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8uchokochokoのレビュー・評価・感想

THE BATMAN-ザ・バットマン-
9

ハードボイルドな雰囲気と緻密なキャラクター描写が魅力的な作品

本作はバットマンの映画としては、トーンが沈んでいることが特徴的だ。
物語はハードボイルドな雰囲気を持ち、登場キャラクターたちが緻密に描かれている。
とくにロバート・パティンソンが演じるバットマンは、これまでの映画版とは異なる新鮮な印象を与えており、彼の演技力は劇中でも光っている。

本作に登場する脇役キャラクターも魅力的で、ゾーイ・クラヴィッツ、ポール・ダノ、ジェフリー・ライト、ジョン・タートゥーロ、ピーター・サースガード、アンディらが素晴らしい演技を見せている。
彼らが演じるキャラクター同士の絡みも、物語の見どころのひとつだ。

本作はアメリカで一足先に公開され、批評家からも高い評価を受けている。
映画サイトRotten Tomatoesでは166名の批評家が評価を投稿し、その平均値が高いことでも知られている。

本作の雰囲気を言葉にすると「ねっとりとしたビターさ」。従来のバットマン映画とは異なる、独特の世界観に浸ることができる。

また、ニルヴァーナの楽曲「Something in the Way」が印象的に使用されていることも見逃せない。
監督のマット・リーヴスは、様々なインタビューで今回のバットマンはカート・コバーンから影響を受けていることを公言しており、その点が楽曲の起用につながったと考えられる。
「Something in the Way」は、カート・コバーンがホームレスになっていたら、という想像のもとで歌われた曲であり、そのダークでメランコリックな雰囲気が、本作のハードボイルドな世界観と見事にマッチしている。
この楽曲の使用により、本作のトーンが一層引き締まった印象を受ける。

回を重ねるごとにダークな雰囲気を増し、さらにハードボイルドな世界観を提示している本作。
登場人物の心の闇や街の陰影を描写することで、観客はバットマンの苦悩や葛藤をより深く感じることができるはずだ。

鬼武者 / Onimusha
10

空前絶後のバッサリ感、侍になって魔物を斬りまくる

PlayStation2の初期に発売され、現在リマスター版がPlayStation4にて発売中の「鬼武者」をおすすめします。
このゲームはなんと言っても、敵を斬るバッサリ感が最高です。
鬼の力を得た侍が、戦国時代を背景に、幻魔という魔物と戦っていく話なんですが、
敵を刀で斬る、敵の攻撃を刀で受ける、鬼の力を溜めて必殺技を発動させるなど、とにもかくにも戦闘が楽しいのです。
特に、必殺技の中でも「一閃」という一撃必殺が最高です。
敵の攻撃をギリギリまで引きつけてこちらの攻撃をヒットさせると一閃が発動するんですが、これが決まれば絶妙にスカッとします。
多少タイミングがあって難しいんですが、これが決まればどんな強敵(ボスを除く)でも一撃で倒せるんです。
最強武器をとる為に挑む試練が作中ラストあたりから挑戦できるのですが、この一閃をマスターできると非常に楽かつ、爽快です。
基本的には1対多を1対1に持ち込んで、相手の動きを見て戦闘をするんですが、一閃が出来れば無双状態になり、
また違った戦闘を展開できるのでやりこめばかなり奥が深いです。
また、刀以外にも弓、火縄銃などもありますのでそれを駆使すると更に戦闘が広がるかもです。
戦闘以外にも、ストーリーも魔物を絡めた戦国ストーリーになっているので雰囲気も抜群ですし、作中の仕掛け・カラクリもなかなか難易度があり楽しめます。
一人で黙々と楽しみたい・極めたいという方なら絶対におすすめ出来る作品だと思います。

ビフォア・ミッドナイト / Before Midnight
7

おしゃれな映画。

私は前2作は見ていないのですが、これだけでも面白く見れました。遠い昔に出会い、また出会って、またまた出会った二人の話です。1作目から見ていたらもっと切なくて、もっとおもしろかったかもしれません。場所が移動しない物語というのも新鮮でおしゃれでいいなと思いました。その場所がきれいなところなので、それもいいですね。
互いにいろいろあり、ぶつかることもあるけれど、やっぱり好きだって感じ、すごくきゅんとします。ケンカのところは、すごくリアルで、私もそういうこと言いがちだなあとか思いました。全体的に会話がリアルだと思います。でも、子どものことを考えると、あの関係性もどうなんだろうとは思いますね。父親としてそばにいてあげたいというのもわかるし、でもこっちも子供はいるじゃんとも思うし、なんか離婚とか別居ってそういうところがつらいですよね。
二人の愛もただ、好きだ、愛してるだけではいけない、複雑な感じになってきたということでしょうか。そういう年代の恋愛は、切なくて、一筋縄ではいかなくて結構好きです。まあ、距離がありすぎるってところもあるんでしょうけど。本来なら、離婚、別居でも近くに住んで、仲良くってのがいいんでしょうけどね。ともかく、2人の間にもいろんな思い違いがあり、そこを乗り越えていくさまがよかったです。1、2も見たいなあと思いました。

あしたのジョー / Ashita no Joe
10

真っ白に燃え尽きるまで……完全燃焼した男のドラマ!

「あしたのジョー」は日本マンガ史に残る最高傑作の一つだ。
流れ者の少年・矢吹丈(ジョー)はふらりと立ち寄ったドヤ街で、元プロボクサーの丹下段平と出会う。優れた身体能力と野性の勘を持つジョーに、ボクサーとしての可能性を見いだした段平は、嫌がるジョーにしつこくボクシングを教え込もうとするが、ジョーは詐欺事件を起こして少年院に送られてしまう。そこで終生のライバル・力石徹と対立して…。
丹下段平を通してボクシングと出会い、力石徹との闘いの中でその世界にのめりこんでいく。冒頭から、不良少年ジョーがボクサーの道を歩むきっかけが丹念に描かれ、ジョーというキャラクターの印象を読者に強く打ち込む構成になっている。
力石をはじめ、カーロス・リベラ、ホセ・メンドーサなどの強敵たちとの死闘の中で、激しく自身を燃え上がらせるジョーの鮮烈な個性と、彼を取り巻くキャラクターたちの生き様が、重厚な人間ドラマとして描かれ、マンガのキャラでありながらそのリアルな造形が実に魅力的である。
前半は丹下段平との師弟愛が、後半はヒロイン・白木葉子の複雑なジョーへの想いがストーリーの軸となっており、そして全編を通して、永遠のライバル・力石徹へのジョーのこだわりが感じられ、その奇妙な友情が読者を熱くさせる。
また、ジョーとは違い、「平凡だが幸せな家庭」を選んだ西と紀子が、ジョーの生き方と対照的であり、どちらが良いのか考えさせられる。
そしてジョーの、ひたむきなまでの情熱と闘魂が真っ白に燃え尽きる結末は、読者の心に残って永遠に消えることはないだろう。