バラキ(映画)

バラキ(映画)のレビュー・評価・感想

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バラキ(映画)
9

謎に満ちた犯罪組織マフィアの実態を描いた秀作

恐怖のアメリカの犯罪組織マフィアは、有名なわりにその実態はあまり知られていないです。それは組織の構成員には絶対的な掟があり、秘密を外部にもらすと殺害されてしまうから。
この映画はマフィアの構成員だったジョセフバラキが、誤解から組織から命を狙われるようになり、自分を守るためFBIにかけこんで証言するかわりに自分と家族を守ってくれるように取引し、知られざる犯罪組織のことを語ったことがベースになったドキュメンタリー風映画となっています。
主演は70年代から80年代に活躍したタフガイの俳優チャールズブロンソン。彼がバラキを好演しています。バラキは貧しい家に生まれ、生きるために若いころから犯罪に手を染め、泥棒稼業を行っていましたが、刑務所でマフィアの構成員と知り合い組織に入ります。バラキの仕事は最初は運転手でしたが、頭が切れることから次第に出世していき、賭博なども任せられ、そのうち殺人にも手を染めていきます。
そしてこれまでの功績を認められたバラキは幹部の娘とも結婚。順風満帆かと思われましたが、組織が警察の摘発を受けることになり、バラキが密告したのでは疑われて命を狙われます。
映画には、ラッキー・ルチアーノやヴィト・ジェノヴェーゼといった実在したマフィアの大幹部も登場し、生々しいマフィアの実態が描かれています。