東京マグニチュード8.0

東京マグニチュード8.0のレビュー・評価・感想

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東京マグニチュード8.0
9

大人こそ見るべきアニメ

このアニメは『実際に東京でマグニチュード8.0の首都直下型地震が起きたら』というシミュレーションをもとに作られた作品です。被災した中での主人公である女の子"未来"の心情の変化や家族愛がメインで語られています。
未来はごく普通の中学生。年頃ということもあって、家庭やこの世の中に不満を抱いているようでした。ツンケンして大人に素直に甘えられない、でも言い返すこともできず従うしかない、といった複雑な心情を持った姿は、いつかの自分を見ているかのようにリアルです。そんな未来は弟と二人で出かけたお台場で被災してしまいます。
震災の状況はひどいものでした。実際にこれが起こるかもしれないと考えるだけで怖くなり震えてしまいます。そんな中で目立ったのは醜い大人たちの姿。誰もが生きるのに必死で余裕がないのが見て取れます。子供である未来と弟が必死に生き抜こうとしている中、こんなに汚い大人たちがいていいものかと、考えさせられる場面が多くあります。また、そんな汚い大人とは裏腹に未来たちとずっと一緒にいてくれた"まりさん"。まりさんは自分の家庭が心配であるにもかかわらず、未来たちの面倒を見てくれるとても優しい人でした。未来と弟、まりさんの3人がお台場から無事に自分たちの住む町に戻るまでの道のりがいかなるものか、そして彼女たちの心情の変化を見届けてほしいです。
被災した時、大人はどのように動くべきか、どうあるべきかについてひどく考えさせられる作品です。

東京マグニチュード8.0
8

フィクションでありながら身近にあること

この作品は、東京で大災害が起こった場合にどのようになるのか?というフィクションのアニメですが、非常にリアリティがあるため引き込まれます。
災害が起こる前の主人公の「未来」は日々に物足りなさを感じていました。弟の「悠貴」にもそのような不満から八つ当たりをしています。そんなとき、二人は巨大な地震に見舞われました。人々はパニックになり一心不乱に逃げまどいます。しかし真理さんに出会って二人は救われて、人の温かさを感じる場面もあります。「真理」さんのような大人がいなければ二人は助からなかったでしょう。このようにならないように何か対策が必要だと感じたり、自分だけ助かろうとする人々だけでなくて真理さんのような他者と助け合うことがとても大切であると感じました。未来はこの経験を通して、家族の大切さやどれほど恵まれている環境の中にいるのであろうか、よく実感したのではないかと思います。誰しもが身近にある当たり前のものであると感じている家族や友人、食べるもの、着るもの、寝るところがあるということを忘れてしまっていると思います。このアニメを観て、普段自分がどれだけ恵まれた環境の中にいるのか実感できるよい機会になりました。このアニメは実際起こったら…ではなく、起こる可能性があるからこそ、たくさんの方に観ていただきたい作品です。