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aidatokio9のレビュー・評価・感想

BE:FIRST / ビーファースト
9

全てに置いて1位を目指す若き才能集団。BE:FIRST

日テレ朝の情報番組で特集されたオーディション番組、『THE FIRST』から生まれた7人のボーイズグループ「BE:FIRST」。
彼らはアーティスト・プロデューサーであるSKY-HI(AAA 日高)が「才能を潰さない、才能がある人材を日本で活動させたい」との思いから生まれました。
それ故、オーディションで選ばれた7人は全員歌って踊れるアーティストであり、日本トップレベルです。技術がトップレベルなだけでなく、アーティストとして個性豊かであり、音楽の表現者としても豊かな才能を持ち合わせる人の集まりです。

デビューから半年弱でありながら、既に3rdシングルの発表があり、その活動のスピードも驚くべき速さです。
デビュー曲の「Gifted.」から、今までの日本のボーイズグループとは異なった魅力を前面に出していました。デビュー曲以降リリースされた楽曲も、ロック・ポップス・R&Bなど様々な表現が出来るという事を、出し惜しみせず活動しています。
彼ら自身の意識もとても高く、常に目標や1位に拘ることを口にして、実現する為の努力を惜しみません。BE:FIRSTに注目していく事は、日本の音楽業界の未来に注目していくという事になるでしょう。

大怪獣のあとしまつ
3

俳優陣の演技はいいが

俳優陣は実力のある人たちが出演しているので、演技は安心して見ることができる。
しかし肝心の内容は笑えない。寒いギャグのオンパレードであまりおすすめできない。コメディ映画で笑えないというのは致命的だ。さらにそのギャグも下ネタが多く、そういうのが苦手な人には苦痛なことこの上ない作品といえる。

怪獣が出てくる場面は迫力があり、いい部分もあるだけに、どうしてこういう作風にしてしまったのかがわからない。ストーリーも最終的には禁じ手を使うような形で終わるし、いくらコメディとはいえ色々と腑に落ちない部分が多かった。
特撮というジャンルが苦手なオダギリジョーがせっかく出演しているのに、この映画のせいで今後ますます特撮を拒絶する意識が高まってしまったのではないかと心配になる。

政治に関する風刺をやりたかったのかもしれないが、下ネタのせいで全部台無し。これまであまり話題になってこなかった題材を扱った作品だけに期待が大きかったが、その分実際に鑑賞した時のなんともいえなさが残ってしまった。
もしいつか同じ題材を扱った映画が制作されるときがあるとしたら、その時はきちんと題材に取り組んだ真面目な作品を作って欲しい。本作を観て心からそう思った。

ONE PIECE / ワンピース
10

伏線が張り巡らされており、考察をしながらでもライト層でも楽しめる

「ワンピース」は昔からジャンプに連載されている有名な漫画です。
この漫画の特別な点は、ライト層でもガチ考察勢でも楽しめる、という両面性を持つことです。
およそ多くの漫画は簡単すぎて漫画ガチ勢からすると先の内容が読めてしまう。
または、内容が複雑すぎて(私は「呪術廻戦」などはライト層からすると少し難しいのかなと思う派閥です)、内容の理解ができない。
など、どちらかに偏ってしまうことが多いと思います。
「ワンピース」はライト層が読んでいても普通に面白く、考察勢などからすると伏線が貼られまくっていて、考察のしがいのある両面性を持つ漫画です。
私が特に好きなのはニカの伏線です。
ゴムゴムの実がニカというのは一見飛躍しているように見えてきちんと伏線の貼られているものでした。
287話では太陽の神に生贄を捧げるシーンで「ドンドットット」という音が流れており、これは心臓の音、開放のドラムの音となっています。
またヒトヒトの実の登場する571話ではカニがニカっと笑っている表紙絵になっています(私はこれを見てナミがニカだと思ってしまいましたが)。
そして極め付けは62巻の表紙絵でネタ枠だと思われていたイチカからヨンカツーまでのキャラがルフィの上にいるのですが、
なぜかニカがルフィの上にちょうどいるようになっています。
今回紹介したものはあくまでも一部なので、ぜひ興味が湧いた方は読んでみてください。

Alicia Keys / アリシア・キーズ
9

才能あるアーティストの栄光と成長の軌跡

2001年に二十歳そこそこでデビューした時からすでに高い音楽性を持ち、渋い哀愁のあるR&Bを作り上げていたアリシア・キーズ。
その楽曲は高い評価を受け、2002年度のグラミーでは5部門を制覇しました。
ヒットシングル「Fallin'」が最優秀楽曲賞、最優秀女性R&Bボーカルパフォーマンス賞、最優秀R&B楽曲賞を受賞。そしてアルバム『Songs in A Minor』が最優秀R&Bアルバム賞、そして最優秀新人賞を獲得しています。
『Songs in A Minor』は、このような輝かしい受賞歴も納得の素晴らしいアルバム。ピアノとボーカルに重点を置いたシンプルな演奏は、時代を経ても色あせることがありません。ソウルフルな歌声は心に染み入ります。
次のアルバム『Diary of Alicia Keys』でもアリシア・キーズの栄光は健在。より自分の可能性を広げ、豊かな表現力を見せている作品です。2005年度のグラミーでは最優秀R&Bアルバム賞を受賞しました。収録曲では、感動的なバラード「If I Ain't Got You」が最優秀女性R&Bボーカルパフォーマンス賞。そして、カニエ・ウエストがプロデュースを手掛けたメロウチューン「You Don't Know My Name」が最優秀R&B楽曲賞。また、アッシャーのアルバム『Confessions』に収録されているデュエット曲「My Boo」も最優秀R&Bデュオボーカルパフォーマンス賞を受賞しています。
以降もグラミーの受賞をしているアリシア・キーズですが、2009年のアルバム『The Element of Freedom』は音楽性の転機となったように思います。サウンドはピアノだけに拘らず、大きく広がりを見せ、それに伴って心も解放されているような印象を受けたのです。それまでは音楽と向き合い、自身の感情を丁寧に綴ってきたイメージがありましたが、このアルバムでは思いを誰かに届けたいという意思を強く感じました。デビューから才能を讃えられてきた音楽のプロフェッショナルとしての姿勢から、ひとりの人間として、女性として、外の世界や他者との繋がりを求める根源的な姿勢に変わったのではないでしょうか。
そして2016年『Here』で表現されたのはより純粋で力強い世界。結婚して家庭を持ったこともあり、新境地に導かれていること窺えます。もはやアリシア・キーズが歌うのは哀愁ではなく、希望となった模様。しかも、そこにはデビューの頃に感じたシンプルで高度な音楽性が再見できます。一周回って戻ってきたようで、それでいて大きな成長を遂げた素晴らしい作品です。