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ante0040のレビュー・評価・感想

MAJOR / メジャー
8

王道野球漫画

最初に、メジャーという作品はタイトルの通り野球漫画です。
野球選手の父を持つ少年「本田吾郎」(後の「茂野吾郎」)が様々な仲間と出会い、野球を通じて成長していくストーリーです。
ストーリーは吾郎の幼少期から始まり、野球選手である父に憧れ野球を始めます。
その時にご近所の少年「佐藤寿也」と出会い、それまで一人で練習していた吾郎はさらなる野球の楽しさを知ります。
この吾郎と寿也は今後お互いをライバルとして意識し成長していきます。
吾郎が小学4年生になると地元の少年野球チーム「ドルフィンズ」に入団します。
そして神奈川県最強と言われる「横浜リトル」に挑戦することになり、さらにその横浜リトルには俊哉の姿があったのです。
グラウンドで再開した吾郎と寿也は互いに闘士をもやし試合をすることになります。
このように少年吾郎を中心に野球を通した仲間との絆や葛藤などを描いた作品になっています。
この吾郎というキャラクターはとても自信家であり、みんなを引っ張っていくキャラクターなので憧れる人も多いと思います。
またそんな吾郎に影響されて元気が出たという人も多いと思います。
このメジャーという作品で教えられたことは自分の好きなことに自信を持って好きと言えることの大切さや、その好きなことに対して真摯に向き合うことで周りの人をも巻き込み仲間が増えていくということです。

復讐者のメロディ
7

映画「復讐者のメロディ」

主人公ダニーが刑務所から出所し、新たな街で人生をスタートさせるところから物語は始まります。
安いモーテルを寝床に、ダニーは仕事を探して生活を始めます。
ダニーの性格は、とにかく「ぶっきらぼう」。
寡黙で硬派で愛想の悪く、掴みにくいおっちゃん……といったところでしょうか。
彼がどうして刑務所に入っていたのかは本編では語られません。
ダニーはモーテルのオーナーの娘に声をかけられ、めんどくさそうにしながらも、渋々食事を付き合うことにしました。
ぶっきらぼうだが淡々と仕事をこなすダニーに、街の人は次第に信頼を置くようになります。
そんなある日。
人懐っこいダニーの彼女がある事件に巻き込まれてしまいます。
それを知ったダニーはカッとなり事件を起こした張本人を殺してしまうのです。
「あ、この人怒らせたらやばい人だな…」とこの映画を観た誰しもが思ったことでしょう。
ただこの「怒り」はダニーにとっての大切な人を守るための怒りなのです。
こんなにも不器用に人と関わる男ダニー。
そんな彼と互いに信頼関係を築けたら、怖いもの無しだなと感じました。

ミリキタニの猫 / The Cats of Mirikitani
10

さすらいの猫好きお爺ちゃん画家、NYの路上で愛を叫ぶ

NYのソーホーで路上生活をしていた、とある日系人画家の生活と秘められた過去や思いにせまるドキュメンタリー映画、『ミリキタニの猫』。え、ミリキタニ?誰?日系人??誰しもがそうお思いでしょう。三力谷さんという、広島に多い苗字をお持ちのお爺ちゃんのドキュメンタリーなんです。
NY在住の画像編集者のリンダ・ハッテンドーフさんが、家の近所で猫の絵をひたすら描く薄汚いアジア系のお爺ちゃんを見かけ、猫好きな事もあって話しかけた事がすべての始まります。リンダさんの、そしてお爺ちゃんの人生をもガラリと変えてゆく、その過程を目の当たりにします。観る側もまるで当事者のようにその世界に引き込まれてしまいます。そこが魅力であり、不思議なミラクル体験を共有出来るという、稀有なドキュメンタリー。
背景としては移民、戦争、そしてタイミング的に911等、割とシリアスなテーマが通奏低音のように流れているのですが、特に予備知識は無くとも、この強烈でマイペースなジミー爺ちゃんは何処か憎めず、つい笑ってしまいながらも彼がNYの路上で描く猫や風景画に見とれてしまいます。そんな訳で、まずNYの街が好きな方、猫はもちろん動物好きな方、イラストや絵本が好きな方、ちょっと闇のある歴史好きな方、あるいは(私のように)単なるモノ好きな方、、ちょっとでも興味を持たれたあらゆる方にお薦めしたい映画です。
この映画を初めて観たのはかなり前になりますが、2006年秋の東京国際映画祭。アメリカの作品にもかかわらず、日本映画・ある視点 最優秀作品賞に選ばれ、日本初上映という場でした。なんとなく面白そうだとふらりと出かけたのですが、お爺ちゃんの強烈なキャラと前代未聞のストーリーに魂を抜かれたようになり、以来心の何処かに住み着いているかのような存在になってしまったのでした。
そんな一見、泉谷しげる似のジミー爺ちゃん、キャラといい人生といい、まさに破天荒そのものです。その背景は、ひょんな事でリンダさんの家で暮らす事になった後、日々の会話のやりとりの中で次第に明かされてゆきます。カリフォルニア生まれの日系二世、広島育ち。自称侍の子孫。日米間の関係の雲行きが怪しくなってきた頃、単身カリフォルニアに戻り、そこで開戦。当時アメリカ西海岸にいた日本人やその子孫の日系人は、スパイ扱いされ砂漠地帯で強制収容所暮らしを余儀なくされました。その後、米国市民権まで放棄してしまったジミー爺ちゃんは戦後かなり経ち、ようやく自由な身になってからNYに渡り、住み込みの料理人をしながら絵筆を取り続けました。最後の奉公先のご主人が亡くなった事により、止むなく路上生活者となった後も、とにかく絵を描く事だけはやめませんでした。猫や広島の柿、時には原爆の絵まで描き、平和を訴える、自称・グランドマスターアーティスト。なんと誇り高い、ぶれない、ロックな生き方よ。
その一方で、暫く一緒に暮らすうちに、夜が更けても外出先から戻らないリンダさんを涙目で心配してしまう、そんなお茶目な一面もある。世代もバックグラウンドも人種も違うのに、ぶつかり合いながらも次第に親子、いやお爺ちゃんと孫娘のようなほのぼのとした絆が出来てゆく、そんなヒトの再生の過程もとても愛おしく、興味深いです。

この作品に関してはDVDもユーズドしか手に入らない今、年に数回ですが、日本に戻られている共同プロデューサーの方がイベントを主催、映画の上映やジミー爺ちゃんの絵の展覧会も行われているので、機会があったら是非ふらりと参加して、摩訶不思議なミリキタニパワーに打たれてみて下さい。あなたのココロもいつしか解き放たれ、前を向いて歩こうと思えてくるかも。こんな先の見えない世の中だからこそ。

オーバーロード / Overlord
10

ゲームでは最強だが、現実はザコ?

web小説→書籍小説→アニメの順で作品が提供されているらしいです。VRMMORPGのゲームがサービス終了時に強制ログアウトが起こらず、プレイヤーたちがそのままゲーム世界に残される設定もとても好きです。普通の主人公ではなくアンチヒーロー的な主人公ですが、元は普通の人間社会のひ弱なサラリーマンなので、普段は強い自分を見せていますが、時折優秀な部下たちに着いていけないような情けない姿も見せるところがありとてもいいです。
部下たちは非常に賢くとても強い、何より可愛いキャラクターが多く、非常に主人公のモモンガ(鈴木悟)のことを敬愛しており、現実では冴えないサラリーマンの主人公が、ゲームでは絶対的な支配者のような立ち振る舞いをするところのギャップがゾクゾクします。部下それぞれのストーリーもあり、元はゲームのNPCではありますが、部下自身がどのような考えを持っているのかというのが、知れたりします。物語ではいろいろな登場人物が現れそれぞれの問題を抱えているのですが、主人公モモンガが圧倒的な力でその問題を解決していく様がとても爽快です。現在アニメ放映はオーバーロード3まで出ていますが、今後の作品がどの様に展開していくのか、とても楽しみです。

名探偵ピカチュウ(映画) / Detective Pikachu (film)
8

子供心に戻れる作品

幼少期から兄の影響で好きだったポケモンがまさか実写化するとは思いもしませんでした。最初はピカチュウの謎のフサフサ感に嫌悪感すらあったのですが、友人の勧めで見てみるとどんどん可愛く思えてきました。私は本作品を日本語吹き替えで視聴したのですが、キャスティングが絶妙でピカチュウの見た目にはそぐわない渋い声に驚きました。

さて本編の話に移りたいと思います。この物語の舞台はポケモンの世界観そのもので、誰もがポケモンをパートナーとして連れ添って歩いています。その中で主人公の父が亡くなってしまい、相棒だったピカチュウとその真相を探るという物語です。細かい設定や可愛らしいポケモンたちに見とれているとストーリー展開についていけなくなりそうでした。

まあそういいながらもストーリーはわかりやすくテンポも良かったので、子供も大人も楽しんで見れる作品だと思います。推理・探偵ものというよりはアクション(?)系なのかな。

また本作品では、これまでのアニメ映画『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』等で出てきた悲惨な実験的な要素も含まれています。ポケモンと人間が「共生」することはいったいどんな形が正解なんだろうと想起し、本当に自分もポケモンがいる世界の住人になったかのような気持になりました。

最後の演出ではポケモンをプレイしたことがある人なら、みんな懐かしくなるような演出が施されています。私が幼いころ可愛いポケモンをわざと進化させなかったり、ジムリーダーに勝てなくて何度も草むらで経験値をあげたりと純粋にプレイを楽しんでいたあの頃がフラッシュバックして、私は本当にポケモンが好きだったんだと思い出しました。