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aki4gureのレビュー・評価・感想

彼、岸島
8

ツッコミが追いつかねえ漫画にツッコミ続ける爆笑スピンオフ

本格的な吸血鬼サバイバルアクションでありながら、どういうわけか読者が壮絶なギャグ漫画扱いをしてしまう。和風で吸血鬼退治と、『鬼滅の刃』と似ているようでなぜかヒットしない不思議な漫画『彼岸島』。
もはやツッコミどころしかないようなそんな怪作に、あえてツッコミ続ける最強のスピンオフが誕生しました。本編ではワラワラと湧いてくる、そんな吸血鬼と戦うレジスタンスの一人、岸島。人間である彼が、作中の矛盾点やおかしなところを延々とツッコミ続けるのです。レジスタンスといえばかっこいいけど、要するにモブ。そんなモブ目線であると、本編の主人公周辺や吸血鬼がいかに無茶振りをし、それを力技でごまかしているのかあらわになります。
これほどまでに『彼岸島』ファン目線でツッコミ続けることができるなんて!『彼岸島』を愛しているからこその数々のツッコミに笑いが止まらなくなります。
この作品そのものも楽しいうえに、本編を2倍楽しくする。そんな不思議な味わいのある大傑作です。ここまで原作を引き立てるスピンオフはありません。作画も本編のなんともいえない味わいを再現しており、違和感が生じません。これぞスピンオフ漫画の最高傑作だ!!

ダークナイト / The Dark Knight
10

単なるヒーロー映画としてではない一級のエンターテイメント

実写映画のバットマンシリーズにして、初めてタイトルに「バットマン」の名前が使われてない作品である。
監督は「人間の内面性」「葛藤」「心の闇」等、とにかくその手の作品に関しては名監督であるクリストファー・ノーラン。バットマン(ブルース・ウェイン)役はクリスチャン・ベール。前作品の評価がいまいちだったが今作品は予想以上の出来。ヒーローとしての葛藤にあえて立ち向かう姿に感動。
そしてもう一人。バットマンにとって永遠の宿敵(ヴィラン)であるジョーカーの登場。ジョーカー役にはこの作品で助演男優賞をとったヒース・レジャー。残念ながら受賞する前に若くしてこの世を去ってしまったのですが、とにかく素晴らしいの一言。ジョーカーは悪役であるにもかかわらず、ヒーロー以上に観る人の心を引き付ける魅力がある。その他映画を盛り上げるキャストにマイケル・ケイン、ゲイリー・オールドマン等が脇を固めている。
もちろんバットマンと言えばバットモービル。今回のシリーズでは今までとは全く違う形状で、とにかくゴツイ。しかしながらコックピットも含めアッと驚く仕掛けがあり興奮する事間違いない。破壊され動かなくなった後に「えっ!?」ってなる。登場シーンは少ないものの、インパクト大である。
ヒーロー映画ではあるが戦う場面以外の方が多いし、ちょっと痛いシーンが多いので正直子供向けの作品ではないと言えるが、自信を持ってお勧めしたい。
是非、続編の「ダークナイト・ライジング」と合わせて鑑賞して頂きたい。

天使にラブ・ソングを… / Sister Act
10

楽しくて、誰もがハッピーになれる名作映画です。

1992年製作の映画で、いまだに根強い人気のある作品です。
しがないクラブ歌手デロリスが、たまたま愛人の犯罪現場を目撃してしまい、追われる身となってしまいます。警察に駆け込み、かくまってもらうことになったのですが、その隠れ家は修道院でした。
元々、私生活が派手なこともあり、質素で閉鎖的な修道院での生活にすぐに嫌気がさしたデロリス。そんな彼女に唯一託された仕事、それは聖歌隊を指導して立て直すことでした。
こうしてデロリスは指揮者としての才能をめきめきと発揮していくわけですが、その過程が笑いあり感動ありで非常に面白いです。
まず登場人物が全員良いキャラで、悪役さえも憎めないほどに味があってチャーミング。
何年も修道院の中に閉じこもって勤めを果たしていた彼女たちが、破天荒で遊び好きなデロリスに感化されてどんどんアクティブになっていく様は、見ているこちらまで楽しくなってしまいます。
混ざり合うことはないかと思われたデロリスとシスターたちですが、聖歌隊の活動を通して、またデロリスの「町へ慈善活動に出掛けよう!」という姿勢に賛同し、互いに理解し合い、信頼関係を築き上げていきます。
ラストには居場所がバレて攫われて、大ピンチのデロリスをシスター皆で助けに行ったりと、彼女たちの絆に感動すること間違いなしです。
ストーリーも登場キャラクターも設定も何もかもが秀逸で傑作でした。

ミッション:インポッシブル2 / Mission: Impossible II / M:I-2
9

テレビにトム・クルーズが映り安堵した昼下がり

本日の午後のロードショーはミッションインポッシブルIIである。
昨今のテレビでは地上波が素人化し、ウィルス感染のニュースの奇妙さに戦時中のラジオを思い出させる暗い夜が続いていた。メジャーやハリウッドがテレビに映るのか!?と初めて街頭テレビを見た時の心持ちである。
スパイものである。機関銃を連射するのが一番スカッと気持ちいいのである。背後に忍び寄るお猿さんの侵入を連射したい!君は銃が欲しい?と佐野元春の歌があった。発売された頃は夢にも思わなかったのだが、銃を連射したい!と何かにつけ思うものだ。
怒りというものでロックを歌うんだ!と聞いたことがあるが、大概はそんな犯人になってしまうのである。顔というものが、ミッションインポッシブルは恐い。石膏で似た顔を作っているが、ドリルや着色する時の特殊メイクの後に人のように動き出すのが恐いと思うのだ。
スパイというのは、物騒なものだ。監視や検証も普通ではないらしい。パーティのエスコートもしないの!?と争っているのかと思っていたが、車を爆破してしまった。爆破がなにゆえかスカッとした感じだ。それにしても派手な事故、爆破だ。息もつかせぬアクション!というが、ちょっと悲惨なトラブルに見舞われすぎだと思う。

ACIDMAN
8

年取ったらこんな風になりたい

ACIDMANは一昨年の11月に20周年を迎えた代表的ロックバンドです。他バンドにはない幻想的な声でギター&ボーカルを務める大木伸夫。無口だが観る者を魅了するパフォーマンス、独特な雰囲気が特徴的なベースの佐藤雅俊(サトマ)。パワー抜群なドラムを叩き、ワンマンライブではオモシロMCを担当する通称「仙人」、浦山一悟。この個性的な3人がロックを通して伝えたいメッセージは本当に奥が深く、時間は有限で人はいつか死ぬ、その時が必ずくるが、その瞬間まで命を燃やそう。そのためには世界中で争っている場合じゃないんだ。戦争なんてしている場合じゃないんだと、彼らのライブに行く度、大木伸夫は語ります。
普段私は目の前の事をこなし、今を精一杯生きているつもりですが、彼らのロックを聴くともう少し広い視野で物事を考えさせられます。戦争や世界での争いなんて非現実的に感じますが、彼らと居るととても身近に感じ、今の自分なりの幸せをもっと大事にしようと思います。
彼らの魅力はそのメッセージ性のみにあらず、かっこいい!これは盛り上がる!なんて曲もあれば、思わず聴き入ってしまうゆっくりな曲もあり、多彩なメロディーでファンを魅了します。あとは、なんかオシャレですね(笑)年取ったらこんな風になりたい!って思わせるような雰囲気があります。是非ACIDMAN、聴いてみてください。