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1kks828のレビュー・評価・感想

マンイーター(映画)
7

凶暴な巨大ワニVS人間の死闘。命をかけた戦いに最後まで目が離せない!

場所はオーストラリアの世界遺産の国立公園。そこでのリバークルーズ中の災難を描くパニック映画。
主人公は仕事で仕方なく来たジャーナリストの男とどこか頼りない女性ガイド、そして癖のある乗客たちである。
前半は大自然を見ながら乗客達の人間模様をのんびり観ることになるが、このお決まりの嵐の前の静けさで否が応でも後半への期待が高まってくるのだ。
途中で雲行きが怪しくなってくるのは、遭難信号を目撃した辺りから。助けを求めている人がいる限りは助けに行くのだと、目の前の乗客の安全は無視して自分の意見を押し通す女性ガイドにイライラするが、この展開がないと話が進まないので仕方がない。
そしていよいよ凶暴ワニの出現。これが全く期待を裏切らない恐ろしさで次々と人間を静かに、確実に仕留めていく。避難場所の小島はもうすぐ水没、助けは次の日まで来ない、という最悪なシチュエーションの中、何とかして脱出を試みるが足を引っ張る者が出てきてことごとく失敗。絶体絶命の雰囲気が漂う。
ここまで来るとついつい一緒になって脱出方法を考え、自分もその場にいるような気持ちになってしまうのがパニック映画の醍醐味である。
途中、これで終わりかな?とほっとする場面もあるのだが、そこで終わらず最後の最後まで気が抜けないところがこの映画のおすすめのところだ。突っ込みどころは多々あるが、あまり深く考えずにハラハラドキドキ感を楽しんでほしい。

クロユリ団地
6

怖くはない

怖くはなかったです。とある団地で悲しい思いを抱える2人が出会ったというような話です。そういう話だと、実は死んでたってオチが多いけど、この作品では、女の子は、家族が死んでてそれに気がついていないというのが新しいと思いました。たしかに、家族を全員失くすなんて、気がつきたくない事実です。最後、そのことに気がついた少女がとても痛々しかったです。少女役は前田敦子さんです。前田さんはとてもいい役者さんになったなと思いました。前田さんはずっと出ずっぱりだし、心の揺れがメインなので泣いたり、叫んだり大変だったろうなと思いました。演出も良くて、前田さんと家族が一緒に映らないとか、思い出したあと、他の家族を見て絶叫とか、よく考えられてるなあと思いました。きになるのは実は霊だった少年が急に悪魔的な存在になるところですかね。なんか、前半だと少女と互いに傷を舐め合ってたというか、なんかいい雰囲気だったので、幽霊だけどだから悪いわけじゃないだろって話かと思ったら、結局霊を除霊する話になっちゃったという感じです。なんだかなあだし、その場面があんまり怖くもなかったので残念です。なんか、ホラーだとおもっていたら、ホラーテイストの人間ドラマだったという感じです。勘違いした私が悪いのですが、怖いのを期待したらがっかりかもしれません。

ピンポン / Ping Pong
10

スマイルの孤独の理由について。

初めて読んだ松本大洋の作品が『ピンポン』でした。絵のタッチで漫画を読むことが多いんですが、この絵を見た時はまるで木版画のようで衝撃的でした。白黒のコントラストがあまりにも強くて、かなり好き嫌いが別れると思います。けど、松本大洋の漫画は一度ハマるとやめられないくらいにクセになりますね。この作品と『鉄コン筋クリート』が代表作と言えるんですが、描いてるテーマはあまりに壮大で哲学的なのに、登場人物の行動や台詞はなぜか笑ってしまうほどにシュールです。生まれながらにしてヒーローである天才肌の星野(ペコ)と星野に憧れ続けるあまりにストイックな秀才、月本(スマイル)の二人が繰り広げる卓球漫画。卓球はあくまで二人の凄さを表現する上での物差しに過ぎないと思います。幼い頃、いじめられていた月本を一瞬で救った正義の味方である星野。そして、全く笑わなかった月本にスマイルというあだ名をつけた星野。それが物語のルーツであり、すべてなのです。練習をしないで駄菓子ばかりを食べているペコを横目にスマイルは卓球のポテンシャルの高さをどんどん発揮していきます。スマイルは実力でペコを完全に越えてしまう。それはスマイルにとって最も寂しい、認めたくない現実でした。ペコが再び自分の目の前にヒーローとして現れるのをただ、ただ待つスマイル。別に勝ちたくて卓球をやっているわけじゃない。強敵に勝てば勝つほど、スマイルの孤独感は増していく。最後にペコはスマイルの前に決勝戦で対戦相手として現れます。かつて自分を救ったヒーローとして。

氷室京介
10

永遠のカリスマロックアーティスト。ヒムロック。

BOOWYを解散後、ソロアーティストとして活動をはじめ、これまで常に第一線で活躍してきた偉大なるアーティスト「氷室京介 通称:ヒムロック」。
1988年にソロ活動を開始し、その年にリリースされたファーストアルバム「Flowers for Algernon」はその年のレコード大賞アルバム大賞に輝きます。
その後順調に活躍し続け、1992年にリリースしたシングル「KISS ME」、1993年にリリースしたアルバム「Memories Of Blue」がいずれも自身初となるミリオンセールスを記録します。しかしその商業的な音楽の在り方に苦悩し、より自分らしい音楽を求め1997年にロサンゼルスへ移住します。
そのロスでの音楽的影響がのちのヒムロックの作品に大きく及ぼし、さらなる進化したヒムロックの音楽性が発揮されていきます。
しかし2014年のツアーの最中に「氷室京介を卒業する」と電撃発表をします。理由は「トーンデフ」と呼ばれる耳の難聴により、自身のイメージするライブ活動が次第に取れなくなりつつあることからです。そして2017年に「KYOSUKE HIMURO LAST GIGS」をもってヒムロックとして最後のライブを締めくくります。しかし最後の最後までライブを通して自身のミュージシャンとしての生きざまを見せてくれたその姿に、一ファンである私としてはとてつもなく感動を覚えました。
その音楽性をはじめ、音楽に対するストイックなほどの姿勢はまさにカリスマそのものであり、その後の多くのアーティストにも影響を与え続けるミュージシャンです。まさに「かっこいい」を地で行く存在そのものです。