バイオハザード(テレビドラマ)

バイオハザード(テレビドラマ)のレビュー・評価・感想

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バイオハザード(テレビドラマ)
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Nシリーズ『バイオハザード』の感想とネタバレ。「まったく新しい物語」というコンセプトの是非。

本作は2022年7月14日にNetflixにて公開された人気SFホラーアクションゲーム『バイオハザード』の実写化ドラマ作品です。
公開されたのはシーズン1のみで全8エピソードからなっており、これまでに公開されてきたアニメ版の関連作品や、
2002年公開の映画版『バイオハザード(Resident Evil)』とは異なる「まったく新しい物語」がコンセプト。
ストーリー構成は、人をゾンビのような怪物に変貌させるTウイルスの蔓延によって終末の危機を迎えた2036年の現在と、
14歳の姉妹である主人公ジェイドとビリー・ウェスカーの過去という2つの時間軸にまたがっています。
思春期の姉妹にとって、大手製薬会社であるアンブレラ社が開発した人工工業都市’ニューラクーンシティ’という引越先での生活は息苦しいものでした。
鬱屈とした日々を過ごす中で、父親であり、かつアンブレラ社の研究機関第一人者であるアルバート・ウェスカーが何か暗い過去を隠していることに次第に感づいていきます。
そのうち、姉妹はアンブレラ社と父親の秘密を暴くべく研究施設に潜入し、開発中の新薬’JOY(ジョイ)’の重篤な副作用の実験用として飼育されている動物を発見します。
ところが、潜入の最中、副作用であるTウイルス感染を発症した犬にビリーが咬まれたことがきっかけとなり、
徐々に父親であるアルバート・ウェスカーの過去、及び過去に旧ラクーンシティを破滅へと導いたアンブレラ社の真相が露見していくことになるのでした。
本作は「まったく新しい物語」というコンセプトの通り、全くバイオハザードシリーズについて初見の方が見ても斬新でスリリングなストーリー内容となっています。
ただ、ゾンビとの戦闘シーンが売りのホラーアクションシリーズであるため、ホラー一色に染まった作品を見たいという方には物足りない印象を受けるかもしれません。
また、主人公の姉妹のキャラクター設定はオリジナルではあるものの、ゲームシリーズで出てきたキーパーソンのネームやゲーム内のストーリーの情報がところどころで散りばめられているため、
全く前提知識がないとピンとこない部分もあると思われます。
逆に、ゲームシリーズには馴染みがあるという方にとっては、おなじみのキャラクターが本シリーズオリジナルの主人公を中心としてどのように活躍していくのかが楽しみな展開になっていると思います。