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5ikai-hazamaのレビュー・評価・感想

ミッドナイトスワン
10

愛と性と命

この映画を観て一番最初に感じた感想は、自分らしく生きるということはとても難しく、そしてとても美しいということ。
凪沙もいちかもりんも、様々なしがらみによって自分を出せていなかった。
そんな似たようで全く違う環境の人達が繋がり、それぞれの自分を出していくまでの過程を描いた映画。
そんな映画だと私は思った。

一番衝撃的だったのはやはり、りんの自殺シーン。
舞台が屋上だった時点で薄々勘付いてはいたが、それでも息を飲んでしまうほどの迫力。
いちかとりん、お互いが全く違う場所で同じ曲を踊っていく様は何とも幻想的で美しいものだった。
りんも笑顔で自由に踊っていて、飛び降りる時も死への恐怖なんか感じさせないぐらい軽やかで。
りんは最後の最後で誰からも縛られない自分だけの踊りが出来たんだなと感じさせるシーンだった。
それと同時に、親に無理やりやらされていただけだったかもしれないバレエは、りんにとって大好きなもので、
かけがいのないもので、いちかと繋いでくれたとても大切なものなんだとわかるシーンでもあった。

次に印象的だたのは凪沙といちかの海辺でのシーン。
砂浜で踊るいちかを見る凪沙の目は、間違いなく母親そのものだった。
性転換をしても本当の母親にはなれない。それでも凪沙はいちかの第二の母親であるんだということがひしひしと伝わってきた。
いちかの本当のお母さんも、映画の最初の方はいかにもダメな母親、というようなイメージがつく性格だったのに、
最後の方にはちゃんと母親の顔になっていて、いちかも暗い顔から明るい顔になっていた。
理想的、とまではいかなくともそこにはちゃんと親子の絆があった。

本当の愛とはなにか、性別という大きな壁は超えることができないのか、
命というのは誰のためにあって誰が大切にするべきなのか、等を考えさせられるとても面白い映画だった。

ワイルド・スピード/ジェットブレイク
8

ワイスピ ジェットブレイク

ドミニクは元恋人との間に産まれた息子にブライアンと名づけます。ブライアンは、「スカイミッション」の作品の時に実際に事故で亡くなってしまった俳優さんが演じていた役名で、それをドミニクが息子につけている事に感動します。
ドミニクは父親を亡くしたのをきっかけに実の弟であるジェイコブと対立していて、この作品では弟をとめようとします。
以前、他の作品で死んだ事になっていたハンがこの作品で生きていて、登場するのにはびっくりしました。
地上でも戦闘車両を使ったカーチェイスが繰り広げられます。そして、ジェイコブは仲間に裏切られてしまいます。
動く車両の屋根の上で殴りあいの戦いをし、弟のピンチをドミニクが救います。
地上で激しい戦いをしている一方で、試作品が爆発した車に仲間2人が乗り込み、それを戦闘機に乗せて宇宙まで飛ばします。
規模がでか過ぎてちょっと目が点になります。
強力な磁気で、衛星を壊そうとしている最中にもこの宇宙にいる2人の仲間たちのやりとりはちょっとコメディ要素があって面白いです。
ドミニクは何度も命の危機にさらされますが、乗り越えていきます。
最後には対立していた兄弟に変化が訪れます。ドミニクが弟に車のキーを渡すシーンはちょっと感動します。

ユリア・クルプ
10

伝説の大歌手

ユリア・クルプは第二次世界大戦前に活躍したオランダの歌手です。彼女が残した録音は2枚組の全集としてCD化されているため、今日でも聴くことができます。
ユリア・クルプはオペラ歌手ではなく、いわゆるドイツリートを主にレパートリーにしていました。さらに日本ではお店の閉店間際に流れるあの「蛍の光」として知られる曲なども歌っています。あの曲の原曲はアイルランド民謡です。
ユリア・クルプの魅力はどこにあるのでしょうか。それは極めて美しい高音の歌声と温雅な味わいにあると思います。即ちその歌声には優しさのようなものが感じられるというわけですね。このように滋味あふれる歌い方は、時代を超えて愛される性質のものだと言えましょう。戦後の声楽の歌手にはあまりみられない特色です。
彼女はシューベルトの「セレナーデ」なども録音していますが、とても豊かな声で詩の通り男性が女性に対して抱く愛の想いが強く感じられます。
録音自体は古い時代のものなので、戦後に吹き込まれた歌手のレコードやCDと比べると目劣りしますが、その響きの弱さを凌駕するような歌の技術が十分に味わえると思います。
時代を超えて愛すべきその歌声はこれからも聴かれ続けていくことでしょう。

MAN WITH A MISSION / マン・ウィズ・ア・ミッション / MWAM / マンウィズ
10

頭はオオカミ、身体は人間の究極の生命体

MAN WITH A MISSIONとは、頭はオオカミ、身体は人間という外見の究極の生命体5人で構成せれています。バンド名は英語で「使命を持った男」という意味です。
公式の設定では、天才生物学者であるジミー・ヘンドリックスにより生まれた生命体でジミーがギターを趣味としていたため、音楽の能力がプログラミングされました。また、超人的な肉体と頭脳を持っていたため、当時の権力者に利用されることとなり、罪の意識に苛まれたジミーは誰の手にも渡らせぬよう、命と引き換えに南極の氷河の中に氷漬けにしました。凍結中は世界中の様々な音楽を聴いていたそうです。そんな中、音楽で何か世界を変えられないかと音楽活動を志すようになり、地球温暖化の影響で氷が融けてしまったために復活し、バンド活動を開始しました。
メンバーの中ではジャンケンジョニーのみ唯一日本語を操れる設定ですが、トーキョータナカはボーカルを担当し、カミカゼボーイはコーラスを担当したりしています。
また彼らは、音楽活動とは別にサポウィズという活動もおこなっています。平成30年の大阪府地震や東日本豪雨、これらの被災地や被災地の住民の方々を支援するために立ち上げたプロジェクト、それが「サポウィズ」です。ネット募金をはじめ、被災地で必要な物資を届けたりしています。驚くのは行動の速さ、そしてその時だけでなくずっと支援し続けているところです。
いろいろな魅力のある彼ら、今後の活動にも期待が高まります。