涼宮ハルヒの憂鬱 / The Melancholy of Haruhi Suzumiya

涼宮ハルヒの憂鬱 / The Melancholy of Haruhi Suzumiya

『涼宮ハルヒの憂鬱』とは、谷川流原作のライトノベルであり、「涼宮ハルヒシリーズ」を原作としたTVアニメである。アニメは2006年に放送開始となった。ごく普通の男子高校生キョンの視点から、クラスメイトである涼宮ハルヒが巻き起こす非日常を描いたSF学園ストーリーとなっている。主題歌「ハレ晴レユカイ」は、キャッチーなメロディに加え、キャラクターが踊るダンスも注目され、動画投稿サイトに「踊ってみた」関連の動画が溢れるほど大きな反響を呼んだ。

涼宮ハルヒの憂鬱 / The Melancholy of Haruhi Suzumiyaのレビュー・評価・感想

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涼宮ハルヒの憂鬱 / The Melancholy of Haruhi Suzumiya
10

平成アニメの傑作!

「涼宮ハルヒの憂鬱」は、ライトノベルが原作の2006年から放送されていたアニメである。
主人公であるキョンの語りを中心に、ストーリーが進んでいく。
「サンタクロースをいつまで信じていたか…」という特徴的な始まり方が印象的だ。
一見、普通の学園ストーリーのように見えるが、ストーリーが進むにつれてどんどん世界観が広がっていき、そのスケールの大きさに驚かされる。
ただの「かわいい萌えキャラが登場するアニメ」ではないところが、この作品の良さである。
まだこの作品を見ていない方は、アニメの「涼宮ハルヒの憂鬱I」~「涼宮ハルヒの憂鬱VI」の6話が、
原作の1冊目にあたるので、この6話だけでも是非見てほしい。

出演している声優さんは有名な方ばかり。
主人公キョンの声を演じているのは、「銀魂」の坂田銀時役でも有名な杉田智和さんである。
杉田さんの独特な語り口調が、キョンのキャラクターによく合っている。
ヒロインの涼宮ハルヒを演じているのは、平野綾さん。
歌も上手で、作中でハルヒが歌っている「God knows...」は、アニソンの中でもかなり有名な曲である。

「涼宮ハルヒの憂鬱」は、たくさんある平成のアニメの中でも、特におすすめの作品である。

涼宮ハルヒの憂鬱 / The Melancholy of Haruhi Suzumiya
10

王道の中の王道

「この中に宇宙人、未来人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上!」。そういったセリフが教室に響く。そんな素っ頓狂なセリフを吐くのは女子高校生になったばかりの涼宮ハルヒだ。前の席では主人公「キョン」が「なんだこいつは?」と言いたげな顔でハルヒを見上げる。物語はそこから急展開。ハルヒはセリフ通り、日常ではなく非日常を求めていた。人間以外の生物…すなわち、宇宙人、未来人、超能力者。まるで漫画のような世界が目の前に広がるのを期待していた。しかし、現実はまあなんとも冷酷なもので、宇宙人はおろか未来人や超能力者もいない。だが。そんなハルヒの元に部員として4名の学生が集まった。キョン。長門有希。朝比奈みくる。古泉樹の4人である。もちろん彼らは正体を隠している。なぜかというと、バレると世界が崩壊する恐れがあるからだ。彼らにはある秘密があった。この現実を受け止めきれないキョンを巻き込む、ドタバタ青春SFストーリである。特に夏休みのエンドレスエイト。これはなかなかに個人の耐久力が試される。なぜか…それは見てのお楽しみというところだ。名前からして察しの良い人は気づいているだろう。エンドレス。夏休み。これこそ青春アニメの王道中の王道である。手に汗握るわくわくを見たい、体験したい人は一度、見てはいかがだろうか。

涼宮ハルヒの憂鬱 / The Melancholy of Haruhi Suzumiya
8

ライトノベルの領域を超えた本格的SF作品

まず、SF作品と言われれば星新一など文学会において名を残してきた作家の作品が思い浮かぶ人が多いのではないか。
また、ライトノベルと言われれば異世界に転生し冒険を繰り広げるといったような非日常を読みやすいテーマで描かれている作品を思い浮かべる方が多いのではないだろうか。
しかし、ライトノベルでありながら本格的なSF作品として重厚な物語を楽しめる作品が存在する。
それが涼宮ハルヒの憂鬱という作品だ。
内容的にはどこにでもいる平凡な高校生が、未来人や超能力者などを自称するキャラクターと日常の中に発生する非日常的な現象に巻き込まれて、自分の現状に憂いながらも各キャラクターと交流を続け、次第に平凡だった日常よりも、ヒロインである涼宮ハルヒに影響されながらも次々に発生するイベントをどこか楽しんでいる自分に気がつき、様々な事件に対峙しどこか斜に構えた見方をしていた自分ではなく、本当の自分を出していく青年期の成長も描かれている。
その成長と、新たな自分の発見、そして巻き起こる数々の不可思議な事件。
色物で見ていたはずの登場人物達の魅力に惹かれていつの間にかかき回される日常に、自分の居場所を見つけ、その居場所を全力で守ろうとする主人公。
その主人公の名前の如く、キョンと狐につままれた読後感を各巻読んだ後に味わえる、そんな作品である。

涼宮ハルヒの憂鬱 / The Melancholy of Haruhi Suzumiya
9

退屈が許されない!?ハチャメチャヒロインとの部活生活

アニメーションの天下ともいえる京都アニメーション製作のアニメです。
「ヲタク」はカッコ悪いものではない!と認識が改められ始めた2006年に放送され、
暗い趣味と思われがちだったヲタクの人たちを、明るくさせた功績のある作品だと思います。
放送当時、エンディングのダンスの踊ってみた動画も流行りましたね。

最初期はほぼ1話完結型のコメディ寄りのアニメですが、ストーリーが進むにつれシリアス度が増し、
ヒロイン・涼宮ハルヒの持つ特殊能力についての謎が明かされます。

ハルヒの代表的なセリフである「ただの人間には興味ありません。宇宙人・未来人・能力者がいたら私のところに来なさい!」の通り、
実はハルヒ本人が「変わったことがない。つまらない。退屈だ。」と感じてしまうと、世界の滅亡につながってしまうという衝撃の事実が発覚してしまいます。

しかし、当のハルヒ本人は自らのそんな能力を知らず、自分の思うまま自由奔放に面白そうなことに手を出し、
映画を撮影し始めたり、事件と言われれば首を突っこみ、勝負を申し込まれれば受けて立つという、わがまま放題の日々を過ごしています。

そんなハルヒの無自覚な特殊能力によって集められた文芸部改めSOS団が、「ハルヒの機嫌を損ねてはならない!」と、
ハルヒの機嫌から世界を守るべく走り回らされる日常(?)アニメです。
ちなみに私は長門推しです。

主人公はハルヒ本人ではなく、ハルヒに気に入られて振り回される男子生徒・キョンが独特のモノローグで物語を進行します。
このキョンの声優をされている杉田智和さんのボイスがまたちょっとユルくてぼんやりしていてダルそうで、
そのまんまの杉田智和さんが出演しているような空気感があります。

1クール通していろいろなエピソードがありますが、コンピュータ研究会とゲームで戦う「射手座の日」のエピソードが私は大好きです。
SOS団のメンバーのひとりであり、私の推しである無口女子・長門有希が活躍していて、楽しい回です。
どのキャラクターがどんな役割なのかさえ知っていれば、この回だけ見ても楽しめるかと思います。

涼宮ハルヒの憂鬱 / The Melancholy of Haruhi Suzumiya
10

学校の空気感が伝わってくるほど描写や音が細かいです。学生の頃の懐かしい思い出がよみがえってきます。

この作品は容姿端麗、運動やスポーツもでき、勉強もできるが「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上」と登校初日の自己紹介の時にこう発言し、クラスメイトから注目を浴びるほど変なところがある主人公、涼宮ハルヒが、涼宮ハルヒの前の席であるキョンとともに、SOS団(世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団)を立ち上げるところから始まります。活動目的は「宇宙人や未来人や超能力者を探し出して一緒に遊ぶこと」ということらしいです。そして、どんどんSOS団の部員をあつめていきます。元文芸部の長門有希や朝比奈みくる、古泉一樹などが仲間になっていきます。ですがキョンはある日、小泉一樹に呼び出され、自分が超能力者であると告白されます。さらに元文芸部の長門有希の家に呼び出され、長門有希からは自分が情報統合思念体によって造られた対有機生命体、コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースつまり宇宙人であると告白されます。また朝比奈みくるからは自分が未来人であると告白されます。なので涼宮ハルヒの作ったSOS団には宇宙人、超能力者、未来人がいて、交流できています。つまり、涼宮ハルヒの願ったSOS団の活動目的は達成されているということになります。そんな涼宮ハルヒと仲間たちが繰り広げる様々な事件とそれに巻き込まれる不運な青年キョンの物語です。この作品の見どころは何といっても細やかな描写や音です。それによりまるでこの涼宮ハルヒの世界にいるかのような錯覚を起こします。とても面白い作品になっているのでお勧めします。

涼宮ハルヒの憂鬱 / The Melancholy of Haruhi Suzumiya
10

内容も、作画も、音楽も素晴らしいアニメ

アニメ好きなら誰しも知っているであろう有名な作品「涼宮ハルヒの憂鬱」ですが、このアニメはあらゆる面で素晴らしい作品です。
まず内容ですが、谷川流さんの小説を原作にしています。ただの高校生の青春ものかと思いきや、ちょっとしたSFとなっています。設定も非常に凝っており、さまざまな考察をすることもできます。次に作画ですが、これもアニメ好きの間で非常に評価が高い京都アニメーションが制作しています。原作のいとうのいぢさんの絵も非常にかわいくて素敵ですが、池田晶子さんのキャラクターも負けず劣らず魅力的なキャラクターとなっています。制作された時期があいているということもあり、第1期と第2期(再放送)のキャラクターデザインは少し異なっている点も時代の流れを感じることができます。最後に音楽ですが、BGMや主題歌のいくらかを神前暁さんが担当しています。神前暁さんは「恋愛サーキュレーション」や「もってけ!セーラーふく」など非常に人気の高い曲を制作した作曲家です。「涼宮ハルヒの憂鬱」にぴったりな音楽を制作されており、その内容をより印象的なものへと昇華してくれます。ちなみに私は「ある雨の日」というBGMがとても好きです。以上のようにこの作品は内容、作画、音楽の面というあらゆる面から素晴らしいと思える作品です。強くお勧めしますので、ぜひご覧ください。

涼宮ハルヒの憂鬱 / The Melancholy of Haruhi Suzumiya
10

涼宮ハルヒの憂鬱の素晴らしさ♪

何が良いって? まずそこですよね。キャラが立ってます!一人一人のキャラクターの個性が確立している。そしてそれらが自身の特性を発揮して物語が進んでいきます。
「宇宙人、未来人、異世界人」が居たら、毎日が面白くなるじゃない!そんなハルヒの独断からストーリーは展開されて行きます。SF、ファンタジー、バトル、宇宙戦争!舞台は様々に展開します、そしてそれらが最後の最後に見事に結実して終わる、読後の爽快感がたまりません。
ジャンルとしては、学園青春SFラブコメと言った所でしょうか?とにかく、何でも有りの世界観の中でそれぞれのキャラクター達がその魅力を存分に発揮しながら物語は進んでいきます。
主人公であるキョンは平々凡々と日常を送りたい一高校生。しかしハルヒはそれを許しません。なぜなら本人は気づいていませんが世界を再構築する力を持っているからです。皆その再構築が行われないように最善を尽くします。その紆余曲折が半端なく面白いんですね。人気の萌えキャラもちゃんと登場します。しかもただ登場するだけでなく、それぞれに役目がちゃんとあります。
とにかく1度観てください!ライトノベルも続編が出ていますが、その理由が手に取るようにわかると思う傑作です。
ぜひお見逃しなく!♪

涼宮ハルヒの憂鬱 / The Melancholy of Haruhi Suzumiya
8

爆発的ヒットを誇る学園SFモノ

2006年、2009年に放送されたラノベ原作、京都アニメーション製作のアニメ。
無意識に世界を自分の好きなように作り変えられる涼宮ハルヒと、「普通の学校生活を送りたい」キョンと呼ばれる男子高校生が主人公です。
前半に畳み掛けるように色々な事実や、情報がやって来るので、最初はなんだこれ、と思うかもしれません。ですが、中盤あたりから日常系アニメのようなゆったりとしたテーマの話も増え、面白くなってきます。
ハルヒは、超能力者の小泉一樹、未来人の朝比奈みくる、宇宙人の長門有希、そして普通の高校生キョンとSOS団なる部活を設立しますが、普通でない人間(もしくは人間ですらない)がいることにハルヒ自身気づいていません。この奇妙さがまたこの作品の特徴です。
また、EDがキャラが踊る「ハレ晴レユカイ」や、ハルヒ自身がバンドのボーカルとして作中で歌った「Godknows...」などは、10年近く前の作品にも関わらず今でもカラオケなどでよく歌われる人気の曲です。
アニメ視聴の際には、2009年度版をオススメします。2006年度版は原作を知るファン向けに時系列をグチャグチャにしています。2009年度版はそれを時系列順に直し、更に数話加えたものなので、初心者の方でも安心して見ることができます。
その後、劇場版「涼宮ハルヒの消失」を見るというのが鉄則でしょう。これは本編よりシリアスな内容となっていますが、本編を見たからこそ伝わるキョンの心情に非常に感動します。シリアスではありますが、一応Happy Endなので、シリアス苦手でも楽しめます。