バテン・カイトスII 始まりの翼と神々の嗣子

バテン・カイトスII 始まりの翼と神々の嗣子のレビュー・評価・感想

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バテン・カイトスII 始まりの翼と神々の嗣子
7

大幅なバトル改善はあるけど…ストーリーはおすすめ

この作品は前作『バテン・カイトス終わらない翼と失われた海』を遊び、クリアした方に激しくお勧めします。初見でも充分楽しめますが、前作をやっている方がストーリー面への感情移入が強いと思います。
一言で紹介すると「ぐだりやすかった前作のバトル面を改善したら、前作の魅力が半減してしまった」ゲームです。ただし、ストーリーはとてもよく練られていますし、プレイヤーをめいっぱい楽しませてくれます。
メインキャラクターが三人というのをデメリットとするかどうかは意見が割れると思いますが、私はより深くキャラクターが掘り下げられていたので気になりませんでした。
舞台は前作の20年前からスタートします。大きな変化はないものの、ところどころ見たことのないものがあったり、初めて出てくる町もあります。
肝心のバトル面についてですが、前作でできた「出したカードの順番で新しいカードができる」という要素をすべてクエストという形に変更してあります。
つまり、バトルに専念できるんですが前作にあった「組み合わせでの驚き」という魅力的な要素が薄味になってしまいました。
バトル面だけみると、コンボの新設、闘技場イベントの追加などよりスピーディーにバトルができるので爽快感があります。
しかし、カードの組み合わせというエッセンスがクエストに移動した割には、組み合わせ数があまりに少ない。半分ほどになっています。
それでも、収集要素ややりこみ要素の多さは並のRPGよりずっと多いのです。前作の圧倒的な遊び心がなりを潜めてしまったのが残念です。
あと、この作品で要注意なのは重大なバグがあることです。闘技場のクエストが進まない、フィールドから出られない、などなど。
ある特定の行動をすると起こるバグなので気付かない人もいるのですが(私がそうだった)途中で止まるとぶん投げたくなります。
幸い、今も問い合わせればバグなしへ交換してくれるので、購入されたときはまずお問い合わせをおすすめします。

ストーリーもバトルも素晴らしいのにバグ要素とGCソフトという理由で不遇なのが残念でなりません。
個人的には前作→今作→前作とプレイするのがおすすめです。