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6hOku

6hOkuのレビュー・評価・感想

ウォーリー / WALL-E
7

風刺の効いた世界と表情豊かなロボット同士の恋愛感情

この作品ではバッドマンであるブルースもさることながら、ヒースレジャー演じるジョーカーにもスポットが当たっています。
ヒロインであるレイチェルがジョーカーの手によって殺されてしまうところに衝撃を感じました。
アメコミから実写化された映画の多くはスーパーマン、スパイダーマンなど、元は人間ながらヒーローになると驚異的なパワーを持ったキャラクターが多く、悪役が悪いことをしていてそこへ正義のみかたが登場すると、やっと来てくれたという安堵感や安心感があり、退治してくれるという気になります。
それなのにこのダークナイトの中のバッドマンはそれらとは違い、ジョーカーの悪行から人々を救おうとしても手が届かない事が多く、なぜかそこに視聴者側のストレスがかかります。
しかもジョーカーをバイクで息の根を止める事が出来るときも根性がなく、躊躇してしまう。
ジョーカーが生き延びてしまって、そんなだから罪のない一般市民が次々と命を落としてしまうのだ。
ブルースが本拠地でパソコンに向かっていても、バッドマンスーツの改良にしても画期的アイテムではなく、ただ首のところの布を柔らかくして後ろが見れるようにして欲しいという程度。
(リアル世界であればもちろんすごいのでしょうが、他のヒーローものに比べるとという意味で)
さらに本人も自分で体におった傷を縫うなどのシーンがあり、改造人間でもなければバックボーンに医者や博士が付いている訳でもない模様。
より、人間らしい、等身大のヒーローなのだ。
一方でジョーカーも口が裂けて見てくれが気持ち悪く、(過去に奥さんとの関係が原因でこうなった)怪物なのか?と思いきやあれもただの人間だという設定。
そう、実は生身の人間同士の戦いなだけ。
この設定が好きか嫌いかによってこの映画を好む好まないかが分かれてくるところだと思う。
ちょっとじれったく感じるところが、続きが気になって次作品に繋がり親近感がわくのだと思います。

シン・ゴジラ / Shin Godzilla
6

庵野版新しいコジラ

ゴジラファンの海外の人が観たらどう思うんでしょうか?
決まらない日本政府の対応に疑問符がたくさんつくでしょうが、これが現実の日本です。
第二次大戦後、阪神大震災、東日大震災災など自然災害は多くあったが平和ボケしている日本、全てが想定外の巨大怪物の前に対策が後手後手に回ります。
ゴジラが四つん這いから直立してゴジラに変態するカタルシスは庵野監督ならではです。
まさに庵野版ゴジラ、終盤エヴァのヤシマ作戦ならぬヤシオリ作戦を持ってきて、最後にはゴジラを凍結させてオブジェにします。
エヴァのヤシマ作戦も遥か昔ビデオで観た時はとてもリアルで現実味があり男心に興奮しました。
日本列島の電力を全部集め、エヴァ零号機、初号機2体を使って強大な使徒を倒す。
人類が英知を集めれば何でも出来ると確信したものです。
テレビ版エヴァはシリーズ後半投げっぱなしで収拾が出来ない状態で終わりましたが、『シン・ゴジラ』はヤシオリ作戦で一応のハッピーエンドを迎えます。
組織物するのなら、いっそ自然界代表のゴジラ対人類代表のエヴァにした方がよかったかもと思いました。
これではどっちが主役か分かりませんが。『シン・ゴジラ』も最初は斬新でグイグイ引き込まれます。
最初の「ゴジラ」に比べて悲劇性なさとカタルシスのなさ高揚感のなさが少し減点かなと思います。
まあ、ハリウッド版ゴジラよりはリアリティがあります。
エヴァ風音楽とゴジラシリーズのいつもの軽快なマーチもあり自分的にはとても楽しめました。