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Kazu1096

Kazu1096のレビュー・評価・感想

ハイスコアガール / High Score Girl
9

懐かしいのに新しいムズムズ作品

奇才・押切蓮介が描く青春コメディゲーム漫画。ゲームセンターが不良の溜まり場と言われる時代の物語。ゲームの大好きな主人公の矢口春雄が、ゲームセンターで同じクラスのお嬢様、大野晶と出会い、対戦し、そして負ける事からストーリーは動き始める。この漫画の何が面白いか。それは主人公の成長はゲームの歴史と言っても過言ではないくらいにリンクしていき、その時代時代のゲームキャラが主人公と一緒になって物語を色付けてくれるところだろう(そのせいで連載がストップしてしまう事件になってしまうのだが、それはまた別の話)。
また、この漫画は恋愛ストーリーも大きな軸となっている。ヒロインの大野晶とのストーリーもそうだが、日高小春との恋愛ストーリーも十分に作り込まれており、見ていてなんか懐かしい気持ちになったかと思えば、ヤキモキしたり、悲しい気持ちになったりととにかく気持ちが忙しい。
既に完結しており、詳しい話はネタバレになってしまうので、伏せてはおくが完結10巻と比較的短いながらも読み応えは十分な作品で、特に小学生の時にはゲームばかりして遊んでたインドア少年だった30代男性には是非オススメしたい、懐かしさと見たことのない真新しさを同時に味わう事の出来る両作品となっている。

モンスター・ハウス(映画) / Monster House
7

王道だけどおもしろかった

家に人が食われるという話です。彼女に追い出された彼氏が家の近くを歩いていて、昔無くしたおもちゃを見つけ…って場面が、こういう話の導入部分としてすごくよくできてました。たぶんこいつ、食われるなと思ったら、やっぱり食われて、その王道展開がたまりません。モンスターハウスの持ち主のおじいさんの声が、泉谷しげるさんで、結構キャラに合っててよかったです。
家がモンスターというのも、家なりとか普通に経験してきた身からすると、入り込みやすい設定ですし、無機物と戦うのがおもしろかったです。飲み込まれないようにみんなでいろいろやってて、なるほどと思いました。それに家がモンスター化しちゃった原因が思ったよりも切ないもので、そうか、それで家に執着しちゃったのかと思うと、壊すのがちょっとかわいそうなようなそんな気がしました。でも、もはや怪物だから壊さざるを得ないしというところにカタルシスを感じました。主人公たちも男の子2人と、2人とはタイプの違う女の子でバランスがよかったですし、アニメーションもすごく不気味でよかったです。最終的な終わり方はもうちょっと怖い感じでもいいかなとも思ったけど、子ども向けだし、みんな助かるエンドのほうがいいのかもなとも思いました。

くるり / Quruli
10

幅広い世界観を持つバンド、くるり

「くるり」は日本のロックバンドです。ロックバンドといってもメジャーデビューシングル「東京」は、どこかフォークソングのような作りの楽曲です。特徴は、一つの音楽性にとらわれないバンドサウンド色を持っていることでしょう。多くのバンドは音楽ジャンルのすみわけが出来ていることが多い。例えばロックバンドだけれども、J-POP寄りの音楽性を持っていたり、その逆もあったりと一貫した音楽性を持っていることが多いです。ですがくるりはその枠にとらわれません。明らかなロックチューンの曲がふんだんに盛り込まれたアルバム。ポピュラーソングがほとんどをしめるアルバム。はたまた海外のロックバンドを意識したかのような楽曲制作をしたりと様々です。フロントマンである岸田繁が作る音楽の世界観の広さを感じることは、全てのアルバムを聴くとわかります。ですがその他の理由に、メンバーの変更が頻繁に行われていることもあげられるでしょう。日本のバンドはメンバーの変更を多く行うことがさほどないようです。くるりはかなりの頻度でメンバーが変わります。そのことが多様な音楽性を生むきっかけとなっているのでしょう。くるりの曲を聴いてみたいと思ったなら、「くるりとチオビタ」「ベスト オブ くるり -TOWER OF MUSIC LOVER 2」というアルバムがおすすめです。このアルバムは、チオビタのコマーシャルソングが使われているので、ポピュラーな楽曲が多く心地よいメロディーが多くしめています。ぜひ一度幅広い世界観を持ったくるりのサウンドを聴いてほしいです。