ヴィンランド・サガ / VINLAND SAGA

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ヴィンランド・サガ / VINLAND SAGA
9

巷にある海賊物の作品とは一線を画す作品です。

かつて北ヨーロッパで繁栄したヴァイキング(海賊)を描いた作品ですが、歴史物なのかバトル物なのか真剣に悩む作品です。
主人公・トルフィンは、幼い頃にヴァイキング(アシェラッドの兵団)に父親を殺され、復讐をする為にアシェラッドの兵団へ入る。このアシェラッドが曲者なのである。トルフィンを自分を殺す者として警戒もしているが、どちらかというと"育てる"という方がしっくりくる感じがある。トルフィンに戦い方、その時の心理等を教え込んだものアシェラッドです。
アシェラッドの死後、生きる意味を無くしたトルフィンは奴隷に身を落とし、森林の開墾を命じられる。父やアシェラッドなど自らを取り巻く人々を思い、争いや奴隷もない理想の国への想いが描かれ始める。しかし、トルフィンが開墾している森林にも王による争いの手が伸びて来る。広大な土地を接収しようと、地主の身内に恥辱を与え戦争へ。トルフィンはなんとか王と謁見した。それぞれが異なる方法で理想を目指している事を知る。
政治的な要素もあり、どこの王が息子との覇権争いに敗れ暗殺されたり、兵団に寝返られたりします。
ヴァイキングは復讐しないのは罪という考えがある。トルフィンはそれを断ち切る為に奮闘するようになるが、どんどん火の粉が降りかかり仲間を守る為に自己を犠牲にしていく。
かなり読み応えのある作品です。