相手の矛盾を突く「異議あり!」、証拠を突きつける「くらえ!」はキャラクターごとにボイスが用意されていて最初の相手検事はかなり特徴的なボイスで必聴です。なんとサウンド・SE担当のスタッフが声を当てているとのこと。

キャラクターの名前はダジャレや意味が込められたものなど遊び心に富み、主人公の新人弁護士「成歩堂隆一(なるほどうりゅういち)」は「ナルホドくん」と呼ばれていて、証拠を集めて真実を突き止めるプレイヤーの心情を表しているようにも思えます。
第一話で弁護されるナルホドくんの親友は「矢張政志(やはりまさし)」と言いますが、彼は稀代のトラブルメーカーで『事件の陰にはやっぱりヤハリ』と言われるほど。この二つ名に相応しく、本編でも彼が絡むととんでもないことが起こりがちです。本当に。

犯人たちの名前は特に顕著で、「小中大(こなかまさる)」「松竹梅世(しょうちくうめよ)」「宇在拓也(うざいたくや)」「大沢木ナツミ(おおさわぎなつみ)」など特徴的で、これらは後のシリーズにも強く受け継がれています(『3』では「星威岳哀牙(ほしいだけあいが)」という名前のキャラクターも登場)。

推理ゲームということで現実的な内容かと思えば霊媒師見習いが相棒だったり、オウムが証人として呼ばれるなどコミカルで飽きません。
どの証拠をどのタイミングで突きつけるか、何に異議を唱えるかという推理ゲームとしても純粋に楽しめ、彼らの言葉遊びや愉快なやり取り、ストーリーを楽しめる名作です。