ふたりはプリキュア Splash Star

ふたりはプリキュア Splash Starのレビュー・評価・感想

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ふたりはプリキュア Splash Star
7

初めて世界観を一新し、シリーズ化への一歩を踏み出した第3作

2006年2月から2007年3月にかけて放送された『プリキュア』シリーズ3作目で、泉の郷からやってきた妖精と出会った主人公日向咲と美翔舞がプリキュアとなって、すべての世界を滅ぼそうとするダークフォールと戦うというあらすじとなっています。
シリーズ3作目にして本作から登場人物と世界観を一新する初の試みを行った作品。シリーズ化への第一歩を踏み出したものの、熱狂的なファンを多く生み出した初代2部作の後ということもあり、キャラの変更という点が受け入れられず、またタイトルやキャラデザ、商品展開など初代からの焼き抜き的な要素が多いことからも新鮮味が感じられず、シリーズの中でも不遇な扱いを受けてしまったイメージが否めません。しかしながら、舞台となる街並みの風景やキャラ描写などはかなり丁寧であり、個人的にはキャラクターたちの等身大の中学生という感じは初代の時よりも良く、プリキュアが守りたいと思う日常がしっかり描かれているという印象を持ちました。また、本作では追加戦士枠ではないとはいえ、同年代の女子幹部が仲間になるくだりは後の作品にも大きく影響を与えました。
他のシリーズに比べて派手さはないものの、丁寧な作風やクライマックスのボルテージの高まりなど、見所の多い作品だと感じました。