そして、バトンは渡された

そして、バトンは渡された

『そして、バトンは渡された』第16回本屋大賞で大賞を受賞した、瀬尾まいこの小説を原作にした映画。
血のつながらない親たちをたらい回しにされ、名字を4回も変えた経験のある主人公・森宮優子は、現在は義父・森宮さんのと二人暮らしをしながら高校生活を送っている。一聞するとかなり複雑な生い立ちである優子だが、周囲の心配や偏見の眼差しをなんとも思っておらず、女子高生ならではの恋愛・友人関係・進路といった問題に悩み、時に森宮さんとぶつかりながら真っ直ぐな女の子として成長していく物語。
現在の森宮さんとの暮らし・学校生活の描写と並行して、どういった経緯で優子が実の親と生き別れ、血の繋がっていない親の元を転々とすることになったのかが描かれる。優子の義親の1人で、一番長く優子を育てていた梨花という女性は突然、優子を森宮さんのところへと残し失踪してしまうのだが、やがて優子の人生と運命は不思議な形で梨花とつながることになる。血の繋がらない親の間をリレーされながらも、出会う家族皆に愛情を注がれた女の子の心温まるドラマである。

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